平手友梨奈の悲劇を支えた 長濱ねると欅坂46メンバーたち

こじらぶ ライター
更新日:2020-02-12 19:56
投稿日:2020-02-11 06:00

平手16歳の誕生日前日に起きた握手会襲撃事件

「ねる ひらがな(けやき坂46)頑張ってね!」と長濱(左)、けやき坂46の活動開始を当初から応援していた平手(右)/平手友梨奈公式ブログ(16年10月25日付)より
「ねる ひらがな(けやき坂46)頑張ってね!」と長濱(左)、けやき坂46の活動開始を当初から応援していた平手(右) /平手友梨奈公式ブログ(16年10月25日付)より

 特に17年の欅共和国では、笑顔いっぱいで、欅坂46のエースらしくMCや曲紹介でもハツラツと話す平手の姿がある。

 しかし、実はこの直前、平手の身に悲しい事件が起きていた。‪以前の記事「14歳の平手が欅坂46お見立て会で語ったアイドルとしての決意」でも触れたが、平手の16歳の誕生日前日に握手会襲撃事件があったのだ。

 ‪握手会の彼女のレーンで、発煙筒を放ち彼女を襲撃しようとした男が取り押さえられ、ナイフを持っていたことから銃刀法違反の現行犯で逮捕された。当時24歳のその男は「思い描くイメージが崩れるのが許せなかった。イメージを守りたくて刺して殺そうと思った」と殺意ある襲撃だった旨を供述している。

 しかし運営は、物理的には発煙筒が焚かれたのみでメンバーに外傷が無かったため、安全を確認後、その事件当日に握手会を再開。翌日も同じ会場で握手会を開催している。‬

 平手自身はこの襲撃以後、恐怖から握手会に立てなくなった。10代の少女にとってそれは当然のことのはずだが、「サボり」「やる気がない」との叩きにまで遭い続けることになってしまった。

 そのような恐ろしい事件や理不尽な目に遭いながらも、平手は「欅共和国2017」成功のため、素晴らしいパフォーマンスと笑顔を見せていた。しかし、翌8月の欅坂46の全国ツアーやアイドルフェスでは立っているのがやっとというほど著しくパフォーマンスを落としたり、途中退席、一公演丸ごと欠席などの不調が続いた。

 それでも同年8月30日の欅坂46全国ツアー千秋楽では、いまだにファンが映像化を熱望するほど衝撃的な平手ソロ「自分の棺」と「不協和音」からなるダブルアンコールを含む圧巻のパフォーマンスを見せた。

 当時、平手の状況は「体調不良」とのみ発表されていた。その頃の平手について長濱は「BUBKA」(17年12月号)のインタビューでこう語っている。

「平手はすごく優しい子なんです。だから自分がみんなに迷惑をかけないようにって思って閉ざしちゃうことが多くて。でも平手はみんなにとって妹で、メンバーはみんな平手の心が閉じないように、たくさん話していました」

 ところが長濱はというと、ツアー中自身の悩みを平手にたくさん聞いてもらっていたという。

「私、頼っちゃうんですよね。平手は優しいし、頼りがいがあるから。平手に話を聞いてもらって、すごい楽になりました」

 心身不調の平手の力になりたいと話すメンバーが多くいる中、平手に頼った長濱とそれに応えた平手にインタビュアーも驚かされていた。

不器用な平手だからこそ助けたい

 また長濱は平手がそのツアー中、長濱に似ているキャラクターグッズを励ましの意味を込めてなのか、彼女にプレゼント袋を別で用意して渡してくれたことも告白。

「本当にそういう優しさがあるし、人の弱さを分かる心も持っていて。たとえば、悩んでいるコの、横にそっと座ってあげているのも見たことがあります。不器用かもしれないけど、そんな平手だからこそ、みんな助けたいって思うんです」と語った。

 また「BLT」(18年3月号)でも長濱は、

「めちゃくちゃ好きなんですよ。平手のことが。本当に優しいので。ツアーでは、パフォーマンスができないとメンバーに迷惑をかけるからって思っていたって言うんです。そんなふうに、いつもメンバーとグループのことを考えていたんですよね。だから、『そこまで考えなくていいよ、もっと頼っていいんだよ』って思うんですけど、それは平手のことが好きだからこそ」

 と、精神的に不安定になってしまった平手への変わらぬ強い想いを述べていた。

 思いがけない困難に遭いながら、メンバーと支え合い欅坂46でできる表現を高めようとし続けた平手。次回も平手と長濱のてちねる絆の物語と欅坂46さらなる試練との闘いについてお伝えする。

※自身発案の欅坂46&けやき坂46からなる“欅共和国”を大成功させた平手(欅坂46「欅共和国2017」から)
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