20代派遣OLの告白「私、不倫相手と同じマンションに…」#5

蒼井凜花 官能作家・コラムニスト
更新日:2021-09-10 06:00
投稿日:2021-09-10 06:00
 不倫相手と同じ敷地内のマンションで新生活を始めたH美さん(27歳・派遣)。しかしある日、分譲のA棟に住む彼と賃貸のB棟に住むH美さんは、共有スペースである屋上で偶然会ってしまった。いつかは遭遇するかも……と、覚悟していたものの、見たくなかった彼の家族、そして彼が贈ってくれた香水は、あろうことか彼の妻と同じものだった。H美さんは、一気に天国から地獄へと突き落とされて――。
 前回までの話はこちら→第1回第2回第3回第4回

彼からのLINEに大人の対応を

――不倫相手のGさん(45歳・自動車メーカー・妻子アリ)のご家族と鉢合わせしてしまったのもショックですが、贈られた香水が、まさか奥さまと同じものだったとは衝撃的です。

「はい……すれ違った時にふんわり漂ってくる香りが、自分と同じもとだと思うと、もう悲しいわ、苛立たしいわで本当に最悪でした。

 でも、やはり彼は見事な立ち回りです。しばらくすると、LINEで『さっきは偶然会えて嬉しかったよ』と、あえて、家族の話題は出さずに、嬉しい気持ちのみを送ってきたんです」

――それに対して、H美さんの返信は?

「とても悩みましたが、彼の『家族の存在をなかったものにしたい』という意思が伝わってきたので、私も大人の対応をしました。『びっくりしたけれど、私も嬉しかったよ』と。もちろん、香水の件には触れません。彼が浮気対策をしてくれているのは十分わかりましたし……やっぱり好きなんですね。惚れた弱みです。お家賃だって少なからず負担してもらっているし……その後は、女友達と一緒に近くのカフェで少し早めの夕食を摂りました」

蒼井凜花
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官能作家・コラムニスト
CA、モデル、六本木のクラブママの経歴を持つ異色の官能作家。近著に「CA、モデル、六本木の高級クラブママを経た女流官能作家が教える、いつまでも魅力ある女性の秘密」(WAVE出版)、「女唇の伝言」(講談社文庫)。
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