「女の“賞味期限”が気になって…」幸せな一夜が地獄へ。37歳女性を襲った“残酷すぎる”言葉

蒼井凜花 官能作家・コラムニスト
更新日:2025-12-12 13:21
投稿日:2025-12-12 11:45

過去を正直に話す男性に好印象

 するとすぐに、多くの「いいね」やメッセージが届いた。

〈育ちの良さと品格を感じました。ぜひ一度お会いしたいです〉

〈K子さんと一緒にときめきたい。僕も日常に彩りがほしいんです〉

〈都内の◯◯区に住んでいます。お食事に行きませんか〉

 そんな中で、ただ一人、霧子さんの心に残った男性がいた。

 公務員の将人さん(44歳/子どもあり)だ。

「将人さんは『まずはしっかりメッセージのやりとりを重ねて、フィーリングが合いそうならお会いしませんか』と提案してきました。早く会おうと急かす男性が多い中で、その慎重さに、相手を大事にする誠実さを感じたんです」

 こうしてふたりはマッチングし、毎日のようにやりとりを重ねるようになった。

「奥さまは3歳下。中学2年生の娘さんがいること。過去にアプリで2人の女性と交際した経験があること。いずれも1年ほど続いたこと。家庭を壊す気はないけれど、セカンドパートナーがほしいこと。すべて正直に話してくれました。

 素朴で飾らない…本当に誠実な人だと感じたんです。もちろん、婚外恋愛そのものは不誠実なんですけどね(笑)」

2度目のデートで手をつなぎ

 そして、ついに初対面の日を迎える。

「実際に会った将人さんは、スーツの似合う、すっきりとした塩顔のイケメン。清潔感があって、声も落ち着いていて…。正直、どうしてこの人がアプリにいるの?と思うほどでした」

 初回は青山のエスニックカフェで食事を楽しみながら、ゆっくりと会話を重ねた。この日、霧子さんは本名も打ち明け、夫が単身赴任であること、女としての自信が薄れてきていることも正直に話したという。

「将人さんは『もっと自信を持って大丈夫』『謙虚な女性は素敵ですよ』と、優しく言ってくれました。

 その言葉に、胸がじんわりと温かくなったのを覚えています」

 2度目のデートは水族館だった。

「知り合いに会っても気づかれないように、とマスクをつけて入りました。薄暗いブルーの空間で、魚たちがゆらゆらと泳ぐのを見ながら歩いていると…まるで恋人同士みたいで。

 人混みの中で『大丈夫?』と、彼のほうから手をつないでくれたとき、胸がキュンとなりました。久しぶりに、女性として扱われていると感じて…気づけば私も、その手を強く握り返していたんです」

蒼井凜花
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官能作家・コラムニスト
CA、モデル、六本木のクラブママの経歴を持つ異色の官能作家。近著に「CA、モデル、六本木の高級クラブママを経た女流官能作家が教える、いつまでも魅力ある女性の秘密」(WAVE出版)、「女唇の伝言」(講談社文庫)。
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