《この男を落とすわ…》同期CAの夫だと知って罠を張り、寝取った証拠を自撮りする女 #2

蒼井凜花 官能作家・コラムニスト
更新日:2025-03-21 06:00
投稿日:2025-03-21 06:00

彼の目が「男」に

 ここで咲子さんは賭けに出る。飲みかけのカクテルグラスをわざと倒したのだ。

「お酒は残りわずかでしたが、テーブルにはコリンズグラスが転がり、中身はすべてこぼれてしまって…バーテンがさっとおしぼりを渡してきました。そしてイケオジもこちらを向いて『大丈夫ですか?』と話しかけてきたんです。

 私はテーブルを拭きながら『ええ、大丈夫です。ビックリさせてしまってごめんなさい』と告げ、彼の目をじっと見つめました。その瞬間、彼の目が『男』になったのが分かったんです。

 実は彼…同期CAの旦那さま。結婚式の二次会で私が幹事を務めたからよく覚えています。でも、彼は気づかない。むしろ気づかないことに安堵しましたね」

 その後、彼のほうから「おひとりですか?」「よかったら、少し話しません?」と隣の席に移動してきたという。

男性は同期の夫

「その男性は、大手商社に勤める茂樹さん(39歳/既婚子供アリ)です。同期CA・菜々美と結婚したのが26歳の時なので、4年ぶりの再会ですね。

 菜々美は独身時代、交際中の彼がなかなか結婚を決断してくれないことに不満を抱いていたようで、『授かり婚』をもくろんだヤリ手です。

 私は『広報要員にもなれなかった菜々美が、こんないい男と結婚するなんて』と心の中で毒づきました。それからは、茂樹さんと声を潜めて話し始めました。もちろん、私がCAということは隠して。

お互いの素性を隠したまま

――あなたのようなキレイな人がひとりで飲んでいるなんて…。

 彼は照れながら、そして口説きともとれる口調で告げてきたんです。私は心の中でほくそ笑みました。

――リップサービスでも嬉しいです。このバーは夜景が美しいからひとりで飲みたい時、時々来るんですよ。

――失礼ですが、お仕事は空港関係の人?

――ナイショ。その代わり、私もあなたが何者かを聞きませんから。

 話しているうちに、彼の声がしだいに艶めいてきました。

――実は僕、上海に住んでいて今回は一時帰国なんです。明日には日本を発つんですが…あなたと離れるのが惜しいな。

 彼の眼光が鋭さを帯びました。私も微笑を浮かべてこう返したんです。

――私も…今、同じことを考えていたの」

蒼井凜花
記事一覧
官能作家・コラムニスト
CA、モデル、六本木のクラブママの経歴を持つ異色の官能作家。近著に「CA、モデル、六本木の高級クラブママを経た女流官能作家が教える、いつまでも魅力ある女性の秘密」(WAVE出版)、「女唇の伝言」(講談社文庫)。
オフィシャルサイトYouTube

関連キーワード

ラブ 新着一覧


恋愛に見返りを求めてしまう人必見!デメリット&抜け出し方
 好きな人と付き合えただけで幸せを感じていたはずなのに、交際が進むにつれて「もっと愛されたい」と欲張りになる人は少なくあ...
恋バナ調査隊 2021-10-11 06:00 ラブ
LINEに隠された彼の本心は? 文章から分かる男性心理5つ
 男性の知り合いや友達とLINEのやりとりをしていると、「ん? これってどういう意味だろう?」と、相手の本心が気になるこ...
恋バナ調査隊 2021-10-10 06:00 ラブ
一緒に暮らしているのに“ホウレンソウ”を怠る彼に募る苛立ち
 男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人...
並木まき 2021-10-09 06:00 ラブ
最低限のマナーなのに…謝罪も感謝も言えない恋人に呆れる彼
「冷酷と激情のあいだvol.59〜女性編〜」では、恋人からの“ホウレンソウ”が不十分であることに、怒りを抱き続ける女性・...
並木まき 2021-10-10 05:34 ラブ
「もう、うんざりだ」夫から離婚を告げられる妻の6つの行動
 男女問題研究家の山崎世美子(せみこ)です。離婚を切り出すのは女性からというイメージはもはやありません。ここ最近目立つの...
山崎世美子 2021-10-09 06:00 ラブ
シンデレラに学ぶ恋愛に効果的な心理学♡ 終電で帰るべき理由
 誰もが知っている「シンデレラ」の話。ガラスの靴を持って探しに来た王子様と結ばれるというファンタジーに、ときめいた女性も...
恋バナ調査隊 2021-10-08 06:00 ラブ
カップルの同棲はデメリットが多い?幸せに暮らすためのコツ
 カップルの同棲は、「家賃の負担が減る」「結婚前のシミュレーションができる」などのメリットがある一方、きちんとルールを決...
恋バナ調査隊 2021-10-08 06:00 ラブ
口下手彼氏の気持ちを探るポイント5つ&上手な付き合い方
 好きな男性から、言葉で愛情を表現されると安心する女性は多いでしょう。でも、男性の中には、言葉にしなくてもちゃんと愛情を...
恋バナ調査隊 2021-10-07 06:00 ラブ
浮気された過去から彼を疑ってしまう…不安を消す3つの方法
 過去に浮気されたことのある女性は、「信じていたのに裏切られた」というトラウマから、恋人をどうしても疑ってしまうと苦しん...
恋バナ調査隊 2021-10-07 06:13 ラブ
おひとり様の期間が長すぎて…どんな人を恋人にすればいい?
 一人でいる時間が長くなれば長くなるほど、次の恋愛へのフットワークが重くなりがちですよね。最近はアプリなどで異性に出会え...
若林杏樹 2021-10-06 06:00 ラブ
“恋愛したい”と言う男性の心理って? 本音を見極めるポイント
 男友達から「恋愛したい」と言われると、ドキッとしてしまいますよね。「もしかして、これって告白?」なんて、舞い上がってし...
恋バナ調査隊 2021-10-06 06:00 ラブ
倦怠期かもしれない…5つのチェックポイント&乗り越え方
 交際期間が長くなると、どんなカップルにも訪れるのが「倦怠期」。もちろん、倦怠期知らずのカップルもいますが、ごく稀しょう...
恋バナ調査隊 2021-10-05 06:00 ラブ
“リアル離婚弁護士”が説く「結婚したら地獄な男性」特徴8つ
「何歳からでも夫婦になるのは遅くない」とお伝えする本連載。今回は番外編です。のべ3000人以上の離婚案件の相談に乗ってい...
内埜さくら 2021-10-05 13:29 ラブ
彼氏の浮気を許すor許さない? 判断ポイント&許す時の心構え
 彼氏に浮気されたら誰だって悲しいものですが、その後の対応は人によって異なります。あっさりと別れを選ぶ人もいますが、愛情...
恋バナ調査隊 2021-10-04 06:00 ラブ
元彼がしつこい…秘められた4つの男性心理&上手な対処方法
 どんなにラブラブだったカップルも、思いがけないことが原因で別れてしまうことがあります。お互いに納得して別れていれば良い...
恋バナ調査隊 2021-10-03 06:00 ラブ
いくつ当てはまる? 外見&性格でわかる魔性の女度診断8選♡
「魔性の女」とは、独自の魅力で男性を翻弄する女性のこと。男性からモテる性質を持つ魔性の女に、憧れたことがある女性も多いで...
恋バナ調査隊 2021-10-03 06:00 ラブ