9年前にお見合いした別の優良物件男からクズ過ぎる連絡が。

内埜さくら 恋愛コラムニスト
更新日:2020-12-08 10:44
投稿日:2020-12-01 06:00
「何歳からでも夫婦になるのは遅くない」とお伝えする本連載。インタビュアー・内埜(うちの)さくらが、40歳以上で結婚した男女の事情を深堀りする「40代50代の大人婚」です。

case4-2.橋本杏奈さん(仮名/45歳)

「女性の結婚適齢期=クリスマスケーキ論(24歳が売れどきで、25歳は売れ残り)」という風潮で育ったお母様に心配された橋本杏奈さん(仮名/45歳)は、28歳のときに2人の男性とのお見合いを勧められます。1人目は巷で言われる“優良物件”だったものの、杏奈さんが生理的に受け入れられずお断りという結果に。2人目はどんな男性だったのでしょうか。

「私が住む地域では、名前を聞けば知らない人はいない地方銀行にお勤めしている人で、1人目の方と同じく“優良物件”でした。お仕事が激務なのか、『休日は寝てばかりいます』という言葉に、休日は外出したい私は少し気になりましたが、『もう一度お会いしたい』と思えるお相手だったんです。残念ながら二度と連絡がこなかったので、私に興味はないのだろうと判断し、ご縁はつながりませんでしたが。

 ところが、9年ほど経った私が30代半ばの頃、電話がきたんです。『まだ独身だったら、もう一度会えませんか?』と。しかも何回か。当時、私には彼氏がいたので、丁寧にお断りしました」

「はぁ? なんですか、その男性は! 失礼な話ですね!」

 筆者が呆気にとられながら本音を漏らすと、杏奈さんも「そうですよね……」と、苦笑いしました。

突然“独身確認”をしてくるトンデモな男

 想像してみてください。元恋人ならいざ知らず、たった一度しかお見合いをしていない相手、しかも自分から縁を断った相手に、約9年も経って突然電話できるでしょうか。そのうえ、その出会いは結婚を前提としていました。「まだ独身だったら、もう一度会えませんか?」ということは、「もう一度、結婚を考えて会ってみませんか」と同義。おのれの条件に胡座をかくにもほどがある。相手の気持ちや現状をまったくといっていいぐらい想像せず、自身の都合のみを優先したからこその行動だと容易に推測できます。

 筆者は恋愛相談を受けると、「相手の気持ちや状況を想像して行動できない人は避けたほうがいい」と伝えています。想像力は思いやりとイコール。想像力がない人は、他者に対する思いやりに欠けている可能性が高いからです。筆者の知人女性は、「家事と育児をフルタイムで働く私任せなのに、夫が自分のぶんだけスイーツを買ってきた。あの人の脳内には、“ねぎらい”という言葉がないのか! あり得ない!!」と怒っておりました。確かに、最も身近にいる伴侶を喜ばせたいという思いやりに欠けているとしか……。

若い娘を求める男 結婚から遠ざかる真実

 杏奈さんに9年も経ってから連絡してきた件の彼も典型例ですが、彼の状況を想像してみました。杏奈さんが28歳のときに彼は10歳年上なので、38歳。9年後は47歳。筆者は夫と出会う再婚前、既婚の女友達に相談しました。「50代以上の年上の人がいいんだけど、どう思う?」と。「あまり年上だと、相手の介護を視野に入れなくちゃならないわよ!」と、一刀両断されました。

 杏奈さんに連絡してきた頃の彼も、50歳に手が届く年齢です。男性が芸能人の年の差婚を、自身にあてはめるのは間違いなのです。「相手との年齢差は気にならなかった」と結婚に至ったカップルもいますが、自分より年代が下の女性は、一般的に自分より平均寿命が短い異性として相手を見ている。一緒にすごす間に、どんなトラブルが起きるかも想像します。

 本インタビューは女性読者向けですが、男性が自分より若い女性を求める傾向が結婚から遠ざかる真実も、ぜひに知っていただきたい。自身の評価は自身で決定するのではなく、他者のみがするという現実とも合わせて。

 件の彼も、自分より年下が好みだったのかもしれません。9年の間に何人の女性とお見合いしたかは不明ですが、杏奈さんの連絡先はほかにお見合いした女性と一緒に、フォルダわけしていた可能性があります。

 そして、経年とともに同世代とのマッチングを勧められる現実に納得できず、自分より年下の杏奈さんに連絡をしたのでしょう。おそらく、杏奈さん以外の何人にも、片っ端から。婚活市場では“イタイ人”かもしれませんが、本連載は人を貶めることが主旨ではないので、彼も幸せになっているといいのですが。

結婚願望の実現化には「自ら行動ありき」

 さて、杏奈さんに話を戻しますと。元恋人とは37歳のときにお別れしたそうです。

 彼は6歳年下の会社経営者で、これから事業を拡大させたいという目標にまっしぐらの時期。杏奈さんは「そろそろ家庭を持ちたい」と考えていて、タイミングが合わなかったそうです。「フェードアウトしたので、後味が悪かったです」と言いますが、その後、杏奈さんは婚活に励んだとのこと。

「友人や知人に頼んで合コンに呼んでもらうほかに、お1人の方と1分ずつお話しするような、スタンダードな婚活パーティーへも頻繁に行きました。その場に『いいな』と思える人がいない場合も、『今度、飲み会をしましょう』と連絡先の交換をして、実際に合コンをしたこともあります。その婚活パーティーで出会った方が、社会人サークルの幹事をしていまして。夫とは、彼の主催する社会人サークルで出会いました」

