一体なぜ…?前触れもなく夫に離婚を突きつけられた妻の憔悴

並木まき ライター・エディター
更新日:2021-04-03 05:55
投稿日:2021-04-03 05:50
 男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人差があります。ひとつの出来事への解釈や目的が、男性と女性では異なる場合もしばしば。男性と女性では、夫婦のあり方への認識が大きく異なる場合も少なくありません。
 魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様分析を得意とする並木まきが、コロナ禍に突如として夫から離婚を突きつけられた妻の戸惑いをお届けします。

夫から突然の離婚宣告

 Yさんは30代後半。結婚9年目を迎えた今年、突如として夫から離婚を突きつけられ、つい最近バツイチになった女性です。

「コロナ離婚なんて言葉がありますけど、まさか自分がそのひとりになるとは、思いもしませんでした。

 結婚生活を送っていた9年間、夫との仲は決してラブラブではありませんでしたが、特に大きな揉め事もなく、まあまあうまくいっていたと思っています。

 子どもには恵まれませんでしたけど、夫も私もそこまで子どもを欲していなかったので、深く考えてもいませんでしたし……。夫だって『いまさら、子どもはいらないよな』なんて言っていました。

 ところが、今年に入ってから夫の様子がよそよそしくなったなと思っていたら、突然『離婚しよう』と言われ、そこからは夫主導で“あれよあれよ”という間に離婚の手続きが進んでしまったんです」

理由もわからぬまま離婚を承諾

 夫から離婚を提案された当初は、“よくある夫婦喧嘩”のひとつかと思っていたというYさん。

 しかし夫からの最初の離婚提案を一蹴した翌週、突如として夫の代理人弁護士を名乗る人物から手紙が届き、そこには『今後の離婚に関する話し合いは全て自分を通し、夫には連絡しないように』と書かれていて驚いたと言います。

「夫は自宅に帰ってこなくなっていましたが、『離婚しよう』と言っているくらいなので、まぁ私の顔をみたくないんだろうな、短期でどこかのビジネスホテルにでも泊まっているんだろうと、あまり気にしていませんでした。

 実際、1年ものテレワーク続きでお互いに息が詰まっていたのもあり、たまには離れるのもいいかな〜くらい気楽に捉えていたのです。

 なので、離婚の話し合いの代理を名乗る弁護士から文書が届いたときには、唖然としましたね……」

 びっくりして夫にLINEや電話をするも、すべて無視されたというYさん。そこで初めて、夫からの離婚の申し出を「本気だ」と悟ったのだとか。

「弁護士を通して、電話で話し合いを進めました。夫からの離婚条件は聞きましたが、離婚をしたがっている理由ははっきりしないまま。

 だけど、『どうしても離婚に応じないなら調停をする。調停の場では、離婚したい理由を明かすつもりだ』とだけ言われました。

 私はもともと面倒ごとや争いごとが苦手な性格なので、こういうやりとりを弁護士とするだけでも心身ともに疲れてしまって……。

 最初は離婚する気はなかったのですが、次第に『もういいや』って気持ちになり、結局、夫からの条件を丸呑みしました……」

 離婚条件と言っても、そもそも夫がそこまでして自分と別れたがっている理由もわからず、財産分与をしたのみで終わったというYさん。ただ、財産分与についてはYさんにやや有利な条件を出してきたそうです。

たった1カ月半で決着が…

「弁護士から文書が届いてから、離婚届にサインをするまで、わずか1カ月半の出来事でした。

 まだ離婚したという実感も湧いていませんし、夫の私物の多くも自宅に残っています。

 コロナ禍なので、なかなか友人とも気軽に会えていないから、夫と離婚したことも一部の人にしか話せていません。

 共通の知人に会う機会でもあれば、夫が結婚生活の何に不満だったのかを探りたい気持ちはあるのですが……」

 とにかく今は、困惑しかないと語るYさん。離婚した実感も湧かないまま時間ばかりが過ぎ、心身ともに疲れ果てていると言います。

 夫への愛情は薄れていたものの、まさか自分が離婚するとは思ってもいなかったことから、ショックも大きいとのこと。しばらくしたら、夫が離婚したがった本当の理由を知りたいと願っているそうです。

 さて、そんなYさんの夫を知る人は、実はYさんの夫がなぜ離婚を切り出したかの心当たりがあるようで……。次回に続きます。

並木まき
記事一覧
ライター・エディター
元市議会議員・時短美容家(一般社団法人 時短美容協会・代表理事)の肩書きを有する。20代から見聞きしてきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様への分析を活かし、美容や恋愛に関するコラムを中心に、さまざまな媒体に寄稿。
Instagram公式HP

