いわゆるSMではダメ…精神的に屈服させられることに興奮する

大泉りか 作家・コラムニスト
更新日:2019-05-24 18:05
投稿日:2019-05-18 19:00
 あなたは、どういった性の願望を抱いていて、ひそかに何をしたい/されたいと願っていますか。自分の性癖の形を知れば、もっと主体的に性を楽しめるようになる。女性の様々な性癖に迫ります。

 マゾであること――“M”という性癖は、比較的世の中によく知られている性向のひとつだと思います。けれど、一口に“M”といっても、あまりに範囲は広く、その願望は千差万別。そこで今回は“M”の性癖を持つという沙由美さん(仮名、24歳、滋賀県)にお話を聞かせていただきました。

「私は性癖としてはMに分類されると思います。無理やりレイプみたいにされるのが好きなんです。暴力とセックスで隷属させられることに非常に興奮します。けれども、言葉責めだったり、いわゆるボンデージなどの、SMっていうんでしょうか。なんというか、初めから相手が、精神的に優位に立っている行為には興奮できないんです。あくまで対等というか、むしろ自分の立場が上の状態で、犯されて、精神的に屈服させられることに興奮するんです」

 沙由美さんが「暴力とセックスで隷属させられること」に目覚めたのは14歳。放課後、数学教師に質問していた時のこと。言葉の行き違いで喧嘩になり、カッとなった教師に胸ぐら掴まれた際、死ぬほど興奮していることに気がついたのがキッカケだったそうです。現在、その密かな願望をいったいどうやって叶えているのでしょうか。

河川敷での「理想のシチュエーション」

「最初は、彼氏に『首絞めて』って言うところから手探りで始めて、後に付き合った人が格闘技の経験者だったので、関節固めてもらったまま、して欲しいってお願いしたこともあります。そのあたりから、男性にある程度頼めるようになりました。形式だけでも興奮するために、男性に『今から抵抗するから、無理やり犯す形でセックスしてほしい』とか。ただどうしても予定調和になってしまうのがジレンマなのと、基本的に皆さん、困惑するんですよね。『痛そうだし、申し訳ない』とか言われます」

 相手の男性の困惑にも負けず、ビンタやグーパンと噛みつきあり、というルールでのレイプごっこを楽しんだりもするという沙由美さん。

「もちろん、実際にレイプされるとなると、命の危険への心配が先に来ちゃうんですけど……実は、理想のシチュエーションが一つありまして。以前ネットの誰かの投稿で見たのですが、夜の河川敷とかで『今から10秒全力で逃げろ、そのあと俺がお前を追いかけてその場で犯す』っていうプレイをした芸人さんがいたらしくて、それを一度はやってみたいです。逃げたいし捕まえられたい。そのまま好きにされたいです」

  ◇  ◇  ◇

 今回、話を聞いていて思ったのは、より満足度の高いセックスをする手段のひとつとして、自分の性癖を相手に伝え、率直に欲しいことを告げるのがすごく有効だということ。パートナーに赤裸々な願望を告げるのは、なかなかハードルが高いと感じる女性もいるかもしれませんが、それを乗り越えれば、より豊かな性の世界が広がるのです。

欲望を赤裸々に語ってくれる女性を募集中

 この連載では、ご自身の欲望を赤裸々に語ってくれる女性を募集しています。匿名で構いませんし、事前に原稿もご確認できます。わたしたちの抱いている欲望が決して恥ずかしいものないことを知り、より伸び伸びと、性を楽しむことが出来る世の中が早く来るように、皆さまのご協力をお待ちしております。

 取材を受けてもいいという女性は、rika.oizumi★gmail.com (★は@ にしてください)もしくは https://twitter.com/ame_rika までDMでご連絡くださいませ。秘密は厳守いたします。

大泉りか
記事一覧
作家・コラムニスト
ライトノベルや官能を執筆するほか、セックスと女の生き方や、男性向けの「モテ」をレクチャーするコラムを多く手掛ける。新刊は「女子会で教わる人生を変える恋愛講座」(大和書房)。著書多数。趣味は映画(映画館で年間100本以上)、海外旅行。愛犬と暮らして14年目の犬飼い。X

