美容医療で人気の「ハイフ」丸わかり!【気鋭の敏腕女医解説】どこまで変われる?痛くないの?

増田えりか 医師(形成外科・美容外科・美容皮膚科)
更新日:2024-09-02 06:00
投稿日:2024-09-02 06:00

「美容医療」の良さをお伝えしたい!

 はじめまして! イートップクリニック院長の増田えりかと申します。突然ですが、美容医療にどんなイメージをお持ちですか?

《怖い》《抵抗がある》《施術の内容がよく分からない》《メスを入れる整形手術がメーン》《自分には縁のないもの》…。興味はあるけれど、美容医療に対してネガティブな要素が1ミリもないなんて“猛者”はなかなかいらっしゃらないですよね。当然です…!

 この連載では美容医療“若葉マーク”の方々に向けて、テッパンの不安や疑問についてわかりやすく解説したいと思います。

 かつての美容医療は“特別な人”が受けるものといった時代がありました。でも、いまは違います。クリニックの数は増え、機器の技術発展も凄まじく、治療のバリエーションが格段に増えたことで選択肢が広がり、うんと身近な存在になりました。

 特にアラフォー世代の皆さま。年齢を重ね、「鏡で自分のお疲れ顔を見るたびにがっかりする」と感じていたら、まずはこのコラムをご一読ください。

 特別な誰かではなく、あなたさまのモチベーションをあげる『“実年齢マイナス10歳”ナチュラルな美容医療』の“知りたい”をぎゅっと詰めて、お悩み一発回答!!

【読まれています】40女、ヒアルロン酸で若返る?12万円をほうれい線治療にブッ込んだら…

「ハイフ(HIFU)」って何?

 初回は「ハイフ(HIFU)」です。ハイフは高密度焦点式超音波(High Intensity Focused Ultrasound)を用いたお顔のたるみを改善させる治療で、注射もメスも使いません。ダウンタイムもほぼなし、治療した直後からお化粧ができて、すぐに仕事や友人との食事に行っても問題ありません。

 ハイフは約20年ほど、生体を傷つけない非侵襲的アンチエイジング治療の代表メニューとして、美容クリニック以外にエステサロンでも行われ、手軽さを求める方はエステへ、効果と安全を求める方は美容クリニックへという構図ができていました。

 ですが、今年6月の法改正でエステサロンでのハイフ施術が禁止となり、医療行為を行う国家資格を持つ者(医師や看護師)でなければ施術できなくなったのです。

エステのハイフとクリニックのハイフ、違いは?

 エステのハイフと美容クリニックのハイフ(医療ハイフ)の大きな違いは価格と治療の質でした。前者は安価、後者は高単価ですが、まず治療機器がエステサロン用と医療機関用では出力(パワー)が異なり、効果実感も異なります。

 次に施術者も大きく違いました。大事なお顔に高熱を加える治療ですので、技術と人体の専門知識が問われます。

 エステではお顔の構造を熟知した医療従事者による施術ではなく、さらにトレーニングも不十分な場合もあり火傷や神経障害などの合併症が起きやすく、近年消費者センターへ訴える事例が増えていたため、禁止されました。

ハイフ施術の方法と効果は?

 ハイフはお顔の表面には熱を加えず、脂肪深層から筋膜層(表面から3~4mmの層)に熱を加えて治療します。お顔の表面に医療機器を当てますが、電子レンジと同じように遠隔的に熱を加えることで、たるみの原因であるリガメント(靭帯)の補正と筋膜の収縮により、リフトアップ効果を狙います。

 特にフェイスラインのたるみや二重顎への効果があるので、クリニックなどのHPには、ハイフをすると“小顔が叶う”“リフトアップする”などといったセールストークが使われるんですね。

 年齢を重ねると、リガメント(靭帯)と筋膜が緩んで、フェイスラインはブルドックのように変化をします。耳の痛い言葉ですが、あえて使えば「劣化」するのです…。ハイフでリガメントと筋膜を収縮させると、劣化を防ぎ、またフェイスラインがすっきり。私のクリニックでもお悩みを持つ方々には、たるみシミュレーションの動画を用いながら説明し、おすすめしている治療のひとつです。

