ショウガは米の10分の1以上を用意
ご飯は主食であって、おかずではない。もちろん、ツマミでもない。その点でいうと、この一品はどうなるの?
たとえば、体育会の学生なら、おかずがなくとも丼一杯ペロリかな。それくらい主食としての存在感は、揺るぎない。
ですが、力強いショウガの香りが爽やかで、ツマミとしても十分成立します。とりわけ、ビールやハイボールとの相性は抜群!
「ウチの谷津シェフのソウルフードなんです。彼のお母さんがよく作っていたそうで、弁当に入れても、おむすびにしてもいい。サッパリとしていて冷めてもおいしいから、ツマミとしても成り立つのだと思います」
卵もネギも一切なし。ご飯とショウガ以外の材料は、少々の塩とコショウ、醤油のみ。どこまでもシンプルなチャーハンは、いかにしてショウガの風味をつけるか。調理のコツは、その一点に尽きます。
「ショウガの分量は、温かいご飯の10分の1以上を用意してください。ご飯200グラムなら、ショウガは最低20グラム。ショウガ好きなら、25~30グラムでもいい。分量はそのままショウガを紅ショウガに替えるのもおすすめです」
ショウガで体がポカポカと温まって、食欲も刺激されます。これが呼び水となると、食べ過ぎ注意! やっぱり食べるならシメかな…。
【材料】
・ご飯 200グラム
・ショウガ 20グラム以上
・塩 少々
・コショウ 少々
・醤油 少々
・サラダ油 適量
【レシピ】
(1)ショウガは皮つきのまま、みじん切りにする。
(2)熱したフライパンにサラダ油を引いて1を加えて、20~30秒でショウガの香りを出す。
(3)2に温かいご飯を加え、塩コショウを振って、強火で炒める。
「ヘラでご飯を切るようにしながら2、3分で満遍なくショウガをなじませます。炒め過ぎないのがコツです」
(4)鍋肌に醤油を回しかけてなじませたら、出来上がり。
本日のダンツマ達人…水谷大輔さん
■水谷大輔(みずたに・だいすけ)
近所の老舗割烹の板前さんに秘伝のレシピを教わるという愛されキャラ。学生時代にサッカーで鍛えた体力を生かし、自転車をこいで豊洲市場や食肉市場に通い、魚介や精肉、モツなど新鮮食材を仕入れている。
■都映(みやこうつし)
定番メニューも日替わりメニューも、多くはワンコイン。東京タワーのお膝元・芝大門という都心にあって、良心的な価格でありながら、魚も肉も野菜も厳選素材を仕入れ、丁寧な仕込みで常連客が絶えない。
東京都港区芝大門1-11-9
(日刊ゲンダイ2020年10月24日付記事を再編集)
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