シングルマザーになったら突然色眼鏡がかかってしまう不思議

孔井嘉乃 作詞作曲家・ライター
更新日:2021-10-19 10:35
投稿日:2021-10-19 06:00
 はじめまして。シングルマザー3年目の孔井嘉乃です。私には、6歳になる息子がいます。
 家庭の事情はそれぞれあって、離婚に至った経緯なんて誰とも分かり合えません。でも、「シングルマザー」になった女性に共通する思いは、きっとあると思います。
 まだまだシンママ歴が浅い私ですが、日々の中で感じていること、自分の中で消化したこと、解決していないこと、そんなことをこの連載「シングルマザーもいいじゃない」で、綴りたいと思います。

遊園地で気になった「どこにでもある光景」

どこにでもある光景に過度に反応してしまうイラスト:こばやしまー
どこにでもある光景に過度に反応してしまう イラスト:こばやしまー

 離婚したばかりの頃、息子と2人で遊園地に出かけました。

 環境が変わって心が落ち着かない時期でしたし、私自身、絶対的に盛り上がれる楽しいところに行きたかったのです。

 でも、そこでやけに目についたのが、“普通の家族の姿”。パパ+ママ+子供2人など、どこにでもある光景に過度に反応してしまう自分に気がつきます。

「ソフトクリーム買って〜!」と、どこかの子供。「さっきも食べただろ。じゃあパパと半分こする?」と、どこかのパパ。

「私、抱っこするから、ベビーカー押してよ」と、どこかのママ。「俺が抱っこしようか?」と、どこかのパパ。

 そんなほんの普通のやりとりが、なぜか心に刺さります。

 当時4歳の息子がいつも以上に小さくぽつんと見えてしまい、「もっと楽しませなきゃ!」と、ねだられるままにくるくる回るアトラクションで酔い、ガチャガチャを引かせまくり、体も心も財布もくたびれて帰りました。

シングルマザーになったら世界に“色眼鏡”をかけてしまう

シングルマザーになった途端に…(写真:iStock)
シングルマザーになった途端に… (写真:iStock)

 シングルマザーになる前から、私は息子と二人でどこそこへと出かけていました。

 公園や児童館、スーパーの買い出しへはもちろん、車中泊や遊園地にも。水族館にいたっては年間パスポートまで買い、週一くらいで通っていました。

 でも、その時に「私ってシングルマザーに見えるかしら?」なんて考えたこともありません。なのに、シングルマザーになったというだけで、世界に“色眼鏡”をかけてしまう不思議。

 シングルマザーの友達にこのことを話すと、「わかるわ〜」と言われました。「なんでか、周りの目が気になるんだよね。誰も見ていないのに」と。

 さらには、「子供がそういう光景を見て、どう感じるのかな?って心配になっちゃうんだよね」って。

 これって、シングルマザーあるあるなんでしょうかね。

父が何気なく言ったこと

「お母さんと2人で公園」は珍しくない(写真:iStock)
「お母さんと2人で公園」は珍しくない (写真:iStock)

 実家に戻って間もない頃、父が「今日、公園でどこかのママと子供がキャッチボールをしていたんだけど、シングルマザーだったのかもね」と、何気なく言いました。

 でも、「え、ママと二人で公園ってよくあることじゃない?」と言うと、「あ、そっか」って、腑に落ちたような表情をしていました。

 シングルマザーがいる家族にも、そんな“色眼鏡”はかかってしまうのかもしれません。

 父は、単純な“母と子供の光景”を見ただけなのに、「あぁ、パパがいないのにキャッチボールを頑張ってやっているんだな」なんて、複雑な想像をしてしまったのでしょう。

孔井嘉乃
記事一覧
作詞作曲家・ライター
3歳からピアノを始め、現在は作詞作曲家&シンガーソングライターとして活動中。2014年からウェブライターとしての活動を開始。得意ジャンルは美容、恋愛、ライフスタイル。コスメコンシェルジュ、日本化粧品検定1級、ベビーマッサージ資格、乳児心理+児童心理資格取得。
2016年、ママユニット「mamakanon」を結成。活動5年目にして、YouTube再生回数1,200万回達成。2020年、フレンチシンガーバイオリニストソングライターとのDuo「ellipsis」を結成。両者の絶対音感を活かしてカバー演奏などを行う。
1児のママ。特技は早起き。ウィスキーが好き。

◇孔井嘉乃公式サイトmamakanon公式 YouTubeチャンネルellipsis公式 YouTubeチャンネル

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


魅惑の“たまたま”の横から…モデル!? に立候補した茶トラ君
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
“刺身のツマ”じゃございません! 存在感爆上がりの「かすみ草」最新事情
 猫店長「さぶ」率いる我が愛すべきお花屋は、神奈川の片田舎にあります。  大企業の研究所が多数点在しているせいか、他民...
同僚A「昨夜、課長と歩いてました?」同僚B「私も見ました」って…。職場グループLINE公開処刑!!
 グループLINEは、仕事上でもとても便利な連絡ツールですが、時に意地の悪い人がいるのも現実…。  職場での公開処...
ギャラ飲み収入だけで年400万円の貯金達成!元キャバ嬢が浪費しないワケ
 経営者や著名人、人気のインフルエンサーも利用する「ギャラ飲み」なるサービスって知っていますか? 東京都内のみならず、全...
【求む2期生!】頑張るシンママの収入UPをサポート☆応募して豪華プレゼントGET!
 日刊ゲンダイが運営する女性webメディア「コクハク」では、メディア制作に協力してくださる「コクハクリーダーズ第2期生」...
雪解けの水とハミングと。
 雪解けの水がすごい勢いで山からくだってくる。  流れの音に耳をすませば春の訪れを知る。  澄んだ空気を感じ...
ぽかぽか陽気♪ ノスタルジーな小道で見つけた“たまたま”君
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
「立ちんぼ女子」は売春行為や街娼を指すことばではなかった
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地...
朝立ち、オマン湖、チンチン!普通の会話なのに下ネタかました的なLINE
 普通に会話しているだけなのに、相手からしたらどう考えても下ネタにしか聞こえない言葉ってありますよね。引きつった相手の表...
大谷の“一平ちゃん騒動”で不安 友人との金銭トラブルQ&A~弁護士解説
 ドジャースの大谷翔平(29)の専属通訳を務めていた水原一平氏(39)が、違法賭博に関与したとして球団から今月20日、電...
【スナック超入門編】どんな場所?若葉印のホステスが実感する5大特徴
 みなさんは、そもそも「スナック」がどんなところかご存知でしょうか?  キャバクラやガールズバーとは何が違うの?...
高級クラブのホステス→ギャラ飲み嬢に 面識なしで突然10万円ギフトが…
 経営者や著名人、人気のインフルエンサーも利用する「ギャラ飲み」なるサービスって知っていますか? 東京都内のみならず、全...
「正しくないこと」が「美しくない」とは限らないと知った
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
松田聖子まさかの中大法学部を卒業! 通信制の学び直しで成功する人は?
 先日、歌手の松田聖子さん(62)が中央大学法学部の通信教育過程を卒業したことが話題になりました。近頃、通信制大学で学び...
瞬き厳禁! 春到来の歓びを表現する黒“たまたま”を見逃すな
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
スタレビの名曲が聞きたい!仏教と深い関係のある「木蓮」とその仲間たち
 猫店長「さぶ」率いる我が愛すべきお花屋は、ただいま卒業式や送別など春特有のイベント仕事で、いつにも増して花まみれの毎日...