ピルを飲んだら妊娠しやすくなる? 妊活に備えた服用の利点

リタ・トーコ ライター
更新日:2023-01-26 20:21
投稿日:2019-08-30 06:00
「ピル=避妊薬」って思うのやめない?と言っておきながら、ピルの優れた避妊効果について「ピルで確実に避妊するなら?心構えや男性任せの避妊の危うさ」や「ピルをもらう方法と病院選びのコツ…“避妊”が理由でも良い?」で、お伝えしてきた私。(笑)
 さて、連載5回目の今回は、多くの女性が疑問に思うであろう「ピルを飲んだら妊娠できるの?」ということについてお話ししようかと思います。

「ピルを飲んだら妊娠できない」という噂について

 ピルを飲んでいると必ずと言って良いほど聞かれるのが「妊娠できるの?」「赤ちゃんには影響ないの?」ということ。

 ピル後進国である日本では、ホルモン剤=危険!という考えが、根深くはびこっているんですね。まずはこの噂の真相について、きちんと解明していきたいと思います。

ピルをやめたら妊娠は可能!

 まずは、噂の真相からお伝えしましょう。「ピルを飲んだら妊娠できない」というのは、真っ赤なウソ!もちろん、ピルを正しく飲んでいる間は99.9%妊娠しません。でも、ピルを中止したら妊娠は基本的に可能になるため、心配しなくても大丈夫と言えます。

9割以上の人が6カ月以内に生理が戻る

 ピルの服用を中止した後の体はどうなるのかというと、ピルを飲んでいない状態に戻るだけ。リサーチしたところによると、ピルを飲むのをやめてから35日以内に80%、6カ月以内に99%の方が生理が回復するそうです。(的場ウィメンズクリニック調べ)

 ただし、ピルを中止した後には排卵日がずれることがあるため、妊娠を望むのであれば基礎体温表をつけて排卵がきちんとされているかをチェックするようにしましょう。

妊娠しやすいorしにくいはピルとは別問題

「ピルを飲んだら妊娠できない」という間違った噂の他に、「ピルを飲んだら、その後妊娠しやすくなる」という噂もありました。でも、残念ながらこの噂についても正しいとは言えません。

 たとえば、もともと生理周期の乱れがある場合、ピルを飲んだからといって改善が確実にできるわけではないのです。もちろん、飲んでいる間はピルの効果によって、正しい周期で生理が起こります。でも、ピルを中止した時に、無月経になったり、 再度、生理周期が乱れてしまう可能性はあるということを覚えておきましょう。

 つまりは、妊娠しやすいor妊娠しにくいかは、ピルの服薬とは別問題ということなんです。

妊活に備えたピルの服用のメリットを考える

 最近、「ピルで子宮を守る」という考え方があるのをご存知ですか?年々、高齢での妊娠や出産が増えていますが、いつか来る妊活に備えてピルを飲むという選択肢を取る方も増えてきているようです。

 そこで、妊活をするにあたって、ピルにどんなメリットがあるのかをチェックしていきましょう。

卵巣のダメージを防ぐことに繋がる

 生理の際には卵子が卵巣の壁を破って出てくるため、卵巣は少なからずダメージを受けます。これが、結果的に卵子が老化する原因の1つとも考えられています。

 ちなみに、昔の女性は出産回数が現代の女性よりも多かったため、排卵の回数が現代よりも400回も少なかったそう。でも、現代女性は排卵回数が多いことで子宮へのダメージが大きく、子宮内膜症や卵巣がんなどの疾患の患者数も増えているのだとか。

 ピルは、排卵を休ませることができる薬です。卵巣の働きをストップさせることで、子宮を守り、来たる妊娠に良い状態で臨むことができるという大きなメリットを持っています。

子宮の状態を整えることができる

妊活のために、子宮の状態を整えておくためにもピルは有効です。

子宮内膜症の予防

生理痛や腹痛を伴う子宮内膜症は、女性の10人に1人が発症している病気です。はっきりとした原因は分かっていませんが、生理の時に子宮内膜の一部が子宮から逆流してしまい、腹腔内にばら撒かれることで起こる症状だと言われています。

 厄介なのが、子宮内膜症は不妊症の原因にもなったり、放置すると卵巣がんなどになる危険もあるということ。

 ピルには、子宮内膜の増殖を抑えるという働きがあるため、子宮内膜症の予防や治療として処方がされることも多くあります。将来の妊活においても決してマイナスにならないと言えるでしょう。

生理不順を整える

 妊娠を成立させやすくするためには、生理周期を整えておくことも大切なこと。25〜38日周期で生理が来るのが一般的ですが、中には生理不順により排卵がきちんとされていない方もいます。

 ピルは、生理周期を規則的にすることができる上、生理痛やPMSなど生理にまつわるマイナートラブルを軽減させることもできます。

2人目、3人目の妊娠にも活用できる

 1人目を出産した後、何年か置いてから次の妊娠を考えている場合にも、ピルはおすすめです。理由は、ピルを飲むことで排卵を止め、卵巣を休ませることができるから。

 ただし、ピルを飲んだからといって、卵巣が若く保てるというわけではありません。つまり、ピルを飲んでも飲まなくても、卵巣年齢は変わらないため妊娠率がとくに変わることはないということ。

 ちなみに、ピルを中止した次の排卵日に妊娠しても、胎児への影響はないそうです。あるデータによると、妊娠に気づかずにピルを飲み続けた時の胎児への心臓奇形や四肢障害は、3〜3.1%。通常の妊娠では3〜5%程度とほぼ変わらないため、気にしすぎる必要はないでしょう。(一般社団法人 日本家族計画協会調べ)

将来の妊活のためにピルで子宮を整える選択肢もあり!

