医療費控除を受けられるもの
がん治療をすると1年間の医療費は10万円をゆうに超えます。よって、確定申告で控除が受けられます。
手術後に必要となる、T字帯、ガーゼ、紙おむつなども控除対象です。私の入院していた病院のコンビニは、控除対象のものを購入するときにはきちんと教えてくれました。
また、婦人科がんによる広範子宮全摘出術後はリンパ浮腫を発症する可能性があるので、それを予防するために医療用の弾性ストッキングを着用するのですが、これは1足1万~2万円する高価なもの。ここ数年で、その購入代金が控除対象になりましたので(但し自治体による)、購入する際に医療機関で書類をもらっておきましょう。
とにかく入院中はお買い物のレシートをとっておく。通院でタクシーを利用したときのレシートや、薬局で鎮痛剤や傷の保護テープなどを買ったときのレシートもとっておくことが大事です。電車やバスなどの交通費もメモしておきましょう。
私は高額療養費のほかに医療保険もおりたので、もろもろを差し引いた結果、医療費が10万円に満たず、手術した年は確定申告をしませんでした。ただ、がんが確定する前年に何度も検査をしているので医療費がかさみ、これまでに3度申告をしています。計算は面倒ですし、戻ってくる金額も多いとはいえませんが、受けられる控除はありがたく受けましょう。
傷病手当金について
日本には公的医療保険がいくつかありますが、大きくは会社員や公務員が加入する社会保険と、自営業者や年金受給者が加入する国民健康保険に分かれます。私は会社員なので社会保険に加入していますが、そちらには傷病手当金という制度があります。
私は病気になるまでほとんど会社を休まなかったため、たまっていた有給休暇と代休が3カ月分あり、その期間をまるまる休みましたが、がん治療が長引くとそれ以上に会社を休まなければならないこともあります。
傷病手当金は、病気で休業する人(被保険者)とその家族の生活を保障するために設けられた制度で、被保険者が病気やケガのために会社を休み、事業主から十分な報酬が受けられない場合に支給されます。給与が支払われている間はこれはもらえないので今回、私はもらっていませんが、この制度があるので最長で1年6カ月はお金をもらうことができます。金額は休む前の平均月額給与の2/3です。
治療に入る前は、自分がどれくらい休むのか分からなかったのですが、会社の総務の人に説明してもらい、「2/3もらえるなら、結構休んでも大丈夫だな」と安心しました。突然、社会保険に感謝しています(笑)。
支給の条件などの詳細は職場や健康保険組合に確認してみてください。なお傷病手当金は、健康保険では法定給付となっていますが、国民健康保険では法律の違いにより任意給付になっているそうです。詳しくは加入している健康保険へ。
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