3-1. 正しいお手入れ方法
高価なスキンケア製品を使っていても、お手入れ方法が間違っていたら十分な効果が得られません。下記の正しいお手入れ方法で、美肌を目指しましょう。
a. ハンドソープで手を洗い、清潔にする。
b. クレンジングを、おでこ、両ほほ、鼻、あごの5点に置き、くるくると塗り広げてメイクとなじませ、ぬるま湯で洗い流す。
c. 洗顔料は泡立ててから顔の5点に置き、泡をクッションにして優しく洗い、ぬるま湯で洗い流す。
d. こすらずに、タオルを顔に押し当てて顔の水分を取る。
e. 手やコットンで、摩擦に注意しながらすぐに化粧水をつける。
f. 化粧水がなじんだら美容液を塗り、最後に乳液やクリームを塗る。乾燥が気になる部位は重ね塗りをする。
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夜はクレンジング、朝は洗顔から始めます。外出するときは、レチノールの使用の有無に関わらず、日焼け止めを塗りましょう。
美容液は、製品によって使うタイミングがさまざまなので、使用方法をよく確認しましょう。また、どのアイテムも使用量が少ないと、肌に摩擦が起きたり保湿効果が十分に得られなかったりするため、パッケージに記載されている目安量を守ることが大切です。
3-2. 食事と睡眠の見直し
栄養や睡眠が不足すると、肌細胞の産生や修復が十分にできず、肌悩みが増えやすくなります。
食事は、厚生労働省と農林水産省が共同で策定した「食事バランスガイド」を参考に、さまざまな栄養素をバランスよく摂取することを心がけましょう。
睡眠は、成長ホルモンがもっとも分泌される入眠から3時間前後に熟睡していると美肌作りに効果的です。
3-3. 「医薬部外品」や「薬用」を使用してお肌のケアを行う
市販のスキンケア製品のなかには、日焼けによるシミ・ソバカスを防ぐ、シワを改善するなど、有効な成分が配合された医薬部外品があります。「薬用」は医薬部外品として認められている表示です。
レチノールも、シワを改善する有効成分として、2017年に認可されました。
スキンケア選びが難しいと感じる方やより効果を実感しやすいものを求めている方は、医薬部外品や薬用の表示を参考にしてもいいでしょう。
4. レチノールやお手入れ方法の見直しで肌の劣化を防ごう
「シミやシワ対策は、レチノールだけでなくて、いろいろな方法があるのですね」
博美さんは目を見開いて、えりのボスの話を聞いていました。
「ええ、自分に合う方法を見つけて、ケアを頑張ってほしいわ。レチノールも、エイジングケアには高い効果を期待できるから、一度試してみてもいいかもしれないわね」
「たくさん教えていただき、ありがとうございます」
「また気になることがあったら、いつでもサロンへいらっしゃい」
優しい表情でサロンを去っていく博美さんを、えりのボスは笑顔で送り出しました。
★サロン「コクハク」のオーナー えりの
顔と口調は若いものの、年齢不詳。タヌキか妖怪の噂も囁かれる謎めいた主人だが、ココロやカラダ、健康に関する知識はズバ抜けており、何気にハイスペック。ムスメ時代に苦労してるため、自分より“後輩”の女にはしあわせになって欲しいと願っている。愛称は、えりのボス。
(漫画/腹肉ツヤ子)
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<この記事の監修者>
あんしん漢方ライター 円山 真由佳(えんやま・まゆか)
医薬品登録販売者。ドラッグストアでの医薬品・化粧品販売を経て、市販薬の使い分け方を広めるべく執筆・情報発信を行う。美容薬学・アロマテラピーの資格を保持し、インナーケアや女性の不調ケアにも精通している。表面的な悩みの奥にある潜在的な悩みをくみとり、対症療法ではなく根本改善を目的としたアドバイスを得意とする。症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でもサポートを行っている。
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