フジテレビを救うのは経歴ピカピカの社外取締役ではなく“営業の猛者”と呼ばれる女性プロパーか?
元SMAP中居正広氏(52)の女性トラブルに始まったフジテレビ問題は、27日のフジ・メディア・ホールディングス(HD)の取締役会で、“ドン”こと日枝久氏(87)のフジテレビとフジ・メディアHDの取締役退任、過半数の取締役会メンバーを社外から登用、女性比率を3割以上にすることなどが決まった。
取締役の刷新も発表された。2020年に歯科向けクラウドソリューション事業などを手がける「エミウム」(東京医科歯科大発ベンチャー)を設立した稲田雅彦社長(42)が両社の最年少役員となったほか、石戸奈々子慶応大大学院教授(45)がフジ・メディアHDの独立社外取締役に就任したことで“若返り”が注目されている。
一方、テレビ業界が注目しているのは、フジ・メディアHD常務取締役に就任したTVer社長(フジ執行役員)の若生伸子氏(63)だという。
若生氏は上智大大学院を修了後、1987年にフジテレビに入社。秘書室に配属され、その後、第3制作部でワイドショーやドキュメンタリーなどを担当し、再び秘書室に戻って随行秘書を務めた。88年に社長に就任した日枝久氏の在任期間とかぶっている点がやや気になるが、それから若生氏は営業部門に異動してメキメキと頭角を現す。配信ビジネスが営業活動や放送収入に関わってくる可能性を早くから見越して大きな実績を上げたことで、18年にフジテレビ初の女性執行役員に抜擢された。22年4月にTVerに出向し、同年6月に2代目社長となった。
「若生氏はフジテレビ広報局長も務めマスコミにも顔が利きます。それと同時に期待されているのは、“営業の猛者”としての役割でしょう。スポンサーからの人気と信頼が絶大で、『若生さんなら……』とCM出稿再開を期待できそうな企業もあります。“日枝色”を薄め、経歴ピカピカの社外取締役を迎え入れても、やはりテレビ局には“CMを取ってくる”というドロくさい部分が最終的に必要になってきます。それには若生さんみたいな剛腕の方がどうしても必要になってきます」(フジテレビ関係者)
“営業の猛者”はフジテレビを救うことはできるのか?
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