平均月給11万円!シンママ保険外交員のリアルを知って欲しい

tumugi・ひでまる ツレ婚夫婦ライター
更新日:2022-06-30 18:39
投稿日:2022-05-24 06:00

保険外交員とシングルマザーの親和性

 保険外交員として活動をはじめてわかったことがあります。それは、“保険外交員とシングルマザーの親和性”です。

 保険外交員という仕事とシングルマザーのライフスタイルが思いのほかマッチしており、とても働きやすい環境だと感じました。実際に同じシングルマザーの同僚も多かったです。

 シングルマザーは基本的に、子どもに関するあらゆることを一人で対応しなければなりません。その際には、急な休みや早退などを使わなければならないでしょう。大抵の仕事は急な休みや早退をしてしまうと、同僚の方に迷惑がかかってしまいます。

 しかし、保険外交員は個人事業主です。スケジュール調整さえうまくいけば誰に迷惑をかけることもなく休め、心穏やかに子どもの対応ができます。

 また、健康保険・年金・退職金・子育て休暇・介護休暇などの福利厚生もバッチリです。私は当時4歳の幼児・2歳の未就園児を保育園に預けながら仕事をしていました。

 そこで、会社から未就園児を対象とした「保育科補助支給制度」で、保育料の補助として月1万円の助成を受けることができたのです。

 他にも、国家資格であるFP(ファイナンシャルプランナー)の資格取得や、損害保険募集人の資格、変額保険販売資格など、様々な資格を取るために研修を行ってくれます。

 こうした大企業だからこその手厚い制度・安心感があるのはとても魅力的ですが、給与面も同じかというと実はそうではありません。

給与よりも働く環境を優先した結果…11万円という薄給で生活することに

 最初は新人という肩書きを武器に、月1件ずつ契約を伸ばしていきました。保険の契約は「評価額」というものを基準に査定がなされます。その評価額をいかに引き上げるかが給与に直結するのです。

 ときには大きな契約を結んだり、逆にギリギリでなんとか小さい契約を納期に間に合わせたり……。

 営業をする上で、毎月浮き沈みがあるのは仕方がないこと。先月は3件契約できて給与が25万円だったのが、今月は1件の契約で13万円なんてザラでした。一家の大黒柱として働くシングルマザーにとって給与が安定しないのは、物理的にも精神的にもしんどいです。

 しかし、働く環境としては最高なので「あーでもない、こーでもない」とズルズル転職もせずに続けていました。

 最終的に3年ほど勤めていましたが、年功序列で給与が上がっていくわけでもなく……。

 毎月、個人ごとの営業成績から給与が割り出されます。今振り返ると、3年間の平均給与は11万円でした。さすがに母子3人、11万円じゃ生活できませんよね(苦笑)。そこで、薄給の部分を助成や養育費を使ってカバーしながら、なんとかやりくりをしながら生活していたのです(養育費を得るまでの“闘い”については、「いざ離婚!公正証書作成で養育費月6万円、元夫は顔面蒼白に」をお読みください)。

シングルマザーは働く環境と給与のどちらを取るべきか?

 シングルマザーは働く環境と給与のどちらを取るべきでしょうか? あなただったら、どちらを選びますか? 人それぞれ優先する項目は違うでしょう。

 私は給与より働く環境を優先し薄給になりました。私にとって一番嫌だったのは、「これだからシングルマザーは……」と嫌な顔をされることです。

 子どもの予定に合わせて動くには、急な予定の変更がつきもの。そんなときに、周囲に迷惑がかかったり、嫌味をチクチク言われたり……とてもじゃないですが、耐えられません。

 持論ですが、子どもが小さいうちは自分と子どもを守るためにも、働く環境を優先することが大事だと思います。もちろん、お金も生活をしていく上では必要な要素です。しかし、働く環境が悪いせいで精神を病んだり、休みがちで長く続かなかったりしたら意味ないのではないでしょうか。

