自意識を吹き飛ばす シャイな女性が目覚めた“見られる”快感

大泉りか 作家・コラムニスト
更新日:2019-07-11 18:00
投稿日:2019-07-11 18:00
 あなたは、どういった性の願望を抱いていて、ひそかに何をしたい/されたいと願っていますか。自分の性癖の形を知れば、もっと主体的に性を楽しめるようになる。女性の様々な性癖に迫ります。

「かわいい」と言われるのが苦手な彼女だけど

 今回登場いただくのは男性に「かわいい」と言われるのが苦手だというアルさん(仮名、30代、神奈川県在住、事務職)。けれどもセックス中にとある行為をされると「かわいい」と思われているようで、素直に喜べるのだとか。いったい、どういうことなのでしょうか。

「彼氏のいなかった学生の時に、よくエッチな妄想してたんですけど、だいたい思い付くのがM側というか受け手だったんです。それでSよりはMだと思っていて、20歳頃に彼氏ができてからも、受ける側でソフトSMをしていました」

 手を縛ったり目隠ししたり。セックスの前戯としてのSMを楽しんでいたある日のこと、彼氏が「今日はこれを使ってみようよ」と提案してきたのは、医療器具の“クスコ”でした。

つながってるところを見てほしい

「クスコを出された時は、正直、ビックリしました。『どんな気持ちいいことが待ってるの?!』って内心嬉しさもありましたけど……実際には、さして気持ちよくもなかったんですけど(苦笑)。でも、実はわたし、あの部分を見られるのが、すごく好きなんです」

 アルさんが最も見られたいあの部分、それは女性器とペニスの“結合部”。

「顔を見られるのは、恥ずかしいので嫌なんですけど、身体だけ見られるのは、恥ずかしさはなしで、興奮だけ感じることが出来て。挿入中に気持ちよくなってくると、『(つながってるところを)もっと見て!』って思うし、見られるとすごく興奮します。

 実はこれ、相手に『かわいい』と思われたいっていうのがベースにあるんです。もちろん、普段でも『かわいい』って言われれば、嬉しいんですが、どうしても照れちゃうんですよね。小さい頃から、かわいいっていわれるようなタイプではなかったから、慣れてないこともあって。だから、男性が結合部を見ていると、『かわいい』って思ってもらえているような気持ちになるし、セックス中は興奮してるお陰で、恥ずかしさも感じなくて済むんです」

自意識を吹き飛ばす強烈な快感

 恥ずかしいという自意識を吹き飛ばす強烈な快感――セックスは、通常ではなかなか捨て去ることの難しいコンプレックスでさえも、押し退けるパワーを持っているのです。

大泉りか
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作家・コラムニスト
ライトノベルや官能を執筆するほか、セックスと女の生き方や、男性向けの「モテ」をレクチャーするコラムを多く手掛ける。新刊は「女子会で教わる人生を変える恋愛講座」(大和書房)。著書多数。趣味は映画(映画館で年間100本以上)、海外旅行。愛犬と暮らして14年目の犬飼い。X

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