3. オイル美容液の新旧を比較!
最後はオイル美容液です。
昔からスキンケアの手順としては、クレンジング、洗顔、化粧水や乳液、クリームで保湿するというのが一般的で、近年ではこのような手順に加えて、美容液などの自分の肌状態や希望の効果に合わせて使うのが主流。
美容液がなかった昔は、肌を整えるためにクリームを使用していたそうです。
「英国式 クラブ美身クリーム」は、発売当時から肌荒れだけでなく、日焼け止めとしての効果が謳われていたり、白粉下地としても一年を通して使われていたりと、クリームひとつが何役も担ってくれていたそうです。
今で言う「オールインワンコスメ」みたいですね。
こちらは令和3年発売の「クラブ ミミチュール マイ グロウ オイル」。うるおいの浸透しやすい肌に整えるブースターオイルの役割や、うるおいに蓋をするモイストバリア機能、髪やボディにも使えるのでヘアオイルやボディオイルとしての役割もあるという万能アイテムです。
形状は異なれど、昔のクリームと現代のオイルを比べるとひとつのアイテムが複数の役割を担っているという点は共通しています。今も昔も多機能なコスメは支持されるのかも。
余談ですが、昭和初期には「クラブ美身クリーム」に、当時流行していたセルロイド製が使われていたのだとか。しかし「溶解しやすく熱に弱い」というセルロイドの性質が、化粧品の容器には不向きだと批判されたことも。
最近の化粧品の容器はプラスチック製が多いので、化粧品の容器の材質からも時代背景が読み取れますね。
おわりに
法律の改正や、時代の移り変わりによって変化するニーズの影響で、同じような化粧品でも昔と今ではまったく異なるキャッチコピーだったり、逆に昔も今も変わらず共通している点があったりと、化粧品の歴史は奥深いですね。
今も昔も「美しくなりたい」という女性の願いを、化粧品がサポートしてきたんですね。大正ロマン時代の女性たちが美を追求する姿が頭に浮かんできます。
ちなみに、筆者がお邪魔したクラブコスメチックスによる創業120周年記念展示『コスメチックス コレクション』は10月27日までの開催で、入場無料です!
ご興味のあるかたはぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
参考:クラブコスメチックスによる創業120周年記念展示『コスメチックス コレクション』
(時短美容協会所属/野元玲杏)
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