今さらですが「ボトックス注射」って何。目尻、眉間のシワを一撃!?【目元の美容医療に定評ある女医が解説】

増田えりか 医師(形成外科・美容外科・美容皮膚科)
更新日:2024-09-16 06:00
投稿日:2024-09-16 06:00
 イートップクリニック院長の増田えりかと申します。この連載では美容医療“若葉マーク”の方々に向けて、テッパンの不安や疑問を分かりやすく“一発”回答!
 今回のテーマは「目尻のシワ」。目元の美容医療専門クリニックとして、日々患者さまの目尻のボトックスを施術する私が解説してまいります。

目尻のシワはなぜできる?

 目尻のシワ=“悪もの”とは限りません。目尻のシワは眼輪筋という目を閉じる筋肉の収縮によってでき、私たちの表情に優しい雰囲気を纏わせてくれるのです。ただし、皮膚は一般的に年齢を重ねるごとに衰え、薄くなるので、深いシワ、多くのシワが刻まれてきてしまいます。

 適度な目尻のシワによって、優しい印象と若さを保ちたいというあなたは、どのような努力をすればいいのでしょうか。

 まずは、年を取るにつれて皮膚がどのくらい薄くなっていくのかの理解が必須です。10代のお肌と40代のお肌を比較すると、真皮と呼ばれるお肌にハリをもたらすコラーゲンの層は約半分になってしまうデータもあります。

 それにより筋肉の収縮がお肌表面に現れやすくなり、笑うとくっきりしたしわが出てきます。“カラスの足跡ジワ”などと呼ばれたりもしますね。

【合わせてどうぞ】えっ、麻酔は? 40女が「大手美容クリニック」でヒアルロン酸をぶち込んで驚いたこと

食い止める方法は?

 欧米人はアジア人に比べて真皮が薄く、若いうちにしわが刻み込まれていくのがよくわかります。皮膚が薄くなるのを食い止める方法は何があるのでしょうか?

 ひとつに日光を避けること。特に紫外線が強い5月~9月はしっかりと日焼け対策をしてください。アメリカの皮膚科医、米シカゴ、ノースウェスタン大学のジェニファー.R.S.ゴードン氏とジャクイーン.C.ブレイバ氏が、太陽光がもたらす皮膚の変化を研究するため、モニタリングしていた男性の写真です。

 トラック運転手で長年左側に陽を浴びた結果、左顔面のしわとたるみが目立っています。光老化がどれだけ肌に影響を与えるかがよくわかりますね。

 次に乾燥も大敵です。洗顔後、特に冬場は空気そのものがとても乾燥しているので、しっかりと保湿することが重要です。目元の乾燥に特化した目元専用美容液などを使用するのも良いでしょう。

 日焼けと乾燥対策は万全なのが大前提とし、さらにシワを減らしたいなら、美容医療の力を借りるのがおすすめです。

 目元のシワをもたらす原因である眼輪筋の収縮を和らげれば、シワが刻みこまれることを予防できます。

 表情ジワには、ボトックス注射が有効ですが、打つと、全くシワが寄らなくなってしまうのか? 笑っている表情に違和感が出てしまうのか? そんなことはありません!

増田えりか
記事一覧
医師(形成外科・美容外科・美容皮膚科)
「イートップクリニック」院長。2013年日本大学医学部卒業後、東京臨海病院、昭和大学病院、千葉こども病院などの形成外科で経験を積む。湘南美容クリニック高田馬場院長を経て、2021年に赤坂見附にイートップクリニックを開設。目周りの手術では業界トップクラスの症例数。『360度美人』を目指して! 美容医療だけではなく、広くお悩み解決に携われるよう、婦人科専門医による婦人科外来、泌尿器科専門医による男性美容外来、美容師とのコラボレーションで頭皮・髪質治療も展開中。

病院HPYouTubeInstagram

ビューティー 新着一覧


「従来のピアスと復権したイヤリング」40代女子ならどっち?
 40代になるまでイヤリング派だったけれど、本当はデザインが豊富にあるピアスに憧れている人は多いようです。「でも、40代...
テラコッタに飛びつくと危険! 40代の失敗しない秋メイク
 秋のメイクといえば、季節に合ったくすみカラーをたくさん使いますよね。でも、20代ならアンニュイに決まるカラーも40代に...
プラセンタって本当に効く?最強の美肌成分にはデメリットも
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
太っていても罪悪感なし!「ぽっちゃりモテ女性」綺麗の特徴
 世の中には、太っていても綺麗な人っていますよね。今ぽっちゃり体型の人なら「どうせ太るなら、綺麗でモテるぽっちゃりになり...
あざとい女からメイクテクだけ拝借!“全パーツ”勉強になるわ
 みなさんの周りには計算し尽くされたあざとい女性はいませんか? メイクやファッションだけでなく喋り方や振る舞いまで、あざ...
40代女の“低身長”は武器にもなる! 悩み克服コーデ鉄則5カ条
 低身長な40代女性は、「自分に自信が持てない」「似合う服がなかなか見つからない」と悩みを抱えている人が多いようです。で...
【洗面台問題】歯磨きグッズの見直しでシンプルに格上げ♪
 シンプルでスッキリとした洗面台に憧れているのですが、どうすればオシャレに見えるのでしょうか?  備え付けの洗面台を交...
「オバ見え」警報発令中! いまさら聞けない服選びの注意点
 鏡の中の自分の姿を見て「前より老けて見えるかも……」と感じたことがある人も多いのではないでしょうか。今回は、オバ見えフ...
シミ!シワ!鏡見て溜息…老化を予防するアスタキサンチン!?
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
ドライシャンプーは毎日使ってOK?意外なデメリットを解説
 入院中や災害時に役立つ「ドライシャンプー」は、汗をかく仕事の人や多忙を極める人に「とても便利!」と大人気ですよね。でも...
年間100種類超を使用!時短美容家「ガチ推し」シャントリ3選
 おさまらない物価高への悲鳴が、あちらこちらから聞こえている昨今。日用品に、これまで以上の節約意識を向けている人も少なく...
今こそ一点投入!アラフォーに推す「刺激少なめコスメ」2品
 気候が安定しないと、お肌の調子も狂いますよね。大事な予定を控えているのに肌荒れやくすみが消えないままだとテンションもダ...
こんなご時世こそ…40代必見「お金をかけない美容法」総点検
 40代女性は、仕事、家事、育児と本当に多忙ですよね。エステに行く時間もないので、気がつけば自分の美容なんてほったらかし...
自分のカラダを「がん」から守るために正しい情報を知ること、備えること、できていますか?
 日本人女性が生涯に患う最も多いがんは何だと思いますか。「乳がん」です。2018年には新たに約9万4000人が罹患し、全...
そりゃ痩せないわ! ダイエット失敗談から学ぶ「2つの原因」
「ダイエットをしても、いつも必ず失敗してしまう」と、痩せられないことに悩んでいる人は多いようです。なぜ、みんななかなか痩...
体臭・香水など職場のスメハラ問題 賢く解消する4つの対策
 〇〇ハラスメントという言葉が流行っていますが、中でも臭いで周囲を不快にさせる「スメルハラスメント」は、センシティブな内...