肌のゴールデンタイム説は間違い!?美肌を作る睡眠の取り方

孔井嘉乃 作詞作曲家・ライター
更新日:2019-08-31 06:08
投稿日:2019-08-31 06:01
「お肌のゴールデンタイムを逃さないように、早く寝ないと!」なんて、キレイ女子の間で定説化している22時〜2時の肌のゴールデンタイム説。でも、実は最近、この説が間違っているという噂があるのを知っていますか?

22時〜2時の肌のゴールデンタイム説は間違いだった!?

 22〜2時がゴールデンタイムというのは、ネットや雑誌などでもたびたび紹介されてきた説。なぜ、ここにきて間違い疑惑が出ているのか、真相をチェックしていきましょう。

ゴールデンタイムはある!でも、何時に寝るかは決まっていない

 結論から言うと、ゴールデンタイムはあります。でも、22〜2時ではなくても良いというのが、現代の新説!

 そもそも、なぜ「ゴールデンタイム」が注目されるようになったのかというと、就寝中に分泌される成長ホルモンは22〜2時の間に一番多く分泌されるからだと言われていました。でも、近年の研究によると、22〜2時の間ではなく何時に寝ても、成長ホルモンは分泌されることが分かってきたんです。

22〜0時の間に就寝する人が多いために言われていた説

 では、なぜ以前は「22〜2時の間がゴールデンタイム」だと言われていたかというと、その当時の日本人の就寝する時間が22〜0時に多かったことから、そのような説が生まれたのではないかと考えられています。

 もちろん、早寝早起きは健康や美容のためにも良いこと!でも、現在人のライフスタイルは多様化していているため、22時〜2時の間に毎日必ず寝るというのはかなり難しいですよね。だったら、自分の生活に合わせて、ゴールデンタイムの間にいかに質の良い睡眠を行えるかを意識した方が良いのです。

本当のゴールデンタイムはいつ?睡眠リズムを利用しよう

 では、近年言われている、本当の肌のゴールデンタイムはいつなのでしょうか?それには、人間の睡眠リズムと大きな関わりがありました。

寝入りばなの3時間を狙うことがポイント!

 本当のゴールデンタイムは、ズバリ、寝入りばなの3時間!つまり、22時に寝ても2時に寝てもゴールデンタイムを得ることはできるということ。ただし、その3時間の間は、睡眠を途切れさせずに熟睡することが大切なんです。以下で理由を見ていきましょう。

最初のノンレム睡眠でいかに深く眠るかが大切

 人間は約90分間隔で、ノンレム睡眠とレム睡眠という2種類の睡眠を繰り返しています。

・ノンレム睡眠……深い眠り。脳を休めて、体をリラックスさせる。
・レム睡眠……浅い眠り。脳は活動していて、夢を見たり、眼球が動いたりする。

 寝入りばなに起こる最初のノンレム睡眠時には、成長ホルモンをはじめとしたホルモンの分泌がもっとも盛んに分泌されると言われています。

成長ホルモンと肌の密接な関係

 肌は約28日の周期で新しい細胞を作り、古い細胞が剥がれ落ちるという新陳代謝(ターンオーバー)を繰り返しています。でも、このターンオーバーは、不規則な生活習慣や加齢によって、だんだんと周期が長くなってしまうため、古い角質が剥がれ落ちずにシミやシワ、ニキビなどのさまざまな肌トラブルが勃発する原因を作ってしまうのです。

 この、ターンオーバーを助けるのが成長ホルモンです。さらに、成長ホルモンは代謝を促すため、肥満を防ぐ役割もあるのだとか。つまりは、寝入りばなのノンレム睡眠の時に熟睡することが、美容や健康に役立つということなんですね。

美肌を作る質の良い睡眠を得るための方法!

 美肌を作るためには、とにかく眠ってからの3時間に熟睡できる環境を整えることが大切。そこで、質の良い睡眠を得るための方法をご紹介します。

照明を暗めに落としてブルーライトを見ない

 人は明るい光を浴びると、体を緊張させて活発に動かす「交感神経」の働きが優位になります。これだと、眠りたくてもなかなか寝付けず、熟睡ができません。そのため、寝る1時間ほど前になったら照明を暗めに落とすことが大切。

 また、スマホやパソコンから出るブルーライトも脳を覚醒させてしまうため、できれば見ないようにしたり、ブルーライトカット効果のある保護シートを使ったりするなど対策をしておくようにしましょう。

食事は寝る3時間前に済ませておく

 食べてすぐに寝ると、消化活動が行われるため体を十分に休めることができずに、眠りを浅くしてしまいます。そのため、食事は寝る3時間前までに済ませておくことも、安眠の秘訣。どうしても夕飯が遅くなる場合には、できれば消化をしやすいものを摂取するようにしましょう。

 また、質の良い睡眠のためには、アルコールはご法度。アルコールは舌の筋肉を緩めて気道を狭くし、いびきを出やすくさせたり、利尿作用を引き起こしてトイレへ向かわせ、眠りを浅くしてしまうのです。

 もしもお酒を飲んでしまった日には、できればアルコールが抜けてから寝たり、横向きに寝て気道を広く保つなど工夫をしましょう。

寝る1時間前までに入浴をする

 さっとシャワーで入浴を済ませる方は多いですが、できれば浴槽にお湯を溜めて入浴をするのがおすすめ。

 人間は体内部の温度(深部体温)が、一時的に上がった後に下がることで、自然と眠くなるようにできています。要は、入浴で温まった体から放熱が行われると、深部体温は一気に下がり、自然な眠気が訪れるのです。

