平手友梨奈の衝撃 欅坂46“卒業”ではなく“脱退”の真相に迫る

こじらぶ ライター
更新日:2020-01-29 15:44
投稿日:2020-01-24 15:30

卒業と脱退の違いがTwitterのトレンド入り

 1月23日21時、欅坂46公式サイトで同グループの顔でもあり絶対的エースであった平手友梨奈(18)の脱退が発表された。

 欅坂46のデビュー曲から8thシングルまで全ての表題曲でセンターを務めてきた平手。それだけでなく、16年4月のデビューから約3年10カ月、他メンバーのソロ曲や少人数でのユニット曲以外、ほぼ全てのグループ全体のカップリング曲、アルバム曲のセンターであり、秋元康氏が書く歌詞は多くが彼女に当て書きされていること、ライブ演出でも1人特別演出や衣装が違うことなどからも、欅坂46という物語の主人公とも言える存在であった。

 それだけに、発表後には多くのファンがショックを受け困惑。「信じたくない」、「涙が止まらない」、「明日からどうやって生きていけばいいのか」といった悲しみの声で溢れた。公式発表直後の報道番組、「報道ステーション」(テレビ朝日系)は速報扱い、「news zero」(日本テレビ系)では功績を辿りつつ脱退が報じられた。

 この平手の脱退発表について一つの議論が生じている。欅坂46公式サイトでは平手の“脱退”と同時に2人のメンバー、織田奈那(21)と鈴本美愉(22)の“卒業”も発表されたが、平手は本人の意向で“卒業”ではなく“脱退”という表現になったという。この2つの言葉が同時に使い分けられたことにより、ファンは困惑。「卒業と脱退の違い」「脱退と卒業の違い」双方がTwitterのトレンド入りをするなど物議を醸している。

散見された「脱退」=ネガティブイメージ

 ネット上や報道番組で取り上げられる街の人々の声として特に見られたのは、“卒業”は「やりきった」や「円満」といったポジティブイメージだが、“脱退”は「不祥事などで辞めさせられる」、「グループが嫌になったから出ていく」というネガティブなイメージだという。

 各スポーツ紙の記者らは「“卒業”だとその後もアイドルのイメージがつきまとうため、それを払拭するために〈完全な決別〉の意味を込めての“脱退”」であるとか、「スタッフやメンバーとの衝突があったため“脱退”との表現を本人が選んだ」、「グループの秩序を乱したという引け目から“脱退”とした」など、平手の欅坂46に対する負の思いからその言葉選びがなされたとの解説がいくつかあった。

 だが、本当にそうだろうか。平手を結成当時から見てきた筆者はそうは思わない。

 脱退公式発表直後にTOKYO FM「SCHOOL OF LOCK」で放送された平手友梨奈自身からの報告。

「こんばんは。平手友梨奈です。さきほど、欅坂46のホームページで発表がありましたが、私、平手友梨奈は欅坂46を離れることになりました。その件については、今は話したいとは思わないので、いつか自分が話したいと思った時にどこか機会があればお話しさせていただこうかなと思っております」

 とのコメントがあったが、どこか重々しく、慎重にひと言ひと言、言葉を紡ぐその声からは、欅坂46から“離れる”悲しみ、辛さが痛いほど伝わってきた。“脱退”という言葉すら口に出来ないほどに。

 また、平手参加のラストシングルとなった「黒い羊」が流れた後、曲への想い入れや、メンバーと築き上げてきた日々を思い出してなのか、涙ぐみながら震えた声で、「この曲は欅坂46で『黒い羊』です」と紹介してから、「う~ん……(涙で鼻をすするような音を何度か挟む)」と、しばらく沈黙の時間。その後、声を振り絞って「はい、というわけで、私とは来月この教室で、また明るくお会いしましょう。平手友梨奈でした」と気丈に挨拶したが、そんな彼女から「欅坂46から出ていってやる」とか「今後アイドルのイメージなんてつけられたくない」という負の感情はとても感じえなかった。

 クールで笑わないといったパブリックイメージと違い、等身大の平手友梨奈は、同番組で最もよく見られた。よく笑い、ファンとの電話を楽しくしたり、番組制作陣とのツッコミの応酬などコミカルなやりとりも好評を呼んだ。

 そんな今までのリラックスした放送回とは全く別人の、鎮痛の感情が読み取れる、欅坂46から“離れた”平手友梨奈。ならば、なぜ彼女がその決断をしなければならなかったかのか。

こじらぶ
記事一覧
ライター
STARTO ENTERTAINMENT、秋元康系女性アイドル、ローカル、地下アイドル等数々の現場を経験。Xでもご意見を募集しております。