増田えりか
記事一覧
医師(形成外科・美容外科・美容皮膚科)
「イートップクリニック」院長。2013年日本大学医学部卒業後、東京臨海病院、昭和大学病院、千葉こども病院などの形成外科で経験を積む。湘南美容クリニック高田馬場院長を経て、2021年に赤坂見附にイートップクリニックを開設。目周りの手術では業界トップクラスの症例数。『360度美人』を目指して! 美容医療だけではなく、広くお悩み解決に携われるよう、婦人科専門医による婦人科外来、泌尿器科専門医による男性美容外来、美容師とのコラボレーションで頭皮・髪質治療も展開中。

病院HPYouTubeInstagram

ビューティー 新着一覧


【夏の脇汗】毎シーズン悩む…洋服の黄ばみ&ニオイどう防ぐ
 夏になると多くの人を悩ませるのが「脇汗」ですよね。洋服の種類によっては、くっきりと脇汗部分だけ色が変わって、黄ばみやニ...
2022-06-15 06:00 ビューティー
実感!偉大なる“おばあちゃんの3大教え” 2022.6.14(火)
 おばあちゃんっ子です。母が病弱だったこともあり、小さな頃からしょっちゅう祖母の家に預けられていました。大学も祖母の家か...
梅雨・台風の不快を減らしたい!1日1分の耳穴ストレッチ<前>
「梅雨の時期や台風が多い時期は、なぜかカラダの具合が悪い……」という人は、意外と多いのではないでしょうか。それは自律神経...
疲れ目対策&美鼻狙いで「耳穴ストレッチ」1日2分でOK<後>
 前編では、骨格矯正士の清水ろっかん氏の著書「『聞こえ』がよくなる! 耳穴スイッチ」(世界文化社)から、「気象病」を治せ...
髪色より眉色チェンジ!垢抜け狙いの時短メイクは目元がカギ
 メイクのテイストを変えるなら、“眉色”に変化をつけるのも人気ではあるけれど、せっかく眉を変えても「なんだか垢抜けないか...
やせたいのに食べてしまう!脱・過食は歯磨き粉を味方にする
 ダイエット中、やせたい気持ちとは裏腹に食べてしまった経験はありませんか? そのたびに自己嫌悪に陥り、さらにストレスで過...
低用量ピル愛用歴10年でドクターストップが!2022.6.9(木)
 ここ数年ですっかり身近になった低用量ピル。周囲にも「飲み始めたんだ~」と気軽に話してくれる友人が増えてきました。しかし...
梅雨の湿気で髪ボンバー!「ボサこ&ぺたんこ」お悩み別対策
 湿気の多い梅雨の季節は、髪に関する悩みが尽きませんよね。ボサボサになって広がってしまう人、うねってしまう人、ぺたんこに...
「黒目を大きく見せるメイク」習得すべし!やりがちNGも紹介
 ポイントメイクの中でも、多くの女性が重要視しているアイメイク。アイメイクのトレンドは変わっていくものの、黒目の部分が大...
万年ダイエッター卒業? 夏までに無理せず緊急ダイエット5選
 ダイエットは、女性にとって永遠のテーマです。「年中、ダイエットをしている」なんて人もいれば、なんらかの理由で「すぐに痩...
2022-06-04 06:00 ビューティー
【ドラコス3選】ギョッ!シミ・シワのケアは毎日の習慣に
 久しぶりにデパートのコスメカウンターに座って鏡を見た時に、自分の目元のくすみにギョッとしてしまいました。デパコスを買う...
「本気デートに合うバッグ」男性は金銭感覚も見てるんだと!
 大好きな彼とデートに行く時、メイクや洋服のコーディネートはばっちり決めていくのに、バッグに関してはいつもの使い慣れたも...
痩せられる人と痩せられない人には明確な“境界線”があります
 女性の多くは、ダイエットを経験しているでしょう。でも、「結果を出せた!」という人は、意外と少ないもの。どうして同じよう...
「刈り上げ女子」への疑問 伸びてきたらメンテどうしてる?
 最近増えている「刈り上げ女子」。下ろしていればいつも通りのスタイル、アップにすればクールな印象になり、2WAYのスタイ...
叶姉妹は無理でも40女のセクシーメイクは“カモメ”を意識して
 家事や仕事、子育てに奮闘する30代を過ぎ、少し落ち着いてくるのが40代。あらためて、女性としての色気や魅力を大切にして...
どうしてる? 30代40代にも多い「外出先での尿もれ」対策6つ
「尿もれなんて、年を取ってからの悩みでしょ?」と、思っている人は多いかもしれません。でも実は、出産や病気などが原因で30...