思いがけず夫とセックス…レズビアンに開発された体は敏感に

蒼井凜花 官能作家・コラムニスト
更新日:2021-10-29 06:00
投稿日:2021-10-29 06:00
 結婚10年目にしてレズビアンの彼女ができたW子さん(41歳・パート主婦・子供なし)。パートナーの彼女は酔うと攻撃的になり、心身ともに疲弊する日々だったが、結局は「元さや」に戻ってしまう。彼女とのセックスは狂おしいほど甘美で、目くるめく快楽を味わわせてくれる。夫は大切だけれど、彼女と別れることはできない。
 そんな折、同居する義理の両親から、一度はあきらめた「不妊治療を再開しないか?」と勧められた。唖然とするW子さんは……? 待望の最終話。
 前回までの話はこちら→第1回第2回第3回第4回第5回

不妊治療再開を促された理由とは

――不妊治療の再開とは、驚きです。

「はい、私も義理の両親から『不妊治療を再開しないか?』と言われたときは、一瞬、意味が分かりませんでした。

 結婚した10年前、なかなか子供を授かることができず、人工授精を5回、体外受精を2回もしてもダメでしたから。落ち込む私に、義理の両親のほうが『子供がいなくとも、夫婦仲良く暮らせばいい』と励ましてくれたのに……。

 それに、私には不倫しているレズビアンの彼女・A美(42歳・アパレル・独身)がいます。ケンカばかりしていましたが、大切なパートナーです」

――何がご両親の気持ちを変えたのでしょうか?

「知人の高齢出産です。義理の両親の知り合いにバツイチで再婚した43歳の女性がいたんですね。その女性が身ごもり、2カ月前に出産したんです。高齢出産は様々なリスクがありますが、母子ともに健康で、義理の両親もお祝いをかねて遊びにいったのは知っていましたが……。

 おそらく、その女性に触発されたのだと思います。

 夫は一人息子ゆえ、義両親はやはり孫が欲しかったのだと、胸が痛みました」

夫婦の話し合いが思わぬ事態に

――続けて下さい。

「夜、夫の寝室で話し合いました。9歳上の夫はすでに50歳。ずっとセックスレス状態ですが、セックスには支障はない年齢です。

 夫は『オヤジたちも孫を欲しがっている。もう一度、子作りを考えないか?』と言ってきました。

 私はこたえに詰まりました。

 以前も不妊治療をしましたが、排卵誘発剤を飲んだり、注射に通ったりと、不妊治療は心身にかなりのストレスがかかります。時間もお金もかけて、生理が来た日には本当にショックで――。

 ベビー用品のCMを見たり、ベビーカーを押す母子とすれ違っただけでも心がすさびます。またあの繰り返しかと思うと、目の前が真っ暗になりました。

 何よりも、万が一妊娠したらA美との関係はどうなるの?と空恐ろしくなったんです。

『もう不妊治療はツラい。自分には耐えられない』旨を伝えると、夫は思いがけないことを言ったんです。

『子供を授からなくてもいいよ。久しぶりにW子を抱きたい』って」

蒼井凜花
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官能作家・コラムニスト
CA、モデル、六本木のクラブママの経歴を持つ異色の官能作家。近著に「CA、モデル、六本木の高級クラブママを経た女流官能作家が教える、いつまでも魅力ある女性の秘密」(WAVE出版)、「女唇の伝言」(講談社文庫)。
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