保護猫譲渡のお約束とは?トライアル中は毎日レポート提出⁉

コクリコ 編集者
更新日:2021-04-04 17:01
投稿日:2021-03-28 06:00

避妊、去勢手術、そしてマイクロチップ

 保護猫を飼い始めたのは、2019年7月のことです。4月半ば頃に生まれたと推測される2匹の子猫ちゃんは、いずれもコクシジウム症に感染。ひどい下痢が続き通院していましたが、ミルクボランティアさんからの連絡によると、6月半ばにはとりあえず駆虫でき、体調も安定してきたそう。

 その間の私はというと。自宅に迎え入れる準備を着々と進めていたわけですが、子猫たちは病気の治療が終わって間もなく(生後2カ月ちょっと)で避妊、去勢手術を受けていました。通常、安全に行うために手術はだいたい生後半年くらい、体重が2㎏以上になってからが目途になるようですが、私が譲渡してもらう保護団体は必ず手術後の譲渡と決めているそうで、やっと1㎏になったかならないかの小さな頃にうちの猫たちも手術を受けていました。

 これは里親の怠慢や意識の低さで望まない繁殖を防ぐためです。そのときに一緒にマイクロチップも埋めてもらっていました。これも、この団体のルールです。

ついにわが家にやって来る!

 手術の経過もよく、2回目のワクチンが終わった翌日の7月6日、トライアル(仮譲渡)のステップに進み、ついにわが家に2匹がやって来ることになりました。さぁさぁいらっしゃい!

 ミルクボランティアさんは譲渡にとても慎重な方で、里親の家まで必ず自分で猫を届けに行き、環境を見ることにしているそうで、譲渡はわが家で行うことになりました。

 当日は朝から友人も来てくれたのですが、脱走防止柵に大きなケージ、トイレにおもちゃ、お揃いの食器、2つのベッドに爪とぎと完璧に揃えている私を見て「めっちゃ楽しみにしてるじゃん……」と若干引き気味。ああ楽しみにしてたとも!

 ミルクボランティアさんが午後にいらっしゃり、2匹の猫ちゃんがいよいよわが家に足を踏み入れます。5月に会ったときはiPhoneくらいの重さだったような気がするけど、1㎏を超えてしっかり猫の形になっていました。小さい! かわいい!!

毎日レポートをメールで提出

 譲渡に際し、もろもろの説明を受けました。どのような内容かというと、

・トライアル期間(2週間、保護団体による)は毎日レポートをメールすること。全身の写真を添えて(虐待防止のため)
・里親としてふさわしくないと判断された場合、および先住猫などとの相性が著しく悪い場合はトライアルの中断。及びトライアル後の正式譲渡の見送り
・正式譲渡後も3カ月の間は毎週、その後も毎月上記と同じレポートを提出
・万が一逃走した場合は、保護団体へ連絡する(マイクロチップの連絡先は保護団体なので)
・事情があって飼えなくなった、周りにも飼ってくれる人がいないなどの事情があれば保護団体へ連絡

 etc...。

 レポート、けっこうめんどくさいな……と思いましたが、命を預かるのですから当然ですよね。人間界では内縁の夫や再婚の夫が妻の連れ子を虐待するニュースがよく報道されますが、このトライアルやレポート方式を取り入れたらいいと思うんですよね。猫だってこんなに慎重なんですから、人間だって慎重にと思います。脱線、脱線。

 とはいえ、完璧にお迎えの準備をしていた私を見て、ミルクボランティアさんも安心したようで、こんなにしてくださってありがとうございますと喜んでもらえました。

猫つながりで人が集まってくる

 猫ちゃんたちも初めて来たおうちなのに緊張もせず、早速おもちゃで遊んだり、本棚に入ったりと楽しそう。ミルクボランティアさんにおすそ分けいただいたフードをアルミの食器に入れてあげると、カリカリと小気味よい咀嚼音を立てながら食べています。目をほそめて眺めてしまいます。かわいい……。

