ご飯の代わりにもやしを
台湾ローカルフードの定番といえば魯肉飯ですが、今回はおつまみにするため、ご飯の代わりにもやしの上に肉をのせました。
もやしは家計にも優しい万能選手です。口に頬張ると肉のこってりと中華スパイスで、酒が進みます。
「もともと魯肉飯は、大きな肉を取ったあとに残っている肉をこそいで使ったそうです」
大衆に人気のある料理になった背景を料理長の学さんは話します。
「女性は出産後に食べると言われたり、魯肉飯は昔の台湾ではここ一番の時に食べると言われていました」
料理に多く含まれる脂が活力につながるということだったようです。
「料理のポイントは豚肉の脂を半分ほど取り除くこと。脂はほかの料理でも使えますよ」
台湾がますます近くなった気分がします。
材料 5人前
・豚ひき肉 750グラム
・肩ロース 250グラム
・フライドオニオン 50グラム
・もやし 1袋
<A>
・砂糖 25グラム
・コショウ 4グラム
・五香粉 8グラム
<B>
・水 800グラム
・醤油 60グラム
・紹興酒 50グラム
・黒醤油(老油王) 20グラム
・ニンニク 1片
レシピ
(1)肩ロースを1センチ角にする
(2)フライパンに油を引かず、ひき肉と肩ロースを炒める。脂が出てきたら半分ほど除く
(3)Aを入れて2~3分炒める
(4)Bを入れ、中火で1時間ほど煮て、水分が8割くらいになったら完成
(5)塩とゴマ油でもんだもやしの上に魯肉をのせる。好みで、フライドオニオンや香菜などを散らす
本日のダンツマ達人…李伝英さん
▽李伝英(リ ツァイユン)
1947年、韓国で中華料理店を営む家に生まれる。台湾に渡ったのち、76年に日本に。日本人男性と結婚し、96年から神田三崎町で台湾料理店を開業。現在は中華料理の他店で10年間修業した息子・光村学さんが料理長を務めている。
▽台湾家庭料理・台北
台湾の家庭料理がコンセプトで水道橋・三崎町で26年間親しまれる独立系の老舗。東京ドームと後楽園ホールが近いことから、野球、プロレスやボクシング、マスコミ関係者もよく訪れる。試合後の選手らと会うことも。気さくなママを慕って通う常連客も多い。肉団子が名物。東京都千代田区神田三崎町2―19―9 MMビル1階。
(日刊ゲンダイ2021年3月13日付記事を再編集)
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