欅坂46脱退・平手が唱え続けた“みんなで欅”…欅魂の継承<前>

こじらぶ ライター
更新日:2020-01-29 16:24
投稿日:2020-01-27 17:05

平手さんにたくさんたくさん支えて頂いた

末っ子平手が初めて見せた「聖母」の表情。後輩への欅魂の継承が成功した安堵もあったのでは/田村保乃オフィシャルブログより
末っ子平手が初めて見せた「聖母」の表情。後輩への欅魂の継承が成功した安堵もあったのでは/ 田村保乃オフィシャルブログより

 そもそもこの2人の親密な様子が最初に知られるようになったのは、昨年9月に欅坂46が初めて東京ドームライブを成功させた後、田村が自身の公式ブログ(9月21日付)

~ライブも終わり、平手さんの元ですっかり安心しきっちゃっていますね たくさんたくさん、支えて頂いて、背中を押して頂いて、いつも温かい優しさで包み込んでくださいます~

 といった感謝の思いを添えて投稿した抱擁画像が始まりだ。

 年齢は21歳の田村が18歳の平手より3歳年上にあたるが、芸能界においては平手の方が約3年先輩。それまで2人は特別親密な様子を見せてこなかっただけに、突然の抱擁画像の投稿にネット上は騒然とし、2人のかわいらしい密着が話題となった。

 そして、田村本人は平手と抱擁するまでの仲に至った経緯について「BRODY」(2020年2月号)のインタビューで述懐している。概要を簡単にお話すると――。

「僕は嫌だ」パートの重圧

 田村はグループ加入1年目でドーム公演を迎えることになり、そのライブで平手を含むパフォーマンスとしては2017年の第68回NHK紅白歌合戦以降封印されてきた「不協和音」に一期生と混じって二期生から選抜される形で参加。しかも、楽曲のキーとなる「僕は嫌だ」という叫びのフレーズを2番で任されていた人気メンバー、長濱ねる(19年7月グループ卒業)のポジションに田村は代わって就くことが決まったのだが、そのプレッシャーに押し潰されそうになっていた時である。

 同曲のセンターで、同じく「僕は嫌だ」のパートを1番と大サビ前に担当する平手から「いろいろ考え込んじゃってない?」「何かあったらいつでも相談してね」と言われ、後日泣きながら連絡すると、「気持ち分かるよ」と優しい言葉をいっぱいかけられ、田村は助けられたという。

 以降、田村からは「今も連絡とらせて頂いている」「先輩方の中で初めてご飯に行かせてもらったのが平手さんでお鍋を食べた」「平手さんのことゆりなちゃんて呼んでます!」などと、2人の距離がさらに縮まっているような発言がたびたびなされるようになった。

 同期の一期生とはどのメンバーとも親しく、食事に出かけたエピソードがたびたび明かされてきた平手だが、18年11月に加入したばかりの二期生の中で、2人だけで食事に行ったのはおそらく平手にとっても田村が初めてだったであろう。そして単に田村と人として波長が合うからと食事に行っただけでなく、欅坂46にとって「魔曲」と呼ばれる「不協和音」の〈僕は嫌だ〉という重要パートを分け合った後輩でもある。幻には終わったが昨秋から冬には発売予定だった9thシングルでセンター平手の隣のポジションに大抜擢されていた田村と、欅坂46の真髄についても多くを伝えやすいよう距離を詰める意味もあった食事だったのではないだろうか。

幻に終わった田村の「SCHOOL OF LOCK!」特別出演

 また、昨年12月12日放送の「SCHOOL OF LOCK!」に田村がゲスト出演した際には、平手にイタズラを仕掛けられ、その後、平手から田村の膝に座ってきてイタズラのネタバラシをされるという平手の悪ガキツンデレエピソードを話している。

 そして平手も、昨年12月18日放送の同番組で田村へアポ無し電話を行い、田村の関西弁につられ、普段は聞かれない自身の愛知の方言もバンバン飛び出したり、お互いタメ口で話したり、平手が田村の希望を汲んで翌月にあたる今年1月の特別出演を約束し、とても喜ばせるなど親密な様子が伺えていた(残念ながら、心身の限界により急転直下の展開で平手脱退報告がなされることもあり、今年1月の平手担当回に田村が出演することは叶わなかったのだが)。

 筆者は前回の平手が脱退に至った経緯についての記事で、昨年12月に交わした田村のラジオ特別出演約束時には、まだ平手は欅坂46を離れる決断ができていなかったのではないかと記した。

 だが厳密にいえば、その思いはここ何年も抱えてきたもので、具体的には昨年初頭頃からタイミングを伺っていただろう。運営や上層部には田村にラジオ出演を約束した昨年12月、いや、もっと前にその意向を伝えていて、発表時期の調整段階だったかもしれないが、それでも平手はグループと後輩のためを想い、満身創痍になりながらも本当に発表されてしまうギリギリまで思い悩んでいたと思われる。