関連キーワード

エンタメ 新着一覧


夕飯のカレーで描いた星家の“遠慮のない家族”への変化。入山法子の名場面を振り返り
 昭和37年1月、「原爆裁判」の原告のひとり、吉田ミキ(入山法子)が法廷に立つことを承諾。広島から上京してきたミキを、原...
桧山珠美 2024-09-05 17:30 エンタメ
虎に翼の脚本は朝ドラ特有の“中だるみ”なし!塚地出演「あさイチ」との連携プレイにも救われた
 昭和34年、優未(毎田暖乃)は高校1年生に。直明(三山凌輝)と玲美(菊池和澄)の間に子供が産まれ、猪爪家はますますにぎ...
桧山珠美 2024-09-02 17:30 エンタメ
東出昌大“狩猟系イケメン”面目躍如。通り過ぎていった女性たちは何を思う
 期待に応える男、東出昌大(36)がまたまたやってくれました。今度は“デキ婚”ですって。いつかやってくれるだろうとは思っ...
第110回感動のラストシーン! 余貴美子演じる百合さんの“ある台詞”がとっても可愛かった
 寅子(伊藤沙莉)たちとの同居がつらいと本心を語り、家を出ようとするのどか(尾碕真花)。そんな彼女に、優未(毎田暖乃)は...
桧山珠美 2024-08-31 06:00 エンタメ
【写真特集】10年前の初々しい東出昌大。オールバック、ナチュラル、横流し…髪型3変化
【この写真の本文に戻る⇒】杏との離婚から4年、東出昌大“デキ再婚”で話題の養育費問題。子のために前妻が即やるべき事【弁護...
虎に翼108回目でお見事だった2つのシーン。世の中の“普通人”の理不尽な思いを代弁させた
 稲垣(松川尚瑠輝)と小橋(名村辰)にも手伝ってもらい、裁判所で中学生向けの法律の勉強会を開いた寅子(伊藤沙莉)。だが話...
桧山珠美 2024-08-28 17:15 エンタメ
松本人志はいまや「憧れの芸人」ではない。若手芸人が話す3つの理由
「生きるお笑い界の伝説」ことダウンタウン松本。還暦を迎えた今も大人気の冠番組を複数抱え、お笑い界で最も大きな発言権を誇る...
帽子田 2024-08-28 09:38 エンタメ
なんて賢い子!“星家イチのオトナ”が優未だった件。27日あさイチに“料理男子”井上祐貴が降臨
 寅子(伊藤沙莉)と優未(毎田暖乃)は星家で暮らし始めるが、航一(岡田将生)の長男・朋一(井上祐貴)、長女・のどか(尾碕...
桧山珠美 2024-08-26 17:35 エンタメ
木戸大聖が世間に見つかってしまった!月9「海のはじまり」スピンオフでファン急増中
 めめ(目黒蓮)の体調不良が心配でなりません。現在、フジテレビ系月9「海のはじまり」に主演していますが、Snow Man...
寅子の「心が躍るような」結婚式。放送残り1カ月ちょっと、NHKにスピンオフで描いてほしいこと
 お互いそれぞれの名字を名乗ったうえで、「夫婦のようなもの」になることを決めた寅子(伊藤沙莉)と航一(岡田将生)。猪爪家...
桧山珠美 2024-08-24 06:00 エンタメ
平手友梨奈がHYBEと契約終了、2度目の退所で訪れる転機。神童が“本物”に返り咲く日
 平手友梨奈(23)が今月8日、韓国の大手芸能事務所「HYBE」日本本社のレーベル「NAECO」との専属契約を終了した。...
こじらぶ 2024-08-24 06:00 エンタメ
【写真特集】女子アナ時代、初々しい浴衣姿の田中みな実
【この写真の本文に戻る⇒】 なぜ田中みな実は「いらん一言」を放つのか。女優ヅラ発言の真意を考察
なぜ田中みな実は「いらん一言」を放つのか。女優ヅラ発言の真意を考察
 放送中のドラマ『ギークス〜警察署の変人たち〜』(フジテレビ系)にて、3人の主要キャラのうちの1人に抜擢されている田中み...
堺屋大地 2024-08-23 06:00 エンタメ
航一は本当に明治生まれなのか?「夫のようなもの」を許容できる男に疑惑
 航一(岡田将生)から、そこまで悩むのなら結婚をやめようと告げられた寅子(伊藤沙莉)。それは婚姻届を出す結婚をやめようと...
桧山珠美 2024-08-24 00:23 エンタメ
『ラヴィット!』に疑問の声。違和感たっぷりでもギャル曽根の「超ギャルル」を推すワケ
「日本でいちばん明るい朝番組」をコンセプトに、平日の朝に笑いと情報を届けている人気番組『ラヴィット!』(TBS系)。 ...
寅子版「自分会議」はユニークな演出だった! “ラスボス”百合さんに俄然注目
 結婚したら、自分か航一(岡田将生)のどちらかの名字が必ず変わることに、改めて気付いた寅子(伊藤沙莉)。  自分が...
桧山珠美 2024-08-20 15:30 エンタメ