 そうならないためにも、働く環境を整えながらスキルを身に着け、子どもが落ち着いたら転職を考える方がいいと思います。

 もし、シングルマザーの方で仕事探しをしている方は、そこを踏まえた上で子育てしやすい職場を探してみてくださいね。

 次回へ続きます。

  ◇  ◇  ◇

本連載は離婚したくてもお金の問題で身動きが取れない“離婚予備軍”の方々に知って欲しい話をお伝えするものです。決して、離婚を推奨するものではありません。ただただ、素敵な未来への糸口やヒントになれば幸いです。

tumugi・ひでまる
記事一覧
ツレ婚夫婦ライター
10代で結婚、20代で離婚した3人の子を持つ占い師ライターtumugiと、元妻に2回も不倫サレてバツイチとなった会社員のひでまるが出会い、ステップファミリー(子連れ再婚)に。夫婦ともにFPの資格を所持し、保険会社勤務の経歴を持つ。自らの体験から『ステップファミリーの本音』をテーマに情報発信をしている。ステップファミリーを目指す方の背中を押すべく占い×実体験のアドバイスを用いて活動中!
ブログYouTubeXInstagram公式LINE
◆相談はこちら

ライフスタイル 新着一覧


LINEで退職届は“フツーにある”と聞いてたが…辞めるの簡単すぎじゃね?
「退職する場合は1カ月前までに申し出ること」などと、会社ごとにルールが設けられている場合が多いですよね。でも最近は「今日...
友達褒めるはずが「シェイシェイのワンピ可愛い」で自滅…知ったか、恥っ
 人間誰しも知ったかぶりをしてしまった経験があるはず。知ったかぶりでその場を乗り切れるならいいものの、中にはボロが出て顔...
控えめな家族葬が200万ってマジ? 祖母急死で痛感!葬儀業者の“こっそり上乗せ”テク
 幼い頃に両親が離婚し母方の実家で暮らすことになりました。そんな筆者を優しく迎えてくれた祖母が2023年の11月に他界。...
2024-07-02 16:36 ライフスタイル
「楽しく暮らしています」“たまたま”が遠く離れた母上に一筆啓上
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
幸せの価値、そして――。
 家族親子恋人たちお年寄りも若者も桜に埋もれて過ごす時、人は皆幸せそうだ。  季節はもうすぐ梅雨――。
ほっこり癒し漫画/第74回「ヘルプみーこ」(中編)
【連載第74回】  ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、「コクハク」に登場! 「しっぽのお...
今さら聞きにくい? 英語の新敬称「Mx.」や「X」って何
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地...
夫の胸ポケからキャバ名刺→子の刻に家出!?いいから落ち着けが止まらない
 LINEの文面だけでも、意外と「焦ってる」「取り乱してる」と分かるものですよね。今回は、そんな慌ただしいLINEを3つ...
すげえ!BoA完コピおじいに喝采。スナック常連の濃ゆいエピソード3選
 みなさんの職場には癒しキャラはいますか? スナックで働いているといろんな人を見るのですが、癒しキャラもとっても多いんで...
好きを仕事にしても「しんどい」よ。憧れだけではない現実との向き合い方
 キャリアについてよく聞くフレーズが「好きを仕事に」。確かに、好きなことでお金を稼げたら一挙両得! 幸せな毎日が送れそう...
「マタニティハイ」要注意! おブスな振る舞いが誰かを傷つける可能性も
「妊娠して幸せの絶頂です!」と感じている女性必見! 今回は、マタニティハイでやりがちなNG言動を4つ紹介します。  妊...
クネクネの正体はおとうさん!“たまたま”が真実を知った瞬間
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
【花屋実践】春から秋まで眼福♡ずぼら激推し良コスパの姫リョウブって?
 今年も自らの無計画さを後悔する季節がやってきました。  猫店長「さぶ」率いる我がお花屋の店横にある屋外LAB(「植物...
「ぼっち・ざ・ろっく!」のぼっちちゃんも仰天!承認欲求モンスター図鑑
 承認欲求は、人間であれば持っている自然な欲求。誰だって「自分の話を聞いて欲しい」「自分を認めて欲しい」と感じることがあ...
気まずい既読スルー後は演技力が命!《文章未完+矢印》で打ち途中を装う
 友達や知り合いからLINEが届いても、LINEの内容や忙しさによってはつい返信を後回しにしてしまいがち。そのまま忘れて...
6月病とは? 実は5月よりもタチ悪い説が…早め対策がマスト
「GWが明けてからも5月病にならず元気だったのに、6月になってからなんだかやる気が出ない…」「6月に入ってから、体も心も...
2024-05-21 06:00 ライフスタイル