東京ドーム千秋楽 “欅坂46平手”の1369日目
今からちょうど1年前、19年9月19日に欅坂46が夏の全国ツアー追加公演である東京ドーム2daysの千秋楽を迎えた。デビューから約3年5カ月という異例の早さで辿り着いた聖地。平手友梨奈(19)が欅坂46メンバーであったのが結成日から脱退日までの1617日。東京ドーム千秋楽は1369日目にあたる。平手が、欅坂46としてラストライブと決め臨んだ公演だった。
当時はその状況を知る由もなく、欅坂46が満を持して辿り着いたビッグステージに世紀の瞬間を見届けようと日本全国、世界各地からファンが大集結した。
ステージ上で激しい感情と振りを爆発させる
平手は慢性的に患っていた腰部と手首の怪我に加え、初日前日までにこの夏のツアーの大半を欠場せざるを得ない右腕の怪我も負い、まさに満身創痍だった。
さらに根っからの緊張しいで欅坂46の4年半でそれが治ることはなかった。14歳から向けられ続けた壮絶なバッシング、ファンによる握手会での説教、襲撃事件やストーカー行為に遭うなど心を蝕まれた。むしろ、ステージに上がることへの恐怖は年々増していったことだろう。
以前より自身のラジオ番組でも欅坂46の大事なステージを前にするとものが喉を通らなくなるという趣旨を語っていた。何日も前からそのような極限状態にありながら、ステージ上で激しい感情と振りを爆発させれば著しく心身を消耗し1曲で倒れても全くおかしくはない。
それでも、東京ドーム公演直前には「来てくれる皆さん、私たちと一緒に楽しみましょう! 残念ながら会場に来ることができない皆さんも応援よろしくお願いします!」とラジオでファンに語りかけていた。
これが欅坂46での最後のライブになると分かるような素振りはしなかった。同公演は平手友梨奈の卒業公演ではなく、欅坂46全メンバー、関わる全てのスタッフ、待ちわびたファン、皆にとっての初めての東京ドームだったからだろう。
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