“離婚”をどう話す? 4歳の息子は「仲直りしたら?」と言った

孔井嘉乃 作詞作曲家・ライター
更新日:2021-12-06 21:27
投稿日:2021-11-16 06:00
 はじめまして。シングルマザー3年目の孔井嘉乃です。私には、6歳になる息子がいます。
 家庭の事情はそれぞれあって、離婚に至った経緯なんて誰とも分かり合えません。でも、「シングルマザー」になった女性に共通する思いは、きっとあると思います。
 まだまだシンママ歴が浅い私ですが、日々の中で感じていること、自分の中で消化できたこと、解決していないこと、そんなことをこの連載「シングルマザーもいいじゃない」で、綴りたいと思います。

離婚をすることを子供に話す? 話さない?

 子供がいる夫婦が離婚をする時、「離婚をすることを子供に話す? 話さない?」というのは、大きなポイントですよね。

・離婚について子供に話した……55%
・離婚とは言わずにはぐらかした……25%
・何も話さなかった……20%

 というデータがありましたが、およそ8割の夫婦は子供になんらかのアクションを起こしているようです。(参考:株式会社カケコム)

 私はというと、息子に「『離婚』とは言わずに話した」ケース。元夫は「別にどっちでもいい」というスタンスでしたが、私は息子にできるだけ隠し事はしたくなかったですし、それに「どうしてパパとママは離れて住んでいるの?」「どうしてうちにはパパがいないの?」と、もしも聞かれた時に嘘を重ね続けるのは大変だと思い、伝えることを決めました。

息子に伝えた2つのこと

 とはいえ、息子は当時4歳。まだまだ語彙力も乏しく、どんなふうに伝えたらわかりやすいのかと考えました。

「『離婚』という言葉は重苦しいから『喧嘩』という言葉を使おう」「『嫌だ』と言われないように、ジャッジは求めないような言い方にしよう」など原稿を作り、セリフのように練習しました(笑)。

 息子に伝えたのは2つ。「ママとパパは喧嘩して、もう仲直りができないこと」と、「別々の家に住むけど、パパとはいつでも会えること」。

 また、伝え方によっては「自分のせいで両親が離婚をした」と思い込み、子供が悩んでしまうケースもあるようでしたので、注意して言葉を選びました。離婚は、単なる大人の事情ですから。

当時4歳の息子は「仲直りしたら?」と言った

 息子に離婚のことを伝えたのは、実は、この連載の二話目でお話しした軽井沢での車中泊旅行中のこと。キャンドルナイトからの帰り道、ドライブをしながら「なんでもないこと」のように一気に伝えました。

:「あのね、ママとパパね、喧嘩して仲直りができなくなっちゃったんだよね」
息子:「へー? 仲直りしたら?」
:「それがね、もう仲直りできないんだよね。だから、これからはママと◯◯はじいちゃんたちのおうちで住んで、パパは別のおうちに住むことに決まったからね! あ、でも、いつでもパパとは会えるよ!」
息子:「じゃあ、マンションはもう住まないの?」
:「うん、お引っ越しするよ」
息子:「えー、カブトムシ、じいちゃん家には飛んでこないよ」
:「別の森とかに行ったら、いっぱいいるんじゃない?」
息子:「そうだね! あ! この森にもカブトムシいそうだよね!」
:「!?(え、もういいのかな)……そうだね! いるかもね!」

 一言一句までは忘れてしまいましたが、こんな会話をしました。とにかく、カブトムシの話で終わったことは確かです(笑)。

 当時住んでいたマンションは、カブトムシやクワガタが灯りにつられてよく飛んできていて、早朝、廊下に転がっていたのを探しに行っていたので、そんなことを息子は口にしたのでしょう。