日刊ゲンダイ掲載「あの人は今」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/277865

ラブ 新着一覧


「あの無理目な男と付き合いたい」実現させるための恋愛テク
「あの人は自分と住む世界が違う」。そう感じる男性を好きになった経験はありませんか? 無理目な男性に恋をしたとき、なにもせ...
恋バナ調査隊 2022-11-09 06:00 ラブ
長~く愛され続けたい!「居心地の良い彼女」に必要な心構え
 いかなる恋愛においても、お互いにとって「居心地がいい存在」になるのはとても重要です。  どれだけ愛していてもどちらか...
若林杏樹 2022-11-09 06:00 ラブ
恋愛中はいい人でも…“クズ夫”の兆候は結婚前に見抜かないと
 大好きだったはずの彼と結婚したにも関わらず、結婚後「実は、クズ夫だった……」と後悔する女性は意外に多いです。「私は大丈...
恋バナ調査隊 2022-11-08 06:00 ラブ
「離婚しない不倫男の勝手な理由」夢見てるのは貴女だけかも
「ダメな恋」とわかっていながらも、不倫を続けている女性もいるのではないでしょうか? 彼から「妻とは別れる」と言われたら、...
恋バナ調査隊 2022-11-08 06:00 ラブ
モテる極意!「男性経験が少ない女性」彼はどこで判断する?
「男性経験は豊富なほうが、大人の女性としてモテるはず♡」と思っていませんか? 意外なことに男性は、夜の経験が少ない女性...
恋バナ調査隊 2022-11-05 06:00 ラブ
「性欲は普通でも最後が30代なんて」レス解消に躍起な40歳妻
 男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人...
並木まき 2022-11-05 06:00 ラブ
「夜這いしてくる妻が怖い」レス解消無関心夫の“秘密裏”計画
「冷酷と激情のあいだvol.115〜女性編〜」では、40歳で夫婦間レスが4年以上続いていることに悩む久美さん(仮名)の切...
並木まき 2022-11-05 06:00 ラブ
「家族より友達優先」夫にブチ切れる前に“オトナ”で試すこと
 生涯のパートナーである夫には、家族を最優先してもらいたいものですよね。しかし「いつも夫が友達を優先して困る」と、悩ん...
恋バナ調査隊 2022-11-03 06:00 ラブ
“年の差10歳”でも劣等感ナシ!年下彼と仲が深まるアプリとは
 かなり年齢が下の男性を好きになった時に「年が離れているので、どんなことを話せばいいのかわからない!」と悩む女性がいます...
内藤みか 2022-11-03 06:00 ラブ
逆効果ですよ!男が仕掛けてくる“めんどくさい”恋の駆け引き
 恋の駆け引きといえば、女性から男性にするイメージがありますが、男性の中にも恋の駆け引きをしてくる人は多いようです。今回...
恋バナ調査隊 2022-11-02 10:12 ラブ
沈黙さらば!デートで盛り上がる&キュンとさせる“鉄板ネタ”
 好きな人とのデートは嬉しいですが、「沈黙が続いて、話すことがない……」と困る時ってありますよね。  付き合う前や、交...
若林杏樹 2022-11-02 06:00 ラブ
夫に「イライラする」と言われた!不満ぶつけた男の本音は?
 夫から「イライラする」と言われたら、危機感を持つべきかもしれません。特に普段多くを語らない夫が言い出したら、要注意です...
恋バナ調査隊 2022-11-02 06:00 ラブ
「離婚を決意した言葉」妻たちが語る、うちの場合の決定打
「結婚したからには」「子どもたちのために」そう思いながら、離婚せずに耐えている女性もいるでしょう。ただ、我慢の限界は突然...
恋バナ調査隊 2022-11-01 06:00 ラブ
「彼氏のSNSは見ない方がいい」後悔する未来が待っています
 彼氏のSNSって気になりますよね。SNSでしか見られない一面もあるので、「彼のSNSを見たら新たな発見ができるかも♡」...
恋バナ調査隊 2022-10-31 06:00 ラブ
付き合う前に“4つ”を確認 既婚男でも好き好きと言ってきます
 大人になればなるほど、「次こそは結婚に繋がる幸せな恋愛がしたい」と思いますよね。ですが、じわじわと焦りも出てくるもの。...
恋バナ調査隊 2022-10-30 06:00 ラブ
マジで?カップルの謎ルール集…社内恋愛の合言葉は1番~3番
 あなたと彼氏の間にルールはありますか? 「おやすみのメールをする」「記念日は一緒にお祝いする」などの、オーソドックスな...
恋バナ調査隊 2022-10-30 06:00 ラブ