射精だけがすべてではない…トラウマを乗り越えた女性の告白

大泉りか 作家・コラムニスト
更新日:2021-07-29 06:00
投稿日:2021-07-29 06:00
 近頃は、セックスはコミュニケーションであり、“挿入”と“射精”ばかりがセックスではないということもよく言われています。が、実際のところ、男性側が達さずに終了してしまい、なんとなく気まずかったり、消化不良の気持ちになった経験のある女性も、少なくはないのではないでしょうか。
 嶺石筋子さん(42歳、専業主婦)も、初体験の相手とのセックスで、そんな思いを抱いたひとり。しかも、その経験が筋子さんを意外な性癖へと目覚めさせることになるのです――。

精液が出る=ひと仕事成し遂げたという達成感

「初体験の相手は、18歳の頃に初めてお付き合いした8歳年上の彼でした。20歳までは挿入はしないと誓っていましたが、そういうわけにもいかず、夏ごろ彼の誕生日に。わたしのほうが初めてだったこともありましたが、彼はなかなかイクことができず、そんなものなのかなとも思ったんですが……。

 その後も彼は、ずっとセックスではイケず、ほとんど性行為でもイクことはありませんでした。今になってみると膣内射精障害で、遅漏になっていたのではないかと思います。」

 ただでさえ不安も多く、自信を持って臨むことが難しいセックスのおぼえはじめ。自分になにか問題があるのかと悩み、性行為自体が苦痛と感じるようになったばかりでなく、「認められたい」という欲望ばかりが強くなっていったという筋子さん。

 だからこそ、射精を成功させた時には、大きな喜びを得たといいます。

「初体験からしばらくの間、パートナーが性行為で精液を出すことことが出来なかったので、手や口を使って出してもらうことが多くて。出るイコールひと仕事成し遂げた、みたいな達成感を覚えるようになりました。

 例えると、二人三脚で挑んだマラソンで、ゴールが見えたような感じ。もしくは、溜まっていた膿が大量に出たような達成感ですね」

精液そのものに感じる魅力

 やがて射精によって放出される“精液”そのものにも、惹かれるようになったという筋子さん。“精液”に、いったいどんな魅力を感じたのでしょうか。

「テストの点数というか、通知表というのか、はっきりと『気持ち良かった』『絶頂を迎えた』または『何かに反応があった』ということが、形になって現れたものだからでしょうか。『子種』というくらい、凄いものが凝縮して形成されていて、一度として同じものが出ることがないのも、魅力を感じる点です。

 出るところも、出た後も好きで、コンドームの中に出した場合も、必ず5分間は観察してしまいます(笑い)。

 お腹の上に出してもらうのも、どんなものがどのくらいの量が出たのか分かるので好きですし、飲みやすい人のものは、最後に口に出してもらいテイスティングしてしまいます。お掃除フェラも好き。」

 ところが、初体験の相手だった年上の恋人と別れてからも“射精”と“精液”への偏愛は残ることに……。

「結婚してからは夫一筋です。けど、夫は特にわたしが精液を飲んでも、喜ぶわけでもなく、どちらかと言えばあまり好ましく思っていないようでもあります。

 でもわたしは、達成感と好きな人から作られたものという、プレミア感がたまらなく好きなんです。」

大泉りか
記事一覧
作家・コラムニスト
ライトノベルや官能を執筆するほか、セックスと女の生き方や、男性向けの「モテ」をレクチャーするコラムを多く手掛ける。新刊は「女子会で教わる人生を変える恋愛講座」(大和書房)。著書多数。趣味は映画(映画館で年間100本以上)、海外旅行。愛犬と暮らして14年目の犬飼い。X

