がん日記から読み解く更年期障害「ホットフラッシュ」の脅威

コクリコ 編集者
更新日:2019-11-10 05:13
投稿日:2019-09-24 06:00

ホットフラッシュ以外の更年期症状は…

 更年期症状=ホットフラッシュというのも軽く思われがちですが、不眠から鬱になることもあるし、熱くて外出もしたくなくなるし、やっかいな症状なんですよ。会社の先輩方が「更年期がつらい」と言っていたのを「へー、それは大変ですね」とさして気にも留めなくて申し訳なかったです……。

 更年期の症状はホットフラッシュのほかに、冷え、疲れ、だるさ、めまい、立ちくらみ、耳鳴り、頭痛、頭が重い、不眠、動悸、息切れ、肩こり、腰痛、イライラ、不安、鬱などがあり、今現在もずっと続いています。個人差があるので、同じ手術をしてもまったく症状が出ない人もいますし、激しく出てしまう人もいます。私は後者で、全部の症状が一気に出てしまいました。

 ただし、最近では飲み薬や貼り薬、塗り薬、漢方までさまざまなホルモン補充薬があるので、合う薬が見つかれば症状は抑えられます。私も今は薬を飲んでいます。

5日目

おはよう!
今日も気分がいい。2晩寝てないけど。
ほんまに先生が「眠剤出そうか?」と聞いてくれたけど、限界まで眠くなれば勝手に寝るはずだからいらないです、大丈夫と返事をしておいた。

「ぼくも同じ考えです」だって。
寝れば傷が早く治るわけでもないし、寝られる時に寝るとしよう。

  *  *  *

 睡眠導入剤を拒否している! バカですねー! 鎮痛剤と吐き気止めの点滴をしていて、このうえに睡眠導入剤か……と思ってしまって。「薬漬け」という状況が嫌だったんですよね。

書き出しが「おはよう!」の理由

「おはよう!」って毎日書いているのは、朝に日記をつけているせいです。私の入院していた病院は朝ご飯が8時からとほかの病院と比べて遅く、起床してからご飯までの間がやたら長いんです。前日のご飯が18時からなので、腹ぺこの状態が続くので、なにか気を紛らわせたくて日記を書いていました。朝日を浴びながら書いているのでやたら前向き、ポジティブっぽくて、あとから読むと恥ずかしいですね……。

 この日は日曜で母、妹、姪っ子がお見舞いに来てくれました。久しぶりに会った姪っ子がとってもかわいくて、いつまでも頭をなでたり、ぎゅーぎゅー抱きしめたり、お話したり、一緒に写真を撮ったり。嬉しくて、幸せで、楽しいひと時を過ごしました。

 この日の日記は、

「人生初の便秘。むくみ始める」
で締めくくられています。

 そして、術後の合併症がひたひたと近づいてきていました。次回(10/1公開予定)に続きます。

コクリコ
記事一覧
編集者
実用書の編集者(社畜)。アラフォー未婚のがんサバイバー2年生(進級しました!)。2018年、子宮頸がんにて広汎子宮全摘出術を受ける。現在ホルモン補充療法をしながら経過観察中。SNSをパトロールするのが趣味。“Twitter探偵”とも呼ばれる。でも幸せになりたい。

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


猛暑の夏…健康な高齢者でも熱中症予防を“家族ですべき”理由
 介護士をしていた経験をもとにライターをしています。筆者はこれまで、認知症の症状や認知症を発症した時の具体的なケアについ...
がんでごめんね…「人生最後の生理」はある日突然やってきた
 私は42歳で子宮頸部腺がんステージ1Bを宣告された未婚女性、がんサバイバー2年生です(進級しました!)。がん告知はひと...
さくらももこさんのエッセイに学んだ 本当の「時は金なり」
「時は金なり」という言葉、年を取れば取るほど心に沁みるのはなぜでしょう。私がこの意味を意識したのは、さくらももこさんのエ...
産毛のような初々しさ…もうすぐ去勢する“にゃんたま”の刹那
 羊毛フェルトで作られた「にゃんたまストラップ」が巷で流行中。フニフニ揉むと、心癒され気持ちが落ち着くのだそう。 ...
結婚したら退職する? 自分が幸せになるための人生の歩み方
 少し前のOLだったら「寿退職」なんて当たり前だったのでしょうが、今はそうはいかないですよね。共働きが普通だし、お金の心...
大人になっても趣味に没頭したい! おすすめできる3つの趣味
 ストレス社会で闘う毎日にふと疲れた時、「何もかも忘れたい」と思うことはありませんか? 多くの人は飲み会や買い物で鬱憤を...
鬼灯って読めますか?夏の風物詩「ホオズキ」の意味と活用法
 地域によりますが、八月はお盆月でございます。  八月の声を聞くとワタクシのお店もお盆のお支度で慌ただしくなり、店...
夕陽で赤く輝いて…黒猫“にゃんたま”は美しい絵のようだった
 にゃんたマニアにみなさんこんにちは! きょうは、初めての黒猫にゃんたまωです。  黒猫のにゃんたまって、真っ黒だ...
遠方に住む親が心配…介護サービスの上手な選び方&使い方
 遠方に住んでいる両親が介護状態になった時、多くの人が「大丈夫かなぁ……」と心配になるはずです。しかし、現代では親の介護...
ホステスの世界にもある「裏引き」という名の“闇営業”の実態
 世間をにぎわせた“闇営業”。「事務所を通さず仕事のオファーを受け、報酬を得る」行為は、夜のクラブでも存在します。店に許...
料理下手を克服する4つの方法 もうメシマズ女と言わせない!
「料理を作ると思った通りの味にならない」「どうしても美味しくない」、そんな悩みを抱えていませんか? せっかく料理をしよう...
住宅ローンは一生無理?がんになった場合の気になるお金の話
 私は42歳で子宮頸部腺がんステージ1Bを宣告された未婚女性、がんサバイバー1年生です。がん告知はひとりで受けました。誰...
大きなチャトラ“にゃんたま”君 立派な尻尾が上がった瞬間!
 にゃんたまωに、ひたすらロックオン! きょうはみんな大好きチャトラ君の鈴カステラです。  小さな港を忙しそうにパ...
恋愛序盤の花火デートはキケン! 準備ゼロでは行かないが吉
「花火デートってドキドキする」――。この季節、誰もが期待し盛り上がる「花火大会」ですが、調べもせず安易にデートとして行く...
ピルをもらう方法と病院選びのコツ…“避妊”が理由でも良い?
 第1回「日本はピル後進国!『ピル=避妊』の考え方は遅れています」、第2回「ピルで確実に避妊するなら?心構えや男性任せの...
声かけが大切! 子どもの“やる気スイッチ”をONにする方法
 子どもの心スペシャリストとして子育て中のお母さんたちと接していると、「子どもにやる気を起こさせるにはどうしたらいいか?...