 結婚したいという思いを実現するために、「婚活しまくりました(笑)」と語る杏奈さん。彼女世代にありがちな、「女性は男性からの誘いを待つべき」という考え方を捨てて、自分から「飲み会をしましょう」と誘うのは、見習うべきスタンスかもしれません。

 目標を現実化するためには行動ありきで、実際に旦那様と出会えたのですから。

内埜さくら
記事一覧
恋愛コラムニスト
これまでのインタビュー人数は3500人以上。無料の恋愛相談は年間200人以上の男女が利用、リピーターも多い(現在休止中。準備中のため近日中にブログにて開始を告知予定)。恋愛コメンテーターとして「ZIP!」(日本テレビ系)、「スッキリ」(同)、「バラいろダンディ」(MX-TV)、「5時に夢中!」(同)などのテレビやラジオ、雑誌に多数出演。

URL: https://ameblo.jp/sakura-ment

関連キーワード

ラブ 新着一覧


同棲が別れのきっかけに…参考にしたい失敗例&成功するコツ
 同棲を始める時には、誰だって幸せな生活をイメージするものです。中には、結婚前提で同棲をスタートさせる人もいるでしょう。...
恋バナ調査隊 2020-07-27 06:00 ラブ
夫は不信感が募るばかり…虚言癖のある“嘘つき鬼嫁”の実態
 虚言癖のある鬼嫁との暮らしは、夫から平穏な生活を奪うようです。嘘つきな妻に対し「もはや完全に信頼を失ってしまった」と口...
並木まき 2020-07-26 06:00 ラブ
社会的地位の高い男にビビビ!“スペック格差”恋愛㊙成就テク
 メリ様こんにちは! いつもSNSやブログ、そして、何度も本をリピ読みさせていただいております! 私もひとつご相談をさせ...
神崎メリ 2020-07-26 06:00 ラブ
恋愛あるある!男女の価値観の違い8選&壁を乗り越える方法
 日本における離婚の大きな原因が「価値観の違い」というのは、有名な話。でも、個人の価値観という前に、そもそも性別による価...
同棲で結婚が遠のいたアラサー女子…男が逃げ出した実態とは
 男女問題研究家の山崎世美子(せみこ)です。結婚を考えている相手とは期限を決めたりして一緒に住んでみることをおすすめして...
山崎世美子 2020-07-25 06:00 ラブ
心の傷に応急処置!「離婚断捨離」をして環境を変えてみよう
 幸せだった挙式の写真、もらったプレゼント、一緒に選んだ家具家電。新婚当時はキラキラと輝いていた思い出の品々も、離婚が決...
七味さや 2020-07-24 06:00 ラブ
結婚前に同棲しておくべき? メリット&ルール決めのヒント
 彼氏がいる人の中には、結婚を意識している人もいるでしょう。そんな人の中には、結婚前に同棲するかどうか、悩んでいる人もい...
恋バナ調査隊 2020-07-24 06:00 ラブ
あなたの“色気アピール”や“自分語り”は恋に逆効果なんです
 男性の気を引きたくて、ついついアピールしすぎてしまうことはありませんか? 実は、多くの女性が”アピりすぎ”で自爆してい...
内藤みか 2020-07-23 06:00 ラブ
男性から告白されたい♡ 好きな人に告白してもらう方法10選
 できることなら、男性から告白してほしいと思うのが女性の本音。しかし、なかなか思うようにはいかないのが「恋愛」ですよね。...
恋バナ調査隊 2020-07-23 06:00 ラブ
「やられた」を「やらかし」に…夫の不倫を応援した妻の思惑
 定期的に世間を賑わせる有名人の不倫劇。  この劇の嫌なところは、登場人物全員が「やられた」人間扱いされていること...
うかみ綾乃 2020-07-29 05:15 ラブ
北陸地方女性はカカア天下? 恋愛観や好相性の男性タイプ
 シリーズ「地域で違う!男女の恋愛観まるっと調査!」、今回は、北陸地方の女性を見ていきましょう! 北陸地方は、新潟、富山...
北陸地方男性は結婚向き!? 恋愛観や好相性の女性のタイプ
 シリーズ「地域で違う!男女の恋愛観まるっと調査!」、今回は北陸地方の男性をご紹介します! 北陸地方は、新潟、富山、石川...
私だけなぜ? 結婚できない女性の特徴7つ&叶えるための方法
 ある程度年を重ねると、結婚を意識する女性が増えてきます。特に現在、彼氏がいないと、周りの結婚ラッシュに慌てたり、将来に...
恋バナ調査隊 2020-07-21 06:00 ラブ
夫は苦悩の日々…“話をすり替えるのが得意”な鬼嫁たちの生態
 鬼嫁の中には、話をすり替えるのが大得意な人も少なくないのだそう。どんな話題も、自分の都合のいいように変えてしまうため、...
並木まき 2020-07-20 06:00 ラブ
気配りだけじゃダメ “真面目女子”に男性がときめかないワケ
 私はズボラでだらしない系の女子なのですが、そんなダメ人間をやっていますと、周りにはしっかりとした「真面目女子」がいるこ...
若林杏樹 2020-07-20 06:00 ラブ
なかなか会えない彼と…楽しくLINEを続ける5つのテクニック
 新型コロナウイルスの感染者数が再び増えています。第二波に備えて、一人ひとりの予防意識が問われていますね。こんな状況では...
ミクニシオリ 2020-07-19 06:00 ラブ