漢方薬の副作用!? 体調崩し気味で心配…飲み続ける目安は【薬剤師監修】

コクハク編集部
更新日:2023-09-14 06:00
投稿日:2023-09-14 06:00
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、ちょっとした有名人。でもって、タヌキか妖怪の噂も囁かれるなか、健康に関する知識はズバ抜けている――。
 そんなえりのボスのもとにはウワサを聞きつけ、今日も悩みを抱えた女性が、ふらりと立ち寄ったようですよ。

1. この下痢はからだが冷えたせい? それとも漢方薬の副作用??

今年も月見バーガーの季節がやって来た!(漫画:腹肉ツヤ子)
今年も月見バーガーの季節がやって来た! (漫画:腹肉ツヤ子)

 今回は、早苗さん(33歳女性/仮名)からのご質問です。

「すみません。ご相談させていただいてもよろしいでしょうか?」

 早苗さんは、どこか体調が悪そうな様子でえりのボスのところにやってきました。

「体調が悪そうね。どうしたの?」

「実は、PMS症状がひどくて異常な眠気に悩まされているんです。生理前になると会社を休みがちになるので、婦人科を受診して『当帰芍薬散料(とうきしゃくやくさん)』を処方してもらいました。

 一週間飲み続けているのですが、今度は下痢が続くようになって、仕事に集中できないんです」

「あら、今度は下痢の症状に悩まされているのね?」

「そうなんです。漢方薬も効いているのかわからないですし下痢が続くので、漢方薬を飲むのをやめて病院に行くべきなのか、もう少し様子を見るべきなのか。どう思われますか?」

 早苗さんはつらそうな顔で、おなかをさすっています。

「そうね。当帰芍薬散自体はからだを温める漢方薬だから、からだの冷えは考えにくいわ。となると、副作用または好転反応の可能性が高いわね」

「好転反応ってなんでしょうか?」

「なるほど、漢方薬についてよくわかっていないのね。好転反応を含め、漢方薬のメカニズムを説明するわ」

 これは放っておけません!

2. 漢方薬で体調不良を起こすメカニズム

好転反応なのか、拒絶反応なのか、医師に相談してみよう(写真:iStock)
好転反応なのか、拒絶反応なのか、医師に相談してみよう (写真:iStock)

「漢方薬に副作用があるのは知っていると思うけれど、似たように体調を崩す好転反応っていうものがあるの」

「好転反応って、漢字的にいい方向に進んでいる感じがするのですが」

「その通りよ。好転反応は効果があらわれているからこそ起こる体調不良なの。漢方薬の効果でからだから余分な毒素が排出されるから、一時的に体調が悪くなったり、肌の状態が悪くなったりするの。

 だけど、体調が悪くなったら拒絶反応を起こした副作用と考えて、対処したほうが安心よ」

「なるほど」

 早苗さんは真剣な眼差しで頷きます。

「好転反応の場合は、徐々に落ち着いていくから使い続けても問題ない。だけど、副作用の場合は使い続けたら重篤な病気に発展することもあるの。

 現に、早苗さんは体調不良を起こしているから、その漢方薬は体質に合っていない可能性がある。好転反応だろうと安易に考えず、少しでも異変を感じたら、漢方薬を飲むのはやめて医師に相談したほうがいいわ。肝機能障害とかにはなりたくないでしょ?」

「絶対になりたくないです! でも……会社を休みがちになって、周りに迷惑をかけるのもいやです」

 半泣き状態で訴える早苗さん。

「いい? PMS症状はストレスがかかると余計に悪化しやすいとされているの。だからまずは、リラックスして、会社を休んでしまっていることを気にしすぎないようにしてね。大丈夫よ。PMS症状には自分でもできる対策方法があるから、まずは試してみてちょうだい」

「本当ですか! ぜひ、対策方法を教えてください!」

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

ビューティー 新着一覧


奇抜とは限らない!40代加齢のドヨーン顔回避に「アシメ前髪」はいかが
 左右非対称の「アシメ前髪」は、少し個性的で奇抜だというイメージを持っている人もいるかもしれませんね。ましてや、若い子が...
ガタガタ眉でも諦めない!たった2分で誰でも左右対称の美眉になれるテク
 眉毛メイク、左右対称に描けていますか?  筆者は、メイクの中で眉毛に一番時間がかかってしまい、なかなか納...
チョロっと出てたら恥部!鼻毛のお手入れ頻度は?抜いたらダメ??
 日常生活で、見られたら絶対に恥ずかしいのが「鼻毛」です。見られた本人も恥ずかしいし、見てしまった人も指摘しにくい! で...
【2023年人気記事】尿のニオイでわかるサインと対処法(専門家監修)
 2023年は「コクハク」をご覧いただき、誠にありがとうございました。反響の大きかった記事を再掲載します。こちらの記事初...
【2023年人気記事】たかがパンツされどパンツ、30年ぶりのTバックで…
 あけましておめでとうございます。2023年は「コクハク」をご覧いただき、誠にありがとうございました。反響の大きかった記...
サマンサタバサ、4℃大量閉店 エビちゃんOL系が令和世代にウケない背景
 これも時代か…。かつて若者の人気ブランドだった「Samantha Thavasa(サマンサタバサ)」の経営危機が報じら...
31歳女が勇気を出して「人生初まつげパーマ」に挑戦してみた
 恥ずかしながら、30代になってもまつげパーマをした経験がありませんでした。そんな私がまつげパーマに挑戦したきっかけは、...
自分の顔見てぎょ!「まぶたのたるみ」すっきり見せるケア&メイク法
 自分の顔を鏡で見たとき「アイメイクしているのに目元に元気がない…」と感じたことがあるアラフォー、正直に挙手!  そ...
意外と見られてる!“愛の証”キスマークの消し方と隠し方…安心してつけて
 大好きな彼との熱い時間に、ついてしまったキスマーク…。会社に行くのも気まずいし、友達に見られるのも嫌! と悩む人もいる...
盛りブラよりスポブラ! 貧乳40女が直面したブラジャー問題
 自他ともに認める貧乳です。ええトシこいて、あばら浮いてます。  よって筆者のブラジャーは盛り重視。「寄せて上げる」ど...
おならが臭う、げっぷが出る!【医療専門家監修】腸活から知るセルフケア
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
廃盤になったら外出できない!? 40代美容家愛用「底見えコスメ」厳選2品
 物価高に苦しむ今は「本当に使えるもの」に厳選して、コスメ選びをしたい人も増えていますよね。  40代のメイクでは、ア...
「膣が乾いて痛い…」40代、夜の生活で実感した老い問題どうしてる?
 40代女性の悩みの一つとして、「夜の生活で感じる老い」があります。若い頃とは違い、老いを感じはじめる年齢でもありますよ...
双子級にそっくり!レブロンがボビィブラウンの名品ハイライターを食った
 話題のコスメや、広告でよく見かける化粧品や日用品。「webでよく見るあの商品、本当にイイの?」「買ってみたいけれど、口...
そのふらつきは脳の病気?自律神経の乱れ?【医療専門家監修】5つの整う
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
コンプレックスが悪目立ち!今すぐ見直したい残念メイクテク3選
 コンプレックスを解消するためのメイクが、実は逆効果になってしまっていたら悲しいですよね。  メイク手法が定着している...