平手友梨奈“憑依型カメレオン女優”作品別に詳報!快進撃へ!

こじらぶ ライター
更新日:2020-11-07 06:00
投稿日:2020-11-07 06:00

「さんかく窓の外側は夜」「ザ・ファブル第二章」2カ月連続で出演作公開へ

 平手友梨奈(19)が女優として21年に向け快進撃への狼煙(のろし)を上げた。今週に入り岡田将生(31)・志尊淳(25)W主演の「さんかく窓の外側は夜」(同年1月24日公開)本予告映像が公開。また岡田准一(39)主演の「ザ・ファブル第二章」(同年2月5日公開)撮影場面写真も各雑誌媒体で取り上げられた。

 前者では呪いを操る女子高生・ヒウラエリカ役で、後者では車いすの訳あり少女・佐羽ヒナコ役でそれぞれ物語の鍵を握るヒロインを務める。

 18年欅坂46在籍時代に映画初出演にして初主演を務めた「響-Hibiki-」では、天才小説家の女子高生・鮎喰響役でいきなり日本アカデミー賞新人俳優賞など数々の賞を受賞。この作品と合わせ、撮影済みと公表されている映画は現在までに3作品で、全て漫画が原作となっている。キャラクターとしては平手のパブリックイメージそのままの「ミステリアスで笑わない」「陰がある」といった共通点のある役どころなのだが、その全てでまったく異なる表情を見せていることがSNS上のファンの間で話題になっている。

「響-Hibiki-」ではウィッグを付け原作の主人公に極限まで近づけたビジュアルで、天才小説家でありながら自分の信念に反する相手には暴力もいとわない女子高生という難しい役を見事にこなした。

1分の予告動画で背筋を凍らせる表現力

 一方の「さんかく窓の外側は夜」は欅坂46を脱退した今年1月末前後に撮影されており、ビジュアル的にはグループ在籍時の“ショートヘアの平手”のままだ。しかし、役に入り込むとヒウラの特性である「呪いを操る少女」にピッタリすぎる顔付きになる。あまりにも、“呪いを操れそう”すぎるのだ。

 あんな子が後ろに立っていたら怖い。いくら欅坂46時代の彼女に魅了されてきた筆者でも「ヒウラに背後を取られたら……」と想像しただけで背筋が凍る思いだ。それだけ、映画の中では平手友梨奈ではなくヒウラエリカなのだ。たった1分の予告動画だけでもそれが伝わる。

 また「ザ・ファブル第二章」の撮影は「さんかく窓の外側は夜」のすぐ後から始まっていたため、ヒナコのビジュアルはヒウラと比べ髪が少しだけ伸び、原作に合わせ前髪をセンター分けにした程度なのだが、これまた役どころにカチっとはまる訳あり感を醸し出している。見るからにとても不幸な過去をもっていそうだ。

 天才で我が道を行く響とも、欅坂46最後の紅白「不協和音」で力強い叫びを放った“僕”とも、“呪いを操れそう”すぎるヒウラとも全く違う。日常に疲れ負のオーラをまといつつ神妙な面持ちの眼の底には芯が通っている。やはり演技中の姿に平手友梨奈の面影はなく、完全に佐羽ヒナコだ。しかし、岡田准一とのオフショットでは笑顔を見せ、スッカリ肌艶のいい平手に戻っている。撮影時期が異なる作品で別の人間になり切っているだけでなく、同じ撮影期間中でもオンとオフの差は激しい。

蜷川美花氏撮影で見せたカメレオン平手

 さらに鮎喰響を演じた際は役のイメージからか話し方に抑揚があまりなかったが、「さんかく窓の外側は夜」のヒウラエリカでは「これからあなたを呪います。お前は、呪われて死ぬ」といったおどろおどろしいセリフの重低音が凄い。「ザ・ファブル第二章」でも江口カン監督に「魂を揺さぶる熱演」と言わしめた。映画が公開されれば、ビジュアルだけでなくストーリーと演技が相まっていかに平手が平手でなく役としてその中に憑依しているか、さらに痛感することになるだろう。

 一瞬でコロコロとその表情、というより人格を変えてしまうカメレオン平手が端的に見て取れるのは、蜷川美花氏が撮影した雑誌「Mgirl」(2020-2021AW)だ。衣装・ヘアメイク・セットが変わるだけで、艶やかな貴婦人だったり、ピュアな少女だったり、男らしく勇ましい中性的な人物だったりとまるで別人になってしまう。

 蜷川氏が自身のSNS上で「ちょっと本当にすごいのでぜひ見ていただきたい!!」と称賛しまくっていたことも頷ける。欅坂46時代も楽曲ごとにまったく違う表情を見せてきたが、19歳になり、一層その表現の幅と深みが増したようだ(特に、“衣類をちゃんと身にまとっているのに溢れ出てしまう女の色っぽさ”が凄い。一方のイケメンぶりも美少年風から美青年風へと進化している)。

こじらぶ
記事一覧
ライター
STARTO ENTERTAINMENT、秋元康系女性アイドル、ローカル、地下アイドル等数々の現場を経験。Xでもご意見を募集しております。