関連キーワード

エロコク 新着一覧


振動だけじゃない!肉感的な本体が生き物みたいにぐねぐねと
 ローターとは元来、「挿入を目的とせず」「振動によって主に体の表面に刺激を与えるもの」を意味していました。今もそのイメー...
桃子 2021-02-14 06:00 エロコク
ビギナーもOKなピストンバイブ 奥への突きに目覚めちゃう?
 私はピストンバイブを愛用していて使用頻度も高いですが、これまで「バイブビギナーさんにはオススメしにくいなぁ」と思ってき...
桃子 2021-02-12 18:53 エロコク
音に合わせてローターが…強烈な刺激におかしくなっちゃう♡
「スピーカー付きのローター」――。最初に聞いたとき思わず耳を疑いました。でも米国の「スバコム」が手掛けたと知り、納得。確...
桃子 2021-01-31 06:00 エロコク
女性官能作家が提案する「ウィズコロナのセックス」#3
 これまで二回にわたり、ウィズコロナのセックスを提案してきました。前回は、安心・安全・気持ちいいセックスの体位5つをお伝...
蒼井凜花 2021-01-29 06:00 エロコク
初心者におすすめの吸引系♡ 11段階で好みの加減を追求して
 ラブグッズに限った話ではないですが、ひとつのヒット商品が出て、その派生商品が続々と発売されると、ひとつのジャンルが形成...
桃子 2021-01-23 06:00 エロコク
女性官能作家が提案する「ウィズコロナのセックス5選」#2
「ウィズコロナ」の生活が当たり前になった昨今。セックスも「安心・安全・心地よさ」をモットーに、パートナーとの愛を深めたい...
蒼井凜花 2021-01-22 06:00 エロコク
直径8ミリの極細ローター 強すぎず弱すぎずの刺激にうっとり
 クリトリスは、“性的に気持ちよくなる”ためだけに存在する器官といわれることもありますが、快感に対してほんと貪欲ですよね...
桃子 2021-01-18 11:06 エロコク
女性官能作家が提案する「ウィズコロナのセックス5選」#1
 二回目の緊急事態宣言が発令されて、セックスに恐怖をお持ちの方も多いことでしょう。しかし、一方では「ここさえクリアすれば...
蒼井凜花 2021-01-15 06:00 エロコク
パーフェクト!自分の手ではできない小刻みな動きが病みつき
 最近パフェがブームですが、語源は「パーフェクト」。一つのグラスにさまざまな素材が絶妙なバランスで詰め込まれ、完成してい...
桃子 2021-01-10 06:00 エロコク
官能作家オススメ「寒い冬こそしたい」おすすめセックス4選
 日に日に寒さが強まってまいりましたが、こんなときこそ、愛するパートナーとのセックスを充実させたいですね。そこで、官能作...
蒼井凜花 2021-01-08 06:00 エロコク
電マのヘッドだけ ユニークなアイディアグッズで実力も◎
 国内外のアダルトグッズをかなりの数見てきているという自負のある私ですが、今でもハッとする斬新なアイデアに出合うことがあ...
桃子 2020-12-27 06:00 エロコク
女性官能作家直伝!クリスマスのセクシーデート&セックス4選
 クリスマスには、愛しいパートナーとのデートや情熱的なセックスを楽しむ方も多いでしょう。そこで官能作家の筆者が提案したい...
蒼井凜花 2020-12-24 06:00 エロコク
凹凸がダイナミックに刺激…パワフルな振動と摩擦がやみつき
 ビビッドカラーの雪だるまといった風情のバイブがお目見えです。その名も「完全防水 ビーバイブ スノーマン」。  私...
桃子 2020-12-20 06:00 エロコク
女性官能作家が伝授する「男を虜にするフェラチオ」3選 #3
 これまで二回にわたって「フェラチオの奥義」についてお話ししました。今回は最終回。やや難易度は上がりますが、官能作家なり...
蒼井凜花 2020-12-18 17:02 エロコク
一瞬で昇天確実 強烈なオーガズムで、深い眠りをサポート
 今年とても元気だった「極天(キワミテン)」シリーズから、「アンモナイト ベロ」が届きました。まさに古代生物のような形状...
桃子 2020-12-13 16:00 エロコク
女性官能作家が伝授する「男を虜にするフェラチオ」3選 #2
 皆さん、こんにちは。前回に引き続き、今回も官能作家が伝授する「フェラチオの奥義」についてお伝えしたいと思います。十年間...
蒼井凜花 2020-12-11 17:52 エロコク