 ただし、就寝直前の入浴は逆にNG。深部体温が下がるまでに時間がかかってしまい、逆に眠りを下げてしまう原因になります。入浴にはリラックス効果もあるため、ぜひ、疲れている時こそ、湯船に浸かるようにしましょう。

リラックスできる環境を作る

 リラックスして安眠できる環境作りも、質の良い睡眠を取るためには欠かせないこと。現在お使いの枕やマットレスは気持ちよく寝られますか?外部の音や光によって、睡眠が邪魔されることはありませんか?一度、見直してみましょう。

 また、ストレスから不眠に悩む方は多いですが、心配事などで寝つきが悪い方は、リラックスできる音楽を聴いたり、好みのアロマオイルを焚いたりするのもおすすめです。

肌のゴールデンタイムを美肌維持に役立てて♪

 新説である肌のゴールデンタイムは、「22時から寝るなんて不可能!」と思っていた方にとっては朗報ですね。

 ただ、いつ寝ても成長ホルモンが分泌されるからといって、遅寝遅起きを行うのはNG。ホルモンや自律神経のバランスを崩してしまう可能性があるため、できるだけ規則正しい睡眠時間を確保するのも大切ですよ。

 美肌と密接に関係する睡眠を上手に利用して、ぜひ綺麗な肌を維持してくださいね。

孔井嘉乃
記事一覧
作詞作曲家・ライター
3歳からピアノを始め、現在は作詞作曲家&シンガーソングライターとして活動中。2014年からウェブライターとしての活動を開始。得意ジャンルは美容、恋愛、ライフスタイル。コスメコンシェルジュ、日本化粧品検定1級、ベビーマッサージ資格、乳児心理+児童心理資格取得。
2016年、ママユニット「mamakanon」を結成。活動5年目にして、YouTube再生回数1,200万回達成。2020年、フレンチシンガーバイオリニストソングライターとのDuo「ellipsis」を結成。両者の絶対音感を活かしてカバー演奏などを行う。
1児のママ。特技は早起き。ウィスキーが好き。

◇孔井嘉乃公式サイトmamakanon公式 YouTubeチャンネルellipsis公式 YouTubeチャンネル

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


改めてリスキリングって何? 話題の理由&40代女性におすすめ分野
 AIの発達でどんどん人間の仕事が減っていく中、40代女性の間で「リスキリング」が話題になっています。とはいえ、まだリス...
新居の洗面台が1年でボロボロに…見積もり金額が!2023.8.5(土)
 昨年の夏に新居が完成した我が家、たった1年で洗面台の「ある部分」がボロボロになってしまいました。そして、その部分を交換...
人生が入り混じる乱反射の中の生活 2023.8.4(金)
 何のつながりもない人々が一瞬だけ交錯した瞬間。  エスカレーターは無情にも君を連れ去っていく。  追いかけ...
「女同士のイベント参加」は要注意 事前に確認すべき“相手の目的”
 夏も盛りになってきましたが、みなさん何か夏らしいイベントはやりましたか? いいですよね、浴衣を着たり、プールに行ったり...
親の常識を疑う「気になる子連れマナー」はどう対処するのがいい?
 日本人は、集団でのマナーやルールを重要視する文化がありますよね。だからこそ気になるのが「子連れマナー」です。子どもの行...
圧倒的な不公平感!「共働きでも家事は妻ばかり問題」解消メソッド5つ
 共働き夫婦の揉めゴトといえば、家事の分担。「夫が全然家事しない!」とストレスをためている奥さんも大勢います。  ...
人間界では廃止だけど…元気な“たまたま”たちの夏の登校日
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
今年の日焼けはヤケドレベル? “常備薬”アロエの美肌効能でクールダウン
 ワタクシが幼少期に大きく影響を受けたのは、同居していた父方の祖母でございます。お花屋さんになったワタクシですが、実家は...
好きな作家と同じ時代を生きる心強さ 2023.8.2(水)
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
すいかばかのレシピ~'23年<4>すいかが死ぬほど好きな男の一日に密着
 すいか生産量全国47位、ごくごくレアな山梨県ですいか作りに情熱を注ぐ「寿風土(こどぶきふうど)ファーム」代表の小林栄一...
【45歳からの歯科矯正】4カ月、目に見えて効果が…! 2023.8.1(火)
 総費用160万円かけてワイヤー矯正(表側)に踏み切った“40代半ば婦人”のほぼほぼリアタイ体験談。ワイヤー装着から4カ...
飛機場はペチャパイって…中国語のスラングが直接的すぎて涙が出てくる!
 全世界で約14億人の人々が話すという中国語。日本人である私たちの言語も「漢字」を使用することから、英語などのアルファベ...
2024-02-26 19:03 ライフスタイル
都会の真ん中の運河、聞こえてきたのは… 2023.7.31(月)
 都会の真ん中の運河、力強い生命力を振りまく。 「つつましやかになんてな、こっちの世界じゃ通用しないんだよ」 ...
ガラステーブル買っちゃう?  “たまたま”の夏を満喫できるよ
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
落ち込んでる人への「ひと言」に悩んだら…心に染みたLINE3選を参考に
 目の前に落ち込んでる人がいると、どんな言葉をかけていいか迷ってしまう時がありますよね。もしも迷ったら、自分が過去にかけ...
「いま一番欲しいもの」を即答できる? 2023.7.30(日)
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...