「親族が認知症かも?」と思ったらチェックすべき5つのこと

東城ゆず ライター・エディター
更新日:2019-10-09 06:29
投稿日:2019-10-09 06:00
 自分の親や親戚が“高齢者”と呼ばれる年齢になると、些細なもの忘れに「認知症かも?」と思うことはありませんか。どんな人も、できれば認知症を患うことは避けたいはずです。それに「最期まで元気でいてほしい」とか「眠るように亡くなりたい」と思うからこそ、“認知症”という言葉に敏感に反応してしまうこともあるでしょう。
 しかし、年相応のもの忘れもあります。たとえ30代であっても、「前より記憶力が乏しくなったな」と感じることは誰だってありますよね。認知症が社会現象になって広く知れ渡るようになりましたが、その見極めは思ったより難しいものなのです。

認知症かも? 確信になるような兆候5つ

 認知症かも?と思ったら、まずはその人の生活を詳しく観察する必要があるでしょう。最初から、「病院に行こう」と連れてくのはナンセンス。本人に疑われて「認知症なんかじゃない!」と、逆上されてしまう可能性もあるからです。そこで、認知症の疑いがある程度、確信になるような兆候をご用意しました。チェックしてみてくださいね。

冷蔵庫の中身が空っぽ

 認知症かもしれないと疑う人が独居で暮らしている場合、冷蔵庫は大きなチェック材料になります。賞味期限が切れているものがたくさん出てくるようであれば、管理能力がないと見て良さそうです。賞味期限が過ぎたものを取り出し、「これは、どうする?捨てる?」と聞いてみましょう。

「賞味期限が切れているから、捨てようと思っていた」など本人が口にする場合は認識があるため、年相応のもの忘れでしょう。認知症の疑いがある場合には、賞味期限の基準となる日付が理解できず、賞味期限切れの食材がわんさか冷蔵庫から出てくるケースが多くあります。逆に、あまりに食材が入っていない冷蔵庫も「管理できないから購入しない」という心の表れかもしれません。

洗濯物が増えた・溜まっている

 本人がいない隙を狙って、さりげなく洗濯物に注目しましょう。季節に似つかない洋服が洗濯に出ている場合は、「季節が理解できていない」という捉え方ができます。下着やズボンが洗濯に多く入っている場合は、失禁など、トイレがうまくできなくなってきた証拠かもしれません。

 また、洗濯物を溜め込んだり、山積みになっている部屋があるのであれば、管理能力が乏しい証拠です。洗濯洗剤の中身なども確認すると、よりその人の生活が見えてくるでしょう。

出掛けるのが好きな人だったのに…

外出の機会が減った

 昔からインドア傾向の人には該当しない可能性がありますが、突然、外出の機会が減ったというのであれば要注意。私たち健常者にとっては、外に出ることは難しいことではありません。しかし、認知症を患っている人にとっては、見知らぬ道路に出てしまったら帰れなくなる可能性が高いため、「外は危険な世界」という認識があるのです。

 知り合いだった人に声をかけられても、自分は反応することができない。「変な人に思われちゃうかも」とか、「外に出れば恥ずかしい思いをする」という認識が、本人が外出しない理由になることも。受診や銀行などの大事な用事にも行かなくなったら、注意が必要です。

日本人として当たり前の感覚がない

 日本人として当たり前の認識がなくなってしまうのは、認知症と言えます。たとえば、季節の間違いや、雨なのに傘を差そうとしないこと。よその家で靴を揃えずに上がることや、お礼をしないこと。午後なのに「おやすみ」と言ったりすることなど。

 間違った後の弁解の仕方がうまい人もいますが、常識を間違える時点で認知症を疑っていいレベルだと思います。

 昔の人ほど、誰でも知ってそうな話題を取り上げるのもチェックに使えます。「美空ひばりさんって、どんな人だったの?」「鏡開きって、何するの?」「百人一首の遊び方は?」など、何食わぬ顔で尋ねてみるのもオススメです。

繰り返し同じことを話すようになった

 繰り返し同じことを話す人は、健常者で年齢が若い人にもいます。注目したいポイントは、“言い回しが同じかどうか”ということ。「この間、すごく雪が降ったのね」という話し言葉が全く同じな場合や、聞いた話の受け答えとして「そうなの?」という返答の仕方がだいたい同じ文章で構成されている場合には、注意が必要です。

