改めてのキャンサーギフト
【Note.22】
術後3日目には劇的な回復を見せたわけですが、1週間も経つ頃にはさらに――。
術後6日目、この日から普通食に。
重湯やおかゆに飽き飽きしていたので、銀シャリ最高! と白米もたいらげる。結構多いなと感じたけれど、頑張って食べれば早く元気になるんじゃ? と思って。
昼食後にはコンビニでこっそり(!)カフェラテを買って飲む。さすがに普通食になったばかりで胃も腸もまだまだ全力で消化できないと思うけど、カフェラテ一杯くらいは大丈夫なんでは……と自己判断する。
脚のむくみが気になる
尿道にはまだカテーテルが入っていますが、管はこの1本のみ。身軽だ! コンビニの帰りにがんの図書ブースに立ち寄り、婦人科がんの体験記や資料を読んでいると、主治医T先生の本を発見。そこには病気になって落ち込み、ささくれだってしまったがん患者の心に語りかけるT先生の言葉が綴られていました。
〈がんになって失ったものはあるけれど、女性としてのしたたかさ、しなやかさは失われない。今ある幸せに気づける女性は素敵です〉
キャンサーギフト。T先生がよく使う言葉がここにも。改めて、あたたかいカフェラテが飲める幸せをかみしめます。
しかし、脚がむくむなぁ……。
ぶらぶらと病棟を歩いていると、この間会話をしたおばあちゃん(肺がんステージ4)がいらして、お話をします。
「来週末は病棟から花火が見えるそうよ。まだ入院してたら一緒に見ましょうね」
「きっと入院しているので一緒に見たいです!」
この病院からは来週末とその2週間後の週末に行われる大きな花火大会が見られるのだそう。この時は「さすがに2回目の花火大会までには退院してるから、そっちは見られないよなぁ」と思ったのですが、こののち、まさかの事態で2回目の花火大会までしっかり見られることになるのです。
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