 昔の女性は14歳ほどで初潮を迎えることが多かったですが、現代の女性は10歳頃から始まるそう。つまり、昔と比べると、早く卵巣が老化してしまうということなんですね。

 ただし、お伝えしてきたように、ピルには卵巣を若返らせる効果はありません。ただ、排卵を休ませることによって、その分、卵巣を安定した状態に保つことはできると言えるのです。

 ピルは、「望まぬ妊娠を避けるための薬」ですが、その反面、「妊娠を望む女性の体を助ける薬」でもあります。「◯歳くらいで妊活を始めて妊娠・出産をしたい!」と、将来のライフプランを立てた時に、妊活に備えてピルを飲む期間を設けてみると良いかもしれませんよ。気になる方は、一度産婦人科に相談してみることをおすすめします。

 さて、次回は生理日をずらしたり、など、便利なピルの活用術について、お話しようかと思います。

リタ・トーコ
記事一覧
ライター
引きこもり既婚ライター。夫とのゆるい幸せを楽しみつつ、つい浮つく。類は友を呼ぶのか、周りに似た友人が多い。人生1回きり。興味に負け続ける女。好きな言葉は「自己責任」。

ライフスタイル 新着一覧


離婚を目指す40代女の選択。子育てが終わったら生涯一人? それとも感情押し殺してレス夫と一生過ごす?
 セックスレスやセルフプレジャー、夫婦の在り方をテーマにブログやコラムを執筆している豆木メイです。  現在、離婚を目...
「玉木ガチ恋」勢も登場。30歳女子が国民民主党・玉木代表の若者ウケを考察、最大の武器は?
 10月に行われた衆議院選。自民・公明が過半数割れし、結果は大荒れとなった。そんななか大躍進を遂げたのが国民民主党だ。若...
晴天の下でお手入れ中の“たまたま”君♡ 愛しのおんにゃの子をデートに誘えるかな?
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
【女ことば】「鼻毛を読む」って知ってる?
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「校閲婦人と学ぶ!意外と知らない女ことば」では、女性...
ヒィ…!おぢのメンヘラ長文LINEを一瞬で撃退。スナック嬢が返した文面とは?
 生きていればどんな人間でもメンヘラ化することありますよね。特に恋愛感情が絡んでいるとやらかしがち。これは女性に限った話...
なんて贅沢! ロクシタンの「クリスマスコフレ」がときめく♡ 24種類のアイテムは自分へのご褒美にぴったり
 街はすっかりクリスマスムード、もうすぐお正月という時間の流れるスピードに毎年驚いています…。今年もがんばった自分に、ク...
シンママが自立するための3STEP。離婚は新たな幸せへの第一歩、不安から脱出する!
 離婚という一大決心をしたシンママでも、心の中は不安でいっぱいな人が多いはず。養育費が確実に支払われる確証もないため「経...
心がまいってる時に嬉しいLINE3選。送る際の参考にもしたい「付き合ってくれない?」の優しさ
 忙しい現代人。疲れきってまいっている時には、誰かからの何気ない一言が救いになることもありますよね。  今回は、心...
「顔は勘弁な」余裕たっぷりなのにシャイな“たまたま”に心トキメキ!
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
冬場の観葉植物問題。花屋が断言する「絶対にしてはいけない行為」とは?
 猫店長「さぶ」率いる我がお花屋は、切り花以外にも胡蝶蘭といった花鉢や観葉植物などの取り扱いに加え、店舗や会社様など...
育休中の夫のありえないエピソード7選。「育休=自由」だと勘違いしている場合の対策は?
 企業でも子育てに対する理解が深まってきた昨今。出産後の妻を支えるために、育休を取得する夫は少なくありません。でも、安心...
待ったなしの更年期、すこぶるつらい「おばさんの生理」どう乗り越える?
 女性なら誰でも通る茨の道、更年期。今、まさに更年期障害進行形の小林久乃さんが、自らの身に起きた症状や、40代から始まっ...
親に今すぐしてもらうべき防犯対策4選。100円ショップも上手に活用する
 闇バイトによる強盗事件が全国で相次いでいますね。離れて暮らす高齢の親の防犯面が心配だと感じる人も少なくないでしょう。 ...
激シブメンズにやんちゃ坊主♡ 元気いっぱい“8つのたまたま”パワーで師走を乗り切ろう
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 10月にご紹介したもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たま...
飲んだくれ40女の肝臓の救世主♡ ミスズライフ「そのまま使える里山ぶなしめじ」がすごい!
 12月に入り、忘年会のお誘いも増えてまいりました。一年の疲れをお酒で癒す良き習慣ですな。その一方で、気になるのが肝臓へ...