 逆に「この間話した、雪の日のことだけど……」「あの日は本当に雪がすごくて、あの後に屋根が傷んでねぇ」など、前回の会話を踏まえた内容であればあまり心配は要らないでしょう。何度も同じニュアンスで、同じ趣旨を話しているかに注目しましょう。

「認知症かも」と思ったら

「認知症かも」と思ったら、まずはその人の行動や生活を注意深く観察することが大切です。早めに認知症に気づいてあげられることがこの後の生活を左右するため、本人にもいい作用が生まれるはずですよ。

東城ゆず
記事一覧
ライター・エディター
1994年生まれ。11歳の頃からブログを運営。ライターやエディターとして、女性誌メディアや地元新聞のコラム枠まで幅広く活躍中。恋愛やママ友問題、介護士であった経験からリアルな介護問題まで幅広い知見がある。年子兄弟を連れ離婚の経験があり、現在は再婚に至る。

ライフスタイル 新着一覧


淡い恋を失った心に入り込む“優しい男”…優紀さんのケース#3
 A氏からのメールには、写真の仕上がりを見せたいから事務所に来てほしい、と書いてありました。「新しい優紀が誕生したよ。俺...
媚びない女性が学ぶべき上手な媚び方!あざとさと可愛げの違い
 あなたは、“媚び”を上手に使っていますか?「媚びを売る」というと、異性の前でぶりっこをしたり、色目を使ったりと何かとマ...
花の癒しは効果絶大!強い心で自粛期間を乗り切るための方法
 およそ1ヶ月の「自粛」があったからこそ今の感染者数で収まっているのか、あるいは、実は殆ど意味なんて無かったのか……。個...
今時の専業主婦ってどう?メリットとデメリットをチェック!
 一昔前までは、女性は結婚したら家庭を守るのが当たり前でしたが、今では結婚後も仕事を続ける女性がほとんど。兼業主婦として...
長い連載を書き終えて…心の傷と向き合う痛み、新しい出会い
 Gをセクハラパワハラで訴えるか否か。現在、弁護士たちと協議を重ねているところです。つくづく、訴訟を起こすには多大な時間...
将来は駅長さんか観光大使!夢いっぱいの兄弟“にゃんたま”
 きょうは、仲良しωωにゃんたま兄弟です。  真っ黒なあんこ玉君と、白黒のタオ君、  ふたりはずっとくっつき...
韓国映画「パラサイト」を観て“私も…” 風俗嬢が語った苦悩
 米アカデミー賞4冠に輝いた韓国映画「パラサイト 半地下の家族」は、半地下に住む家族が金持ちに“パラサイト”していくスト...
もうイライラしない!ストレスを上手に解消する7つの方法!
 日々の生活の中で、気づけばイライラしてしまっている人も多いのではないでしょうか。できることなら、小さなことで心を乱され...
心電図検査は「異常なし」でも…甲状腺の病気は本当に厄介
 潜在的な患者も含めるとおよそ30〜60人にひとりの女性がかかると言われている甲状腺疾患。バセドウ病は、甲状腺機能が亢進...
デキる男はさりげなく…富士山を背景にサービス“にゃんたま”
 富士山の麓、朝霧高原を闊歩する「ふじお」。一見、強面のルックスですが、裏腹に女性にはめっぽう弱いのです。  富士...
モヤモヤして悩む…目の前の選択に困った時にとるべき解決法
 周りが新しいことにチャレンジし始めたり、環境が変わって進んでいると「本当に自分がこのままでいいのか」と、モヤモヤするこ...
おうちで充実! 美容家が提案「心をうるおす」7つのアイデア
 普段より家にいる時間が増え、ストレスを感じている人も散見されます。新型コロナのニュースや対策で疲弊しがちな今、在宅時間...
イベント自粛で影響大も…凜とした花「カラー」にもらう勇気
 ある日、ワタクシのお店に懇意にしていただいている大学教授がフラリと立ち寄ってくださいました。  ニコニコと人懐っ...
中古マンション“5つのメリット” 自分好みにリノベーションも
 マンションを買おうと決心したものの、新築がいいのか中古がいいのか、やっぱり借り続けた方がいいのかな、と悩む人も少なくな...
富士山の麓のボス猫「ふじお」の美“にゃんたま”にうっとり
 きょうは富士山の麓、広大な縄張りを持つ「ふじお」。  私が猫だったら、抱かれたい男にゃんばーわん!  強く...
もう我慢しない! 私の生活から彼女を消すために動き出した
 私がGにセクハラ、パワハラを受けている事実に、気づいてくれる人がいた。言えば、信じてくれる人がいた。このことは、ひとり...