関連キーワード

エロコク 新着一覧


女性の悩み…濡れないときは? オモチャ以外の素敵な方法!
 先日、服薬の影響なのか「まったく濡れない」という状態になりました。いつもならちょっとぐらい濡れにくくても、しているうち...
桃子 2020-03-05 06:00 エロコク
イケメンの姿…女性向けラブドールの使い道を考えてみました
 公開中の映画『ロマンスドール』での高橋一生さんの役どころはラブドール職人。ラブドールとは、エッチの相手ができる等身大の...
内藤みか 2020-03-02 06:00 エロコク
19歳女性のナマ告白「私はこうして不倫に落ちました」 #1
 有名芸能人たちの不倫報道が過熱する中、「実は私も不倫中なんです……」との連絡をくれたのは、19歳の女子大生・M子さんで...
蒼井凜花 2020-02-29 06:04 エロコク
男性の前戯を再現! 指を挿入したような曲がった先端に注目
 近年は、シンプル系かスタイリッシュ系のバイブが人気です。おそらく世の中全体のトレンドとも連動するところがあると思ってい...
桃子 2020-02-26 06:00 エロコク
レズビアンエステで聞いた “女だからできる”女性の愛し方
 レズビアンエステを施してもらえるお店がプレオープンしたそうです。どういうものかというと、女性が女性にヒミツのオイルマッ...
内藤みか 2021-08-17 23:26 エロコク
浮気調査開始!最凶&最狂アプリで精神崩壊「人間だもの」
 わたしとひろしの48歳差の激しすぎる恋――男は何歳まで男なのか、81歳との恋愛模様とはいかなるものなのか。ホットなイッ...
真剣にレスに取り組むとSEXが義務化…男を奮い立たせるには
「今夜しようよ」のサインや絶対にエッチする日を決めることで、セックスレスは改善する場合がありますが、「決め事をクリアして...
寄せては返す波のよう…中と外の交互の刺激に時間を忘れて
 日頃はブランドものに興味がない私ですが、ラブグッズとなると事情が違います。スウェーデン発、ラブグッズ界の頂点に君臨する...
桃子 2020-02-17 15:10 エロコク
カップルでくすぐり合いもアリ!回転する先端で未体験の性感
 くすぐり合いって、ほほ笑ましいようでエロチック。  幼い頃、それで性に目覚めたという女性、実は少なくないんじゃな...
桃子 2020-02-12 06:00 エロコク
「信じてくれる人もいる」壮絶セクハラの果てに見えた光明
 Gの最後の報復は、なりふり構わないものでした。  以前も、私の作品が彼女の権限で闇に葬られ、印税も発生しない状...
クリの芯を静かに的確に吸引されて…至福のひとときが始まる
 バレンタインデーやホワイトデーという冬のギフトシーズンを前に、スウェーデンの最高級ラブグッズブランド「LELO」が立て...
桃子 2020-02-09 06:44 エロコク
恋人ひろしが午前帰宅…浮気疑惑女と“成りすましLINE”戦争!
 わたしとひろしの48歳差の激しすぎる恋――男は何歳まで男なのか、81歳との恋愛模様とはいかなるものなのか。ホットなイッ...
プレイ後にお悩み相談 イケメンS男が抱える悲しいジレンマ
 出会い系の中でもSMでのマッチングに力を入れていた時の話です。その男性は輸入関係の仕事をしておりなかなかのイケメン。ス...
一見するとUSBメモリー? 自分に一番合った角度に曲げられる
 アダルトグッズに見えないグッズが今の主流ですが、今回紹介するのも、知らずに見ればUSBメモリーか何かだと思う人がいそう...
桃子 2020-01-31 19:00 エロコク
性感マッサージと緊縛SM…女性用風俗を使い分けて快楽を得る
 あなたは、どういった性の願望を抱いていて、ひそかに何をしたい/されたいと願っていますか。自分の性癖の形を知れば、もっと...
大泉りか 2020-01-30 19:00 エロコク
花のつぼみのよう…しなやかなカーブが性感帯をやさしく刺激
 花芯に花びら……女性のデリケートゾーンって花にたとえられることが多いですよね。そのせいか、ラブグッズの世界でも花をモチ...
桃子 2020-01-28 17:50 エロコク