自然災害に巻き込まれた…子どもとどう向き合ったらいい?

小阪有花 子どもの心スペシャリスト
更新日:2019-10-18 06:00
投稿日:2019-10-18 06:00

自然災害で“ごっこ遊び”をする子どもには?

 自然災害で多くの人が不安や恐怖と闘っていても、無邪気な子どもたちの中には「地震だー!」「川の水があふれたぞー!」などと、災害を再現するような“ごっこ遊び”をする子もいます。

 不謹慎だと思って慌ててやめさせたり、叱ってしまいそうになりますが、実はこれは子どもなりの精神療法なのです。子どもは大人と違い、つらい時こそ笑顔でいる、といった行動がとれません。嬉しい時には笑うし、悲しい時は泣いてしまいます。それが普通なのです。

 ですが、この恐怖体験を子ども同士でごっこ遊びとして共有し合う行為は、大人で言うところの“つらい時こそ笑顔で”と同じことなのです。無理にやめさせると、かえって不安をあおることになりかねません。

 それよりは一緒に参加して、「地震がきた時はどうするんだっけー?」と、遊びながら今後の対策を伝えていければベストです。

 とはいえ、子どもたちが騒いでる横で被害に遭われて苦しんでいる方もいるかもしれませんので、周りへの配慮は忘れないようにしましょう。

まとめ

 自然災害は完全に防げるものではないですし、予期せぬことが起こってしまうかもしれません。だからこそ、大人はもちろん、子どもたちにも日ごろから伝えられることは伝えておく必要がありますし、家族全員が生きていけるよう対策をしなくてはなりません。

 私も東日本大震災の時、保育園で子どもたちをテーブルの下に誘導したものの自分が入るスペースが確保できず、“もし建物が崩れて自分が死んでしまったら、誰が子どもたちを守るんだろう”と不安になったことを覚えています。

 大人も対策できることはなるべくして、子どもたちと向き合っていただければと思います。

小阪有花
記事一覧
子どもの心スペシャリスト
保育コンサルタント。アイドル時代の旧芸名は小阪由佳。「ミスマガジン2004」グランプリで芸能界デビュー。09年に引退後、保育園の先生を経て現職に。チャイルドカウンセラー、幼児食インストラクター、ベビーシッター、家族療法カウンセラーなどの資格を持つ。
XInstagram

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


雪平莉左さんとリオの日常「人間の彼氏もお眼鏡にかなわないと絶対ダメ」
 私が24歳で上京したとき、一緒に東京にやってきてずっと同棲しているのがマンチカンの男のコ、リオです。  リオは高...
連れて帰りたい! 人懐っこすぎる“たまたま”の激レアショット
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
茜色に心和むひと時、だからこの時間が好きなんだ
 忙しない街にも訪れる特別な時間。  足早に歩く人々は顔を上げ、しばし空を仰ぎ見てから、また現実へと戻っていく。 ...
女+家=嫁…「嫁ぐ」と「結婚」の違いはある?
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地...
ほっこり癒し漫画/第68回「コウメばあちゃんはどこ?」
【連載第68回】  ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、突然「コクハク」に登場! 「しっぽ...
貸したお金を催促するのにこんな手が…! モヤモヤを解消するLINE3選
 人にお金を貸した後、なかなか返してくれなかったら、とても嫌な気持ちになりますよね。  とはいえ、お金の話は、言い...
電マの営業からラブホの清掃員へ…羞恥心とも戦うストリッパーが思うこと
『電マの営業・新井です!』(略して「電マの新井」)という新作が大変好評だ。  書店員にとっての新作といえば「新しく...
口喧嘩で負けたくない! 勝ちたい時に使えるマル秘戦術3選
 みなさんは誰かと口論になった時、どんな戦法で勝ちにいきますか?  方法は十人十色ですが、今回は代表的な勝ちパターン...
凍り付いた湖の夜が更けて
 もしも突然、この瞬間に、氷が解けたらどうなるんだろう。  そう思いながら、凍て付いた湖の上に立つ自分が結構好き。...
「レンジでゆたぽん」人気じわり..足を温めると眠りやすい!
「レンジでゆたぽん」を知ったのは、年末年始に長野県の義実家に行った時。寒がりな私を気遣って、義母が用意してくれたのです。...
青空にオレンジボディが映え“たまたま”の見返りメンチにキュン
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
私って性格悪い? 自分のダークサイドを自覚した4つの瞬間
 誰の心にだって、優しい部分と優しくない部分が存在するもの。そうわかっていても、自分の心のダークサイドを自覚すると「もし...
卒入学、彼岸、送別会【花屋が教える】予算内で理想の花束を贈る7カ条
「斑目さん、今年こそは頑張って期限内にお願いしますよ!」  お正月がなんとなく終わったばかり、なんて思っていたら、我が...
「とにかく盛り上がるやつ頼むよ」ってさぁ 先輩の無茶ぶりLINEがすぎる
 お笑い芸人の松本人志とその後輩芸人たちによるアテンド飲み会が話題になっていますね。  ニュースの真偽はともかく、...
2024-02-21 06:00 ライフスタイル
仕事のサボりがバレた瞬間4選 リモートワークは意外と見られている!
 近年では、リモートワークやフレックスタイムなどの制度が導入されて、数年前よりも働きやすくなりました。  一方で、自由...
真似から始まったファッションも、いつか体に馴染むもの
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...