ビールに合わないはずがない!
ねっとり、サクサクしたオクラの歯ざわりに、シメジのしこしこした食感。その次にくるのが、ピリリとした辛さです。使う食材はオクラ、シメジ、大根のみ。調味料は薄口醤油と酢しか使っていません。
「これは大根の辛味を最大に生かした一品なんですよ。どうも都会の人は大根に甘さを求めているでしょ? でも、辛い大根もおいしいんですよ」
とは福重さん。
辛さのあまり、額にうっすらと汗が浮き出てきます。そこでギンギンに冷えたビールをグビリ。これは、こたえられない! 汗が引くと爽やかな自然の涼しさを感じられます。なるほど、これはまさに夏向き、涼を呼ぶ料理です。
「お酢は小さじ1杯程度。酸味を感じるくらいでいいんです。コツは大根の皮をむかずにおろすこと。大根は皮の部分に辛さがある。できれば、おろし金は目の粗いものを使った方が、より辛さを味わうことができますよ」
調理時間もわずか5分ほどです。
【材料】
・大根
・オクラ 3、4本
・シメジ 半パック
・薄口醤油 大さじ1
・酢 小さじ1
【作り方】
オクラとシメジをさっと湯がいて、水を切る。輪切りにしたオクラとシメジを、皮ごとすりおろした大根おろし、醤油、酢で和えるだけ。
本日のダンツマ達人…福重浩さん
▽ふくしげ・ひろし
宮崎県都城市出身。高校の調理科を卒業後、大阪から南は鹿児島まで、西日本を中心に修業。しかし、「どこに行っても宮崎の食材が頭をよぎっていた。結局、日向灘の魚にかなうものはなかった」と見定めて、帰郷。30歳で独立して「福重」を構える。
▽福重
日向灘で取れた新鮮な海の幸が自慢の板前料理店。メニューはなく、コース中心で、料理はその日の仕入れ状況次第。「だからこそ、海の食材は面白い」(福重さん)。予算に応じた注文も可能。プロ野球選手やプロゴルファーらにもファンが多い。宮崎県宮崎市千草町8―6。
(日刊ゲンダイ2017年8月23日付記事を再編集)
フード 新着一覧