 ミルクボランティアさんが帰ると残った友人と私で撮影タイム。おもちゃで遊んであげたり、その小さな身体を抱っこしたり、なでたり。その後、別の友人もやってきて、我々おばさんたちも猫ちゃんたちも大興奮。翌日はまた別の友人がやってきて、その翌週には友人が猫を飼っているという共通項だけで私の知らない友人と一緒にやってきて。

 ああ、猫がいるとおうちに人が集まってきて、寂しくないというのは本当だ。友人の言葉を思い出していました。

 次回に続きます。

コクリコ
記事一覧
編集者
実用書の編集者(社畜)。アラフォー未婚のがんサバイバー2年生(進級しました!)。2018年、子宮頸がんにて広汎子宮全摘出術を受ける。現在ホルモン補充療法をしながら経過観察中。SNSをパトロールするのが趣味。“Twitter探偵”とも呼ばれる。でも幸せになりたい。

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


自ら「幸せな状態」に寄せていける人は強い 2023.6.21(水)
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
面倒くさい、お金もない!行きたくない結婚式の“カドが立たない”断り方
 愛し合っている二人の晴れ舞台、結婚式。仲の良い友人や同僚、親戚などの結婚式は出席して直接お祝いしたいと思う女性がほとん...
すいかばかのレシピ~'23年<2>月夜の畑ですいかの苗を愛でる
 すいかの生産量は全国ワーストの山梨県で、こだわりのすいかを作る男がいる。ひとは彼のことを「すいかばか」と呼ぶ――。
自宅で収穫したジューンベリーでジャム作り 2023.6.20(火)
 昨年の夏、新居に引っ越した際に家のシンボルツリーとして植えたジューンベリーの木が実をつけました。赤い小さな可愛い実はそ...
キャベツ枕に洗体しない育児…うっわぁー自然派ママのドン引きエピ5選
 健康志向が高まる中、世間では自然派のママが増えているようです。マクロビ、ヴィーガンにはじまり、病気になっても薬を一切使...
我が家のカレーが食べたくなった瞬間 2023.6.19(月)
 旅先で急に我が家のカレーが食べたくなった瞬間。  郷愁をそそる、紅白ののぼり旗。  そして、そそられる、ち...
いずれやって来る去勢手術、尊い“たまたま”を今のうちに激写
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
仏では「不倫された側」が責められる?2023.6.18(日)
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
癒しの漫画/第51回「恋の落とし穴」
 ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、突然「コクハク」に登場! 生きものたち、その生きものたちをこよな...
男性との性交もうダメ?子宮と卵巣を失ったがんサバイバーの限界突破記
 42歳未婚で突然、ステージ1B1期の子宮頸がん宣告。悪性度が高いとされる「子宮頸部腺がん」の疑いで、5年前に「広汎子宮...
2023-06-17 06:00 ライフスタイル
楽しい街で見つけた張り紙の文字にドキリ 2023.6.16(金)
 あぁ楽しい街だ。ビリケンさんも笑ってる。  だけど、さすがに実弾撃つ客はいないよね……?  そうとも言い切...
「投資額ゼロ円」でも効果絶大!仕事運UPのきっかけを作る5つの心がけ
 仕事で成功している人は、仕事のスキルだけでなく、目に見えない風水や運勢なども大切にしている場合が多いですよね。今回は、...
お豆腐メンタルでいいんです!独在住で学んだ天気とメンタルの深~い関係
 みなさんはメンタル不調が起きやすいシーズンや条件を、自分で把握できているでしょうか?  もしもイマイチよくわかってい...
40代女友達の誕生日どうする? デパコス以外に喜ばれる贈り物&過ごし方
 何歳になっても、誕生日をお祝いされるのは嬉しいものですよね。でも、自分が友達の誕生日祝いをしようとした時、「何すると友...
肉汁とチーズが♡ ガストで背徳モーニング!2023.6.15(木)
 一日の計は“朝ごはん”にあり――。今回は、ファミリーレストラン「ガスト」のモーニングに行ってきました。
お呼びじゃない? “たまたま”の胸キュンシーンにひょっこり
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...