前回の話はこちら→「#1 必要以上に身体を触られ…アラフィフ女に覚えた違和感」
いよいよGと二人で出張旅行に
Gとの出張旅行は、のっけから戸惑うことの連続でした。
まず、待ち合わせの喫茶店で会うなり、Gはハイテンションで一時間以上も喋り続け、私が時間は大丈夫かと訊いたときには、乗る予定だった特急が発車した後でした。
電車内では、Gはケイタイで電話をかけにデッキへ行きましたが、扉を閉めずに話すので、声が車両中に響きわたります。
電話の内容は私のことで、他社の、まだ公開を控えるべき仕事の内容を喋り、続いて私の本名、住所、電話番号を、スラスラと伝えます。
いたたまれない思いで座っていると、彼女は、「いま、ちょうどあやさんといるんですよ」とシート席に戻り、私の耳にケイタイを当ててきました。
この人はきっと、一生懸命になると舞い上がりやすい気質なのだ……
小声で電話に対応しながら、なるべく良い方に考えるようにしました。
ケイタイに登録されていた“生理周期”
電話を切ると、彼女は、手作りのしおりを広げ、旅行のスケジュールを説明しはじめます。
G「せっかくなので、◯◯や▽▽も観光しましょう。ホテルはちょっと離れているんですが、特別に素敵なリゾートホテルを取ったんですよ」
私「せっかくですが、観光は仕事を終えてからでいいですか。実は私、今日、生理で……」
生理というのは嘘でしたが、そう言えば女同士、納得してくれると思ったのです。すると、
G「うそぉ。あやさんの生理は一週間前に終わってるはずです。だって私、あやさんの月経周期をケイタイのアプリに入れてますから。ほら」
見せられたケイタイには、以前、なにかで伝えた私の生理日から計算された、毎月の予定日が記されていました。
私「それは……私のとはズレてます……(本当に)」
G「えぇ? じゃあまた入れ直しておきます。今回は何日に始まったんですか」
その声は相変わらず、静かな車両内に響いています。
私は生理痛よりも気分が悪くなり、窓を向いて寝た振りをしました。
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