最近親の認知症が気になる…【専門家監修】対応法を理解し向き合う方法

コクハク編集部
更新日:2023-11-16 06:00
投稿日:2023-11-16 06:00
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、ちょっとした有名人。でもって、タヌキか妖怪の噂も囁かれるなか、健康に関する知識はズバ抜けている――。
 そんなえりのボスのもとにはウワサを聞きつけ、今日も悩みを抱えた女性が、ふらりと立ち寄ったようですよ。

できることはある(漫画:腹肉ツヤ子)
できることはある (漫画:腹肉ツヤ子)

1. 最近、親が認知症気味かも…

 春香さん(38歳女性/仮名)の方からご質問をいただきました。

「最近、母親が認知症なんじゃないかと疑っています……」

 うつむいた表情でそう語る春香さん。深刻な雰囲気に、えりのボスも真剣に話を聞いています。

「先月、一緒にランチを食べた日のことです。そのお店は母が一度食べてみたいと言っていた流行りのお店で、たまたま平日に私の仕事が空き、一緒に行くことになりました。

 そのランチはとてもおいしくて母も私も満足していたんですが、週末にその日のことを尋ねると、『え? ランチなんか食べたっけ?』と言い出すではありませんか!」

「それは確かに驚くわよね。『昨日の夕食は何を食べたっけ?』ってことはあるにしても。お母様はランチのこと自体を覚えていないのだものね」

「そうなんです。私は平日仕事で忙しくて、めったに一緒にランチに行くことはないので、忘れるはずがありません! まるで記憶自体がスッポリと抜けているような……。正直、ちょっと恐怖すら感じてしまいました」

 春香さんは悲しそうな顔を浮かべます。えりのボスは、気遣いを見せつつ、認知症について語り始めます。

「人は20歳をピークに、記憶力がどんどん衰えていくの。60歳を過ぎると記憶力の低下が目立ち始めるわ。これは老化現象だから仕方のないこと。でも、加齢による物忘れと『認知症』は異なるものなのよ」

「そうなんですか! じゃあやっぱり母は……」

「待って。その前に、認知症がどんなものなのかをもう少し詳しく知る必要があるわね」

「ぜひ教えてください!」

 えりのボスに懇願する春香さん。

 これは放っておけません!

2. 認知症とは

母親の様子が気になる(写真:iStock)
母親の様子が気になる (写真:iStock)

「認知症には大きく分けると3つのタイプがあるの。いちばん多いのが『アルツハイマー型認知症』。そして、『血管性認知症』、『レビー小体型認知症』と続くわ」

「アルツハイマーは聞いたことがあります」

『アルツハイマー型認知症』は、長い年月をかけて脳にタンパク質がたまることで発症すると考えられています。

 そして、『血管性認知症』は、脳梗塞や脳出血がもとになり、神経細胞に栄養や酸素が行き渡らなくなって起きる認知症です。

『レビー小体型認知症』は割合としてはやや珍しい認知症で、記憶障害のほかに、ありもしないものが見える幻視症状を引き起こすことがあります。

「原因はそれぞれ違うけど、認知症は基本的には進行性。完治は望めないの。認知症治療は、『症状の進行を遅らせる』という目的が主になるわ」

「そうなんですか……」

 再び、落ち込んでしまう春香さん。そんな姿を見て、えりのボスは励ますように言いました。

「お母様はまだ認知症と決まったわけではないし、仮に認知症だとしても、何もできないわけじゃないのよ!」

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

ビューティー 新着一覧


20代男性の声に震撼! アラフォーのドン引きメイクにご用心
 アラフォー女性の皆さん! 20代男性を侮ってはいけませんよ。  彼らはアラフォー女性のメイクをこっそり観...
ポーチ忘れた!セブンに駆け込む→眉ペンシルだけで美眉は描けるのか
 話題のコスメや、広告でよく見かける化粧品や日用品。「webでよく見るあの商品、本当にイイの?」「買ってみたいけれど、口...
予算10万円、もち自腹!韓国美容旅で念願のリジュラン、水玉リフトetc.
 こんにちは! 「旅する複業家」の林知佳です。「韓国の美容医療は最強だ!」とは有名なお話ですが、2泊3日で顔面に“課金”...
「ちらほら白髪」ぐらいなら染めないがいい? 賢く簡単に隠す4つの方法
 30代を超えると「ちらほら白髪」が出てくるようになります。やはり、髪の毛に白髪があるかないかは、見た目年齢に大きな影響...
肩~頭皮までガチガチ【専門家監修】肩こり解放メソッドでもう悩まない
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
年齢はここに出る! 40代女性が気を付けたい「老け見えポイント」4つ
 最近では、昔に比べて年齢よりとても若く見える人が増えていますよね! 特に40代では差が出やすく、同じ年齢でもおしゃれで...
アイシャドウのパレットは“捨て色”覚悟で!今すぐできる垢抜けアイメイク
 アイメイクは大体いつも同じパターンになっていませんか?  目元は顔の印象を左右する大事なパーツ。アイメイ...
半信半疑なSHEINの美容グッズ…歯のホワイトニングシートで白くなる?
 話題のコスメや、広告でよく見かける化粧品や日用品。「webでよく見るあの商品、本当にイイの?」「買ってみたいけれど、口...
口臭・体臭・尿の悪臭…私のニオイの源は「糖質オフダイエット」が原因!?
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
鹿ちゃんは関係ないよ! 話題の「シカクリーム」の人気の理由は?
 美容アイテムを売っているお店でよく見かける「シカクリーム」。はじめて見た人は「鹿のクリーム?」なんて想像した人もいるか...
2024-01-17 06:00 ビューティー
水蜜桃メイク知ってる?トレンドど真ん中、たった4︎分で叶う衝撃ハウツー
 水蜜桃メイクというメイク法をご存じですか? 中国発でSNSを中心に話題になっているトレンドメイクのひとつで、ピ...
まだまだ流行中のキャップ! 40代コーデで野球少年風を卒業するコツは?
 帽子コーデが好きな人が、必ず定番で持っているのがキャップです。でも、子供っぽくなったり、大人っぽいスタイルにどう合わせ...
30~40%の日本女性が整形!? それでも踏み切れない4つの理由
 今では、美しくなるための手段として珍しくなくなってきている整形。日本では30%〜40%の女性が、生涯のうちに1回は整形...
新年だしスッキリしよ! 昔の服が捨てられない人への処方箋
 必要最低限のお気に入りの持ち物で生活する「ミニマリスト」とは対照的に、「物を捨てられない」と悩む人はたくさんいますよね...
新年初買いはECサイトで30%オフのパンツ!プロの接客と裾上げにも涙…
 冬のセール真っ只中、仕事の合間にD2Cブランドのワイドサテンパンツをポチっとしました(笑)。で、手元に届いた“戦利品”...
【専門家監修】心を健康に! 自己肯定感を上げるセルフコンパッション術
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...