 どちらにせよ、“ママとパパの喧嘩”は、息子にとってはとても小さなことのように見えました。

孔井嘉乃
記事一覧
作詞作曲家・ライター
3歳からピアノを始め、現在は作詞作曲家&シンガーソングライターとして活動中。2014年からウェブライターとしての活動を開始。得意ジャンルは美容、恋愛、ライフスタイル。コスメコンシェルジュ、日本化粧品検定1級、ベビーマッサージ資格、乳児心理+児童心理資格取得。
2016年、ママユニット「mamakanon」を結成。活動5年目にして、YouTube再生回数1,200万回達成。2020年、フレンチシンガーバイオリニストソングライターとのDuo「ellipsis」を結成。両者の絶対音感を活かしてカバー演奏などを行う。
1児のママ。特技は早起き。ウィスキーが好き。

◇孔井嘉乃公式サイトmamakanon公式 YouTubeチャンネルellipsis公式 YouTubeチャンネル

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


「ゆっくり帰っておいで」母の言葉に涙…頑張った受験生へのLINE3選
 3月といえば受験シーズン。血の滲む努力が実って合格した人もいれば、不合格で落ち込んでいる人もいるナイーブな受験生……。...
違うオスの子どもも一度に身ごもれるにゃん♡~猫マメ知識#1
 可愛くて、賢くて、気高くて、どこを見ても魅力的でしかない。そんな完璧などうぶつ・猫にも、残念な点がある。猫のここが残念...
桜にオスプレイは似合わない 2023.3.10(金)
 毎日いろんなことが起こっている。どこかで誰かが好き勝手に言っている。  だけど、これだけは言える。 桜にオスプレ...
人づきあいは“広く浅く派”が最強!うわべの関係って悪くない
 みなさんは、人づきあいは”広く浅く派”でしょうか、それとも”狭く深く派”でしょうか。私はどちらかといえば後者で、友達も...
南海トラフ地震と関東大震災 先に起きるリスクが高いのは?
 23年3月11日、東日本大震災から12年を迎える。連日、今後の発生リスクの高い大災害として「南海トラフ巨大地震」が取り...
パンツ脱ぐより恥ずかしい マスクを外す勇気が出るアプデ3つ
 マスク装着が任意となり、約3年ぶりにマスクなしの日常が戻ってきています。  しかしここに来て、マスクを外すのにためら...
思いが届いた“たまたま”君…愛しの姫猫ちゃんと鼻チュー♡
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
あーイライラ!車の渋滞時に使える気分転換、逆効果な行動も
 高速道路の渋滞にハマってしまうと、本当にイライラしてしまいますよね。特に、彼氏や夫がイライラしはじめて、雰囲気も悪くな...
田舎移住に興味あり!あるあるから学ぶメリット&デメリット
 コロナ禍でリモートワークになり、毎日出社する必要がなくなった人も多いのではないでしょうか。通勤に通勤に便利な家を手放し...
黄色が可愛い!ミモザのモフモフを日持ちさせるポイント5つ
 冬も終わりに近づき、春の匂いが漂い始めると、モフモフが可愛いミモザの季節到来でございます。  3月8日の女性に感...
相手の話をちゃんと聞くって意外と難しい 2023.3.8(水)
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
うちの猫の「中身」をその場で描き出す ライブペインティングが楽しい!
「写真を持って行けば画家がその場で“うちのコの絵”を描いてくれる」  そんなライブペインティングを行っているのは、...
あきらめのバキバキ肩コリに3つのルーティン 2023.3.7(火)
 首や肩を動かすとバキバキ、ゴリゴリと音が鳴る......。そんな状態を放置していませんか? 慢性的な肩コリを放置すると...
“地獄”の付き添い入院 我が子は関節にハンディキャップを…
 ステップファミリー6年目になる占い師ライターtumugiです。私は10代でデキ婚→子ども2人連れて離婚→シングルマザー...
“たまたま”のBL現場に遭遇! にゃんたま少年の運命やいかに
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
人気のない夕暮れの公園にいる時間 2023.3.6(月)
 普段はにぎやかな場所ほど、そこから人がいなくなると突然さみしく感じる。  ドヴォルザークの「家路」が流れて、さっ...