気付いたのが遅すぎた“この結婚は間違っていた!”
スピード婚からのスムーズ離婚!?
「私が離婚したいと言い、勇太さんは全面的に自分が悪いと認め、私の生活が安定するまで経済的にサポートすると言ったので、離婚調停は1回で済みました。お姑さんは『志穂さん、こんなに簡単に別れてしまっていいの? 私も勇太をしっかり叱るから、一度だけ許してやってくれない?』と言ってくれましたが、無言電話とポストの件でメンタルが限界でした。勇太さんを許さないとかではなく、姿を見せずに圧迫してくる相手の女が不気味で、怖かったんです」
勇太さんは志穂さんに中古の1DKマンションが買える程度の金額を慰謝料として渡し、離婚後半年の生活費として150万円を無利子無期限で貸与する、と申し出たのです。お姑さんは失望のあまり寝込んでしまいました。この離婚を一番悲しんでいたのは間違いなくお姑さんでした。
シンデレラが夢から覚めた夫のひと言
「お袋が『娘がほしい~、早くお嫁さんもらって~』ってうるさいから結婚したけど、これで気が済んだだろうな。やっと、お袋の干渉から解放されるよ」
他人事のような冷淡な言い方に、志穂さんはギョッとしました。勇太さんは口元に笑みさえ浮かべていたのです。
「もしかしたら私は、元夫がお姑さんの干渉から逃れるために利用されたのでは、と初めて気づいたんです。怒りがこみ上げてきましたが、もうどうしようもない。恵まれた結婚に舞い上がって、こんな男に利用された自分がバカだったんだ、と思うしかありませんでした」
志穂さんが荷物を出す日、トラックはお姑さんの家の前を通りました。お昼なのに家中のカーテンが閉ざされていて、洗濯物も出ていません。お姑さんはまだ寝込んでいるようでした。
「母親が結婚を急かすのなんて、別に悪いことではないです。許せないのは、親を黙らせるために結婚して、不倫して、私を傷つけた元夫です」
次回、「離婚後に正体を現したモラハラ夫…志穂さんのケース#5」に続きます。
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