エンタメ 新着一覧


「あんぱん」ウラの見所~初週からブチかまし!細部に神経が行き届いた作品だと印象付けた中園脚本
 結太郎(加瀬亮)があの世に旅立ち、悲しみに暮れる朝田家。しかし、のぶ(永瀬ゆずな)は一粒の涙も流さなかった。そんなのぶ...
桧山珠美 2025-04-05 06:00 エンタメ
“百戦錬磨”香川照之ゆえの提案「全6話、スイッチを仕込んでいます」【主演ドラマ『災』インタビュー】
「連続ドラマW 災」(WOWOW、6日22時スタート)は、湿り気を帯びた陰鬱な雰囲気とぞわりとする劇伴が感情を揺さぶる不...
朝ドラ「あんぱん」の描写に25年前の“名台詞”が…CA役だった松嶋菜々子の変わらぬ美貌はさすが過ぎる
 ある日、のぶ(永瀬ゆずな)は千尋(平山正剛)とシーソーに乗る嵩(木村優来)を見かけるが、千尋が軽くて動かない。そこでの...
桧山珠美 2025-04-02 17:20 エンタメ
「あんぱん」ヒロインの着物がオレンジ色の納得。ドキンちゃんのモデルゆえの演出
 昭和初期、家族の愛情をたっぷり受けて育った少女が高知の町中を勢いよく駆けていく。「ハチキンおのぶ」こと朝田のぶ(永瀬ゆ...
桧山珠美 2025-03-31 17:20 エンタメ
朝ドラ「あんぱん」男性俳優陣がめちゃ豪華! 赤楚衛二路線で大ブレーク必須な最注目の若手は?
 31日(月)から新しい朝ドラが始まります。その名も連続テレビ小説「あんぱん」。あの「アンパンマン」の作者やなせたかしと...
【おむすびにモヤっと】伏線をまき散らして放送終了、そしてモヤモヤが残った。結はとんでもなくヤベ~やつ?
 歩(仲里依紗)から詩(大島美優)を引き取ろうとするのは甘かったかもしれないと聞いた結(橋本環奈)は、仮定の話を気にして...
桧山珠美 2025-03-29 06:00 エンタメ
【写真特集】倖田來未の美し過ぎるバスト♡ギリギリショット5連発
【この写真の本文に戻る⇒】40代の倖田來未が《全盛期と変わってない》と話題に…20年前と同系ファッションでも、なぜ痛くな...
2025年「冬ドラマ」を調査! 独走状態の『ホットスポット』、疲れた大人世代に『御上先生』は難しかったか
 2025年1月よりスタートした冬ドラマ。惜しまれつつ最終回を迎えたドラマがあった一方で、期待されていたものの視聴率が振...
【おむすびにモヤっと】一瞬の表情で孤独をにじませる歩。最後の最後でヒロイン逆転!?
 結(橋本環奈)は大腸がんで入院している患者・丸尾(細川岳)を担当し、食欲不振の対応に苦慮する。  一方、歩(仲里...
桧山珠美 2025-03-26 17:20 エンタメ
【おむすびにモヤっと】最終週は最後の顔見世? 糸島移住“言い出しっぺ”の愛子さん台詞を深読みすると…
 福岡・糸島に移住することが決まった聖人(北村有起哉)と愛子(麻生久美子)。ヘアサロンヨネダを翔也(佐野勇斗)が継ぐこと...
桧山珠美 2025-03-24 17:20 エンタメ
【募集】冬ドラマの感想は?面白かった&ガッカリを教えて!『御上先生』『ホットスポット』『べらぼう』etc
 コクハクでは2025年冬ドラマを対象としたアンケートを実施します。1月よりスタートした冬ドラマ、「面白かった」作品や「...
刮目! STARTO所属“歌うま”な佐野晶哉、ジェシー、田中樹以上に目が離せないアーティストは?
 田原俊彦(64)に初孫が誕生しました。おめでとうございます。「NINJIN娘」のトシちゃんも今やおじいちゃん…なんだか...
【おむすびにモヤっと】懐かしの風見先輩降臨でも願わくば…最終週はナベベ×詩のご対面?
 結(橋本環奈)は栄養失調の少女・詩(大島美優)になんとか食べてもらおうとラーメンを出してみるが、結局手をつけない。 ...
桧山珠美 2025-03-24 13:58 エンタメ
timeleszは一般人も加入、菊池風磨が逆風の中でタイプロを仕掛けた納得の理由と予想される快進撃
 一大ムーブメントを巻き起こした新メンバー募集オーディション「timelesz project -AUDITION-」(...
こじらぶ 2025-03-22 06:00 エンタメ
【おむすびにモヤっと】「米田家の家訓」のほうが良かった? 悔やまれる「米田家の呪い」のネガティブ要素
 結(橋本環奈)の娘・花(新津ちせ)は、病院で未成年の田原詩(大島美優)が人目を盗み隠れる手助けをしようとする。しかし詩...
桧山珠美 2025-03-24 14:02 エンタメ