大人の女性にも大事な行事…上巳の節句に「桃の花」で厄払い

斑目茂美 開運花師
更新日:2021-02-24 06:00
投稿日:2021-02-24 06:00

お節句には花を飾ってくださいませ

春の花「菜の花」も実は必須アイテム(写真 青木一彦)
春の花「菜の花」も実は必須アイテム (写真 青木一彦)

 前述の通り、桃の節句には桃をはじめとした季節を感じるような植物が必須アイテムでございます。ここからは、ワタクシの花屋に訪れるお客様から多く伺う質問にお答えさせていただきます。

Q1. 桃以外に何を飾ればいいの?

 基本的に何でもいいのでございますが、お花屋さんが意識する花の組み合わせというものがございます。それは「春を感じる花である」ということ。たとえば、明るい黄色の「菜の花」や花弁も柔らかい「スイトピー」、快活な「チューリップ」など、見るだけでもワクワクしちゃう可愛らしい組み合わせがオススメでございますね。

 心の中の「ワクワク」がとても大事。健康な心が厄払いの第一歩でございます。

Q2. 桃の花が咲かずにツボミが真っ黒になっちゃった

 旧暦の3月3日とは、現代でいうところの4月でございます。暖かい気候の時期が見ごろの桃の花。当然、寒いのは苦手でございます。

 桃の花農家さんは、暖かい部屋で桃の木のツボミを膨らませて出荷調整をしております。花屋も桃の木が入荷すると、ツボミが真っ黒に変色しないように様々な工夫をしながら、アナタのもとへお届けするのでございます。

 まずは、桃の花を買うときは綺麗な発色をしているものを選ぶこと。そして、アナタのお家にお迎えした後は、極力寒いお部屋で飾ることは避けてあげてくださいませ。

Q3. おひなさまの飾ってある部屋を暖かくできない場合は?

 住宅事情で、おひなさまを玄関など暖房のない場所に飾られる方も多く、せっかく飾った桃の花が咲かずに落下してしまう、というお話をよく伺います。

 もちろん美しく咲いて欲しいのですが、大事なことは、ひな祭りは女の子の健康と幸せを願いお祝いする行事であり、「禊祓いの儀式」である節句に厄除けや魔除けの不思議な力を持つといわれる「桃」を飾る、ということでございます。

 たとえ一枝でも桃の花があるだけで我が家は大丈夫!と、ここはポジティブに考えましょ。

 それでもやっぱり、キレイなお花がほしいな~というアナタ。

 桃の花と一緒にや紅白のなどを飾るのもオススメでございます。

 もし仮に桃の花が咲かずに黒くなってしまっても、桜や梅が咲かないという失敗はなかなかございません。桃の保険と思って、同じく神木である桜や梅を一緒にかざれば、咲かずにがっかり……なんてことは避けられるかもしれませんのよ。

アナタの心の健康のために

スーパーでも買えるお花で手持ちのお皿に盛った「花のひな壇」を作っても楽しい(写真:iStock)
スーパーでも買えるお花で手持ちのお皿に盛った「花のひな壇」を作っても楽しい (写真:iStock)

 簡単ではございますが、お花屋さん的「上巳の節句」の解説、お分かりいただけましたでしょうか。

 お節句は子供だけの行事ではございません。大人であるアナタにとっても、本当は大切な厄除け行事なのでございます。ご自分の体と心の健康と幸せを祈って、桃の花から魔除けパワーをいただいてみてはいかがでしょうか?

 アナタの身に降りかかる厄介なものを、アナタのお家の桃の花が吹き飛ばしてくれますことを……遠いお空の向こうからお祈りしておりますよ~。

斑目茂美
記事一覧
開運花師
半導体エンジニアを経て花業界に転身。イベント・ホテルなどの装飾も手がける生花店を営む傍ら、コンテストで優勝・入賞を重ね、雑誌・新聞等に作品を発表する。神奈川各所にて花教室を開催。障害者支援も花で実践。悩ましくも素敵なお客様を「花」で幸せへと導く道先案内人。ブサかわ猫店長「さぶ」ともに奮闘中。Facebookやってます。

ライフスタイル 新着一覧


朝立ち、オマン湖、チンチン!普通の会話なのに下ネタかました的なLINE
 普通に会話しているだけなのに、相手からしたらどう考えても下ネタにしか聞こえない言葉ってありますよね。引きつった相手の表...
大谷の“一平ちゃん騒動”で不安 友人との金銭トラブルQ&A~弁護士解説
 ドジャースの大谷翔平(29)の専属通訳を務めていた水原一平氏(39)が、違法賭博に関与したとして球団から今月20日、電...
【スナック超入門編】どんな場所?若葉印のホステスが実感する5大特徴
 みなさんは、そもそも「スナック」がどんなところかご存知でしょうか?  キャバクラやガールズバーとは何が違うの?...
高級クラブのホステス→ギャラ飲み嬢に 面識なしで突然10万円ギフトが…
 経営者や著名人、人気のインフルエンサーも利用する「ギャラ飲み」なるサービスって知っていますか? 東京都内のみならず、全...
「正しくないこと」が「美しくない」とは限らないと知った
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
松田聖子まさかの中大法学部を卒業! 通信制の学び直しで成功する人は?
 先日、歌手の松田聖子さん(62)が中央大学法学部の通信教育過程を卒業したことが話題になりました。近頃、通信制大学で学び...
瞬き厳禁! 春到来の歓びを表現する黒“たまたま”を見逃すな
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
スタレビの名曲が聞きたい!仏教と深い関係のある「木蓮」とその仲間たち
 猫店長「さぶ」率いる我が愛すべきお花屋は、ただいま卒業式や送別など春特有のイベント仕事で、いつにも増して花まみれの毎日...
“炎上常連”麻生さん級の「ルッキズム失言」していませんか?
 最近、よく耳にするのが「ルッキズム」という言葉です。政治家や芸能人が、何気なく言った一言で「ルッキズム発言だ」と叩かれ...
女の敵は女だから?忘れた頃にぼっ発する「専業主婦論争」をガチで考える
 セックスレスやセルフプレジャー、夫婦の在り方などをテーマにブログやコラムを執筆しているまめです。  X(旧Twi...
職場の同僚ランチが苦痛すぎる…一人の時間を確保する4つの冴えた処世術
 業務内容へのストレスより、職場でのランチタイムが苦痛という人は多いですよね。正直、仕事で疲れているのに、休憩時間まで同...
離婚→シンママになり、心底よかったこと4つ 我慢は美徳っていつの話?
 世間では、離婚してシンママになった女性に対して「かわいそう」「大変そう」といったイメージがあるかもしれません。  で...
春まであと少し?
 残雪の甲斐駒ヶ岳を背にすっかり葉も落ちた葡萄畑  春まであと少しが意外と長い
春のお花と記念撮影にゃ! ウサギみたいなしっぽの“たまたま”
 きょうは、ウサギ君みたい! しっぽの短いにゃんたま君に出逢いました。  しっぽが短い猫は長い猫と比べると、臆病で...
ほっこり癒し漫画/第70回「すぷりんぐファミリー」
【連載第70回】  ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、「コクハク」に登場! 「しっぽのお...
男と女の物語、だからこそ「娚」の当て字が使われた
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地...