眉間のシワはなぜできる?
今回のテーマは「眉間、額のシワ」。目元の美容医療専門クリニックとして日々皆さまの目周りのBTX(ボツリヌストキシン)を担当する私が解説してまいります。
まずは、眉間と額のシワの形成原因とシワが改善しできにくくなるボトックス治療のメリットとデメリットについて――。
眉間のシワは、怒りや悩み、痛みといった負の感情や真剣な表情を作る際に眉毛を下げる筋肉である、皺眉筋、眉毛下制筋、鼻根筋により作られます。
そして前回もお話したように、年齢を重ねるにつれて皮膚は弾力がなくなり薄くなるため、折れ癖であるシワが刻みこまれていきます。
【前回はこちら】今さらですが「ボトックス注射」って何。目尻、眉間のシワを一撃!?
眉間のシワは必要なもの?
私はダンディーな男性の眉間にシワが入っているのは賛成です。男性の真剣な表情って格好いいですよね。しかし優しそうに見られたい女性にとっては、負の感情や真剣な表情をいつもしているかのように将来的にシワが刻みこまれるのは嫌でしょう。
私は眉間のシワが一生刻み込まれたくないと思っているため、この10年間ボトックスを打ち続けています。せっかちな性格なこともあり、医者になり立ての忙しい頃、どの病棟を回っても「増田先生は怖そう」と看護師さんに言われていましたが(苦笑)、ボトックスを打つようになって表情が優しくなり、怖がられることもなくなりました。
眉間ボトックスで得をする人生もあるかもしれません。
額のシワはなぜできる?
突然ですが、目を閉じて、額を抑えてみてください。そこから目を開けてみて、開けづらい、もしくは目が開かない方は、普段目を開ける際に額の筋肉を使っています。
額には前頭筋という筋肉が縦に走っており、皮膚のたるみや眼瞼下垂で瞼が重い場合に手助けしているのですが、ボトックスで前頭筋の収縮をストップさせてしまうと、瞼が重くなり日常生活に支障が出るため、額を抑えてチェックしてみましょう。
額のシワは癖が原因の場合が多い
額のシワは美人には不要です! 目を大きく開けようとすると、どうしても額にシワが寄ってしまう人は多くいらっしゃいます。額を抑えても瞼が重くならず、目がしっかり開く、額のシワはほぼ「癖」のタイプの場合、額ボトックスの施術がとても有効です。
私も10年ほど額ボトックスを打っておりますが、回数を重ねるごとに刻みこまれていたシワも改善していき、どんどんおでこがツルツルになるのを実感しています。
額と眉間のボトックスは、美容クリニックで最も多いクレーム!?
額と眉間はボトックス希望部位の中でも上位に入るだけに、きちんとリスクを知っておきたいところですね。
まず『額』ですが、ボトックスでしわの原因である前頭筋の動きを止めてしまうと、前頭筋を使って目を開けている人は致命傷になりかねず、目が開きづらくなり日常生活への支障が出てしまうケースもあります。
施術前の診察で瞼の様子も確認してシミュレーションをして瞼が重くならないことまでしっかり確認してくれるドクターを選びましょう。額ボトックスを希望して、診断前の前払いとなるクリニックは要注意です。
ボトックスの効かせすぎは注意
次に『眉間』のしわです。眉間のしわの原因である皺眉筋は解剖学的に骨の近くの深いところにあります。深くまで針を刺す必要があるので技術的に経験の浅いドクターが打つと浅い部位にある前頭筋にボトックスが効いて、瞼が重くなってしまいます。
皺眉筋は強さに個人差があります。打ったと思っても「まだ皺が寄る」と感じる方もいるので、ボトックスは効かせすぎは注意、初めは効きが足りないくらいが丁度いいと初心者は心得ましょう。
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