こじらぶ
記事一覧
ライター
ジャニーズ、秋元康系女性アイドル、ローカル、地下アイドル等数々の現場を経験。Xでもご意見を募集しております。

関連キーワード

エンタメ 新着一覧


宮沢氷魚の文面にデキ婚とは言わせない圧…イケメン続々“獲られる”幕開け
「まさかやー」と思わず声をあげてしまいました。そうです。宮沢氷魚(29)と黒島結菜(26)の事実婚発表です。 「か...
元モー娘。加護亜依様の“セクシー女優匂わせ”が冗談に聞こえないワケ
 モーニング娘。黄金期の人気メンバーだったものの、現在はお騒がせタレント化してしまっている加護亜依。昨年も週刊誌やネット...
堺屋大地 2024-01-20 11:16 エンタメ
シン・スズ子誕生!タナケンに「面白いね」と言わしめたヒロインの魅力
 喜劇「舞台よ! 踊れ!」の幕が上がる。タナケン(生瀬勝久)に稽古ですべてを受け止めると言われたとおり、スズ子(趣里)は...
桧山珠美 2024-01-19 14:45 エンタメ
タナケン(生瀬勝久)の決め言葉、「どうだろうね」に込められた真意
 スズ子(趣里)は、不安を抱えたまま喜劇王・タナケン(生瀬勝久)との舞台稽古を続けていた。  なんとかしようと、ス...
桧山珠美 2024-01-22 15:16 エンタメ
ブギウギ新章、タナケン役生瀬勝久の“顔芸”と「3枚の張り紙」が見もの
 小夜(富田望生)が付き人をやめると言って姿を消してから3カ月、愛助(水上恒司)は大学を卒業し、村山興業で働き始める。 ...
桧山珠美 2024-01-17 15:49 エンタメ
5年ぶり「おっさんずラブ」にコレジャナイ感?それでもいいと思うところ
 あの「おっさんずラブ」が5年ぶりに帰ってきました。2018年4月期にスタートした同作は、ピュア過ぎるおっさんたちの恋愛...
小夜(富田望生)の食い意地は国境を越えた!愛か、餌付けされただけか
 復学した愛助(水上恒司)は、スズ子の公演に触発され、いっそう勉学に励んでいた。  そして、公演が再開して以来、ス...
桧山珠美 2024-01-12 16:05 エンタメ
任侠ドラマ出演の高岡蒼佑様…小栗旬&芸能界批判に“かわいいチワワ”か!
 アウトローな役柄などで人気を博していた元俳優の高岡蒼佑。役者引退宣言をしていたものの、今年2月にリリースされる任侠ドラ...
堺屋大地 2024-01-11 06:00 エンタメ
朝ドラ名物の闇市、小夜の食い意地はタダモノじゃねえ!
 戦争が終わって3カ月、世の中の混乱は続き、スズ子(趣里)たちは未だ公演ができずにいた。  愛助(水上恒司)の病状...
桧山珠美 2024-01-09 14:50 エンタメ
歯に衣着せぬ小夜のキャラを生かしたブギウギ流「玉音放送」シーン
 終戦の日。スズ子(趣里)たちは巡業先の富山で玉音放送を聞く。りつ子(菊地凛子)は慰問先の鹿児島で敗戦を知る。  ...
桧山珠美 2024-01-08 15:50 エンタメ
原作は4コマ漫画! 名作“ぎぼむす”のイケメントリオを味わい尽くそう
 新年あけましておめでとうございます。  例年であれば、大晦日は「ジャニーズカウントダウンライブ」で年越しするので...
特攻隊の前で「別れのブルース」、過去の“淡谷のり子物語”と異なる描き方
 1945年、日本の戦況はますます悪くなっていた。富山に慰問に来ているスズ子(趣里)は、女中の静枝(曽我廼家いろは)の話...
桧山珠美 2024-01-05 14:00 エンタメ
制作費の都合?「夜来香ラプソディ」音楽会シーンなしは残念すぎる
 上海の羽鳥善一(草彅剛)は、音楽会の準備を進めていた。羽鳥は、黎錦光(浩歌)が作曲した「夜来香」にブギを取り入れた音楽...
桧山珠美 2024-01-04 17:50 エンタメ
【2023年人気記事】マッチ様は逃げ上手と無責任のプロだった
【「残念プロフェッショナル」の流儀】  2023年も「コクハク」をご覧いただき、誠にありがとうございました。反響の大き...
堺屋大地 2024-01-02 11:44 エンタメ
辻希美&杉浦太陽はニベアのCM…仲良しラブラブ芸能人夫婦はお金を生む
 元モーニング娘。のなかで1番の勝ち組は、やっぱり辻ちゃん(辻希美)でしょう。  先日も元モー娘。の中澤裕子、保田...