手足が寒くて眠れない…!「冷え不眠」に心当たりない? 悪化の要因とぽかぽか快眠テク【医療従事者監修】

コクハク編集部
更新日:2025-11-04 17:08
投稿日:2025-10-31 11:45

3. ぽかぽか&ぐっすり眠る方法

 手足が冷えて夜に眠れない人は、前述の生活習慣のうち、心当たりがあるものを改善しましょう。また、以下の方法もおすすめです。

3-1.温活を習慣化

 冷えが気になる人は、「寒い」と感じたときだけではなく、普段から温活を習慣化するようにしましょう。

 たとえば、入浴は体温より少し高い温度のお湯に15~20分浸かるのがおすすめです。からだの深部まで温まると血流が改善し、肩こりや頭痛の解消が期待できますよ。さらに、副交感神経が優位になるためリラックス効果も期待できます。

 寝る前に湯たんぽや電気毛布で足元を温めたり、ショウガや根菜のように、からだを温める食材を摂ったりするのもおすすめ。

 温かいスープを飲むことで、からだの内側から温まりますよ。

 ただし、緑茶やコーヒーのようにカフェインが含まれる飲み物は覚醒作用があるため、就寝の3時間ほど前からは控えましょう。

3-2.薬の服用も選択肢に

 生活習慣を改善しても寝つきが悪いという場合、睡眠導入剤などの薬の服用を選択肢に入れるのもいいでしょう。ただ、睡眠導入剤は「なんとなく抵抗がある」という人も少なくありません。

 そういう場合は、漢方薬の服用による体質改善を目指すのがおすすめ。

 たとえば「当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)」は冷えを伴うタイプの不眠に用いられることがあります。漢方薬は、一般的に西洋薬よりも副作用が少ないといわれているので、心理的なハードルも低く感じられるのではないでしょうか。

 ただし、漢方薬は体質に合わせて薬を選ぶ必要があります。自己判断で選ばず、必ず医師や薬剤師、登録販売者に相談してから服用してください。

 スマホで気軽に専門家に相談できるオンライン個別相談も話題です。

 スマホで完結できるので、対面では話しづらいことも気軽に相談が可能。お手頃価格で不調を改善したい人は、医薬品の漢方をチェックしてみましょう。

4. 冷えを内側から改善してぽかぽかに!

「冷え症などの言葉を聞くたびに、冷えって体質だから治らないもので、耐えなければならないと思っていたのですが…。改善方法っていろいろなものがあるんですね。温活も、今まで興味はあったのですがやったことがなかったので、早速今夜から始めてみます」

「温活にもいろいろあって、生活リズムや性格的に合わないものもあるかもしれないわ。そんなときは無理せず、違う温活を試してみてね。なかなか合うものが見つからなかったら、ぜひまた相談してちょうだい」

「はい、ありがとうございます。ぐっすり眠れるように、いろいろ試してみます!」

 清々しい表情でサロンを去っていくアヤさんを、えりのボスは笑顔で送り出しました。

★サロン「コクハク」のオーナー えりの

 顔と口調は若いものの、年齢不詳。タヌキか妖怪の噂も囁かれる謎めいた主人だが、ココロやカラダ、健康に関する知識はズバ抜けており、何気にハイスペック。ムスメ時代に苦労してるため、自分より“後輩”の女にはしあわせになって欲しいと願っている。愛称は、えりのボス。

(漫画/腹肉ツヤ子

  ◇  ◇  ◇

<この記事の監修者>

あんしん漢方薬剤師 中田 早苗(なかだ・さなえ)

 デトックス体質改善・腸活・膣ケアサポート薬剤師・認定運動支援薬剤師。病院薬剤師を経て漢方薬局にて従事。症状を根本改善するための漢方の啓発やアドバイスを行う。健康・美容情報を発信するMedical Health -メディヘルス-youtubeチャンネルでは、お薬最適化薬剤師として「無駄な服薬はお財布と体の敵!」をモットーに薬の最適な選び方を解説する動画を公開中。症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でも薬剤師としてサポートを行う。

「あんしん漢方」を詳しく見てみる

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

ビューティー 新着一覧


40代女の“低身長”は武器にもなる! 悩み克服コーデ鉄則5カ条
 低身長な40代女性は、「自分に自信が持てない」「似合う服がなかなか見つからない」と悩みを抱えている人が多いようです。で...
【洗面台問題】歯磨きグッズの見直しでシンプルに格上げ♪
 シンプルでスッキリとした洗面台に憧れているのですが、どうすればオシャレに見えるのでしょうか?  備え付けの洗面台を交...
「オバ見え」警報発令中! いまさら聞けない服選びの注意点
 鏡の中の自分の姿を見て「前より老けて見えるかも……」と感じたことがある人も多いのではないでしょうか。今回は、オバ見えフ...
シミ!シワ!鏡見て溜息…老化を予防するアスタキサンチン!?
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
ドライシャンプーは毎日使ってOK?意外なデメリットを解説
 入院中や災害時に役立つ「ドライシャンプー」は、汗をかく仕事の人や多忙を極める人に「とても便利!」と大人気ですよね。でも...
年間100種類超を使用!時短美容家「ガチ推し」シャントリ3選
 おさまらない物価高への悲鳴が、あちらこちらから聞こえている昨今。日用品に、これまで以上の節約意識を向けている人も少なく...
今こそ一点投入!アラフォーに推す「刺激少なめコスメ」2品
 気候が安定しないと、お肌の調子も狂いますよね。大事な予定を控えているのに肌荒れやくすみが消えないままだとテンションもダ...
こんなご時世こそ…40代必見「お金をかけない美容法」総点検
 40代女性は、仕事、家事、育児と本当に多忙ですよね。エステに行く時間もないので、気がつけば自分の美容なんてほったらかし...
自分のカラダを「がん」から守るために正しい情報を知ること、備えること、できていますか?
 日本人女性が生涯に患う最も多いがんは何だと思いますか。「乳がん」です。2018年には新たに約9万4000人が罹患し、全...
そりゃ痩せないわ! ダイエット失敗談から学ぶ「2つの原因」
「ダイエットをしても、いつも必ず失敗してしまう」と、痩せられないことに悩んでいる人は多いようです。なぜ、みんななかなか痩...
体臭・香水など職場のスメハラ問題 賢く解消する4つの対策
 〇〇ハラスメントという言葉が流行っていますが、中でも臭いで周囲を不快にさせる「スメルハラスメント」は、センシティブな内...
「前髪切りたい」衝動の理由…伸ばしたい人必見“対処法”4選
 前髪をある日突然、切りたくなる人って案外多いと思います。伸ばしかけていたとしても、計画的ではなく「衝動的」に切ってしま...
適当接客にイラッ…美容院を変えたいけどメリットはある?
 長年、同じ美容院に通っている人は多いですよね。でも、中にはだんだん違和感や不満を感じて美容院を変えたいと考えるようにな...
夫が求めても無理!倦怠感をなくす更年期の心得~専門家監修
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
「写真が苦手」を克服!デジタル時代を生き抜くちょい盛りメイク術
 デジタルが進化した今の時代、写真撮影はとても身近になっています。でも中には、「いつも写真写りが悪い」「顔に自信がないか...
“垂れ乳”は断固拒否! 簡単バストケアで40代でもふっくら美胸をキープ
 40代頃からだんだん、バストのハリが弱くなってきたと感じる人が増えてくるとか……。このまま50代になり、しょぼしょぼに...