生え際フェチ、密接距離侵入…オリジナルプレイで得る快感

大泉りか 作家・コラムニスト
更新日:2019-06-15 15:30
投稿日:2019-05-25 19:00
 あなたは、どういった性の願望を抱いていて、ひそかに何をしたい/されたいと願っていますか。自分の性癖の形を知れば、もっと主体的に性を楽しめるようになる。女性の様々な性癖に迫ります。

ベッドの上では必ずしも平等でなくていい

責めるのも、責められるのも(写真:iStock)
責めるのも、責められるのも (写真:iStock)

 “セックス”というコミュニケーションのいいところ。それは、人との距離が一気にぐっと近づくことです。身体を合わせ、普段は誰にも見せない部分を見せ合い、快感を分け与えあうという、ふたりだけの共通の体験を通して、もう一段親しい関係に発展することが出来る。

 今回、登場いただくのは、M性感で働いているリリーさん(21歳、東京都在住、https://twitter.com/Lily_nakaiki )です。

「M性感で働いているんですけど、責めるのも、責められるのも、両方好きなんです。ひたすら受けとってもらう愛、ひたすら責めてもらう愛もあるって思っています」

 これまで、男性が能動的、女性は受動的であることが多かったセックス。しかし近頃では、ともに主体的にあることがよしとされ、女性も積極的に男性を「愛していこう」という風潮があります。けれど、リリーさんはベッドの上では必ずしも、平等に能動的でなくともいいと考えていると言います。

「16歳の時の初体験では、自分が受け身で居続けることはおかしいって思っていたんです。一方的に男性の責めを受けとるだけじゃ、愛し合うことができていない。平等にお互い責め・受けをすることで、セックスで愛し合うことができると思っていました」

心とカラダをゼロの距離に…「密接距離侵入欲求」

罪深い関係性が好き(写真:iStock)
罪深い関係性が好き (写真:iStock)

 その心境が変わったのは、処女喪失から一年後。中イキが未経験なことに悩みはじめたリリーさんを、当時のパートナーがある日、二時間ほどかけて、じっくりと開発をしてくれた時のこと。

「開発されている最中、受け身で居続けたのに、おかしいって思わなかったんです。『なんでだろう』って考えた時に、そこに目的があったり、思いやりがあると、受け手だってとても楽しいし気持ちいいものなんだ、と思ったんです」

 “中イキ”という目的を叶えてくれようとするパートナーに愛を感じ、以来は行為自体が平等でなくても、いいと思えるようになったという。そんなリリーさんの具体的な性癖は三つ。「生え際フェチ」「密接距離侵入欲求」「自己実現欲求」。どれも聞き慣れない言葉ですが……。

「『生え際フェチ』っていうのは、髪を鷲掴みにしたい願望です。鷲掴みして首を絞めたり、鷲掴みしてベッドになげたり、プレイ中、永遠に鷲掴んでいたいです」

 その「生え際フェチ」を満足させるべく、ある時、男性の髪をぐっと鷲掴みしたときに目覚めたのが、二つ目の性癖である「密接距離侵入欲求」。リリーさんいわく「密接距離」とは、パーソナルスペースの一番近い距離。つまりキスできるゼロの距離のこと。相手に侵入し、もしくは侵入され続けて、心とカラダをゼロの距離にすること。

「心と距離がゼロの状態……タブーをタブーと思わない、むしろそれほどの罪深い関係性が好きなんです。これは責め手も受け手も同じく。それで、前例のない責めを発明し、実現して『世界中でこんなにおかしいことをしてるのは、私たちしかないのにめちゃくちゃ興奮してるって面白いよね』と笑いたいんです。これが『自己実現欲求』です」

「自己実現欲求」の具体的な例を尋ねてみると「歌責め」という予想外の返答が。歌責めとはいったい、どんなプレイなのでしょうか。

「女性アーティストがダンサーにやらしくボディタッチしながら歌うエロいステージってみたことありますか? ああいう感じを想像してください。ほぼ吐息のような歌い方で、相手にどんどん近づいていって、最後、ゼロ距離になった相手の耳元で囁くんです。もともと、私は音で興奮した経験が、何度もあって。それにプラス、ライブを観に行った時に、純粋にすごい歌唱力にカラダが痺れたことを、プレイに生かせないかと考えました」

 まさに誰もしていないオリジナルのプレイ。けれども、このプレイで、責め手側のリリーさんはどこに感じるのでしょうか。

「歌いながら『密接距離』になること。そして、相手に誰もしていないような行為で『自己実現』すること。このふたつが、わたしがこのプレイから得ることが出来る快感ですね」

  ◇  ◇  ◇

「いつか誰かとした」「どこかで見た」をプレイくりかえすのではなく、ふたりでしか出来ないオリジナルなプレイを試すことが出来れば、それは特別なものとして輝き、そして、忘れられない経験となる。常識にとらわれずに、心と体が気持ちいいと思える行為をふたりで発明していくこと。セックスライフを充実させるヒントがここにあります。

欲望を赤裸々に語ってくれる女性を募集中

 この連載では、ご自身の欲望を赤裸々に語ってくれる女性を募集しています。匿名で構いませんし、事前に原稿もご確認できます。

 わたしたちの抱いている欲望が決して恥ずかしいものではないことを知り、より伸び伸びと、性を楽しむことが出来る世の中が早く来るように、皆さまのご協力をお待ちしております。

 取材を受けてもいいという女性は rika.oizumi★gmail.com (★は@ にしてください) もしくは https://twitter.com/ame_rika までDMでご連絡くださいませ。秘密は厳守いたします。

大泉りか
記事一覧
作家・コラムニスト
ライトノベルや官能を執筆するほか、セックスと女の生き方や、男性向けの「モテ」をレクチャーするコラムを多く手掛ける。新刊は「女子会で教わる人生を変える恋愛講座」(大和書房)。著書多数。趣味は映画(映画館で年間100本以上)、海外旅行。愛犬と暮らして14年目の犬飼い。X

エロコク 新着一覧


夫の精液で知るSEXの悦び…私も近親相姦する運命なの?#5
 元保育士のR子さん(25歳主婦/子供なし)は、昨年、都内の総合病院の御曹司の妻となった。大手カルチャースクールで、のち...
蒼井凜花 2022-12-23 06:00 エロコク
風俗は愛人探しにピッタリ? 27歳のデリヘル嬢が得た気づき
 そろそろ風俗を卒業したいと語るのは、新宿の某デリに在籍する宏美ちゃん。 「風俗なら稼げると思ったけど……この世界...
中山美里 2022-12-20 06:00 エロコク
快感に浸っていたい♡ キュートな形と実力に愛おしさが爆発
 愛用しているものに、自分なりのニックネームをつけること、ありませんか?   お掃除ロボットのルンバにオリジナルの...
桃子 2022-12-18 06:00 エロコク
「綺麗にしてあげる」処女喪失直後に義母とレズビアン… #4
 元保育士のR子さん(25歳主婦/子供なし)は、昨年、都内の総合病院の御曹司の妻となった。  まさに玉の輿婚。きっ...
蒼井凜花 2022-12-23 19:55 エロコク
妊娠は愛人にとって最大級のアクシデント…27歳OLの選択は?
 愛人にとって妊娠は事故。本妻に関係がバレることよりも怖~い、絶対に避けなければならない事態なのです。そんな中で、 ...
中山美里 2022-12-13 06:00 エロコク
Aスポット刺激の突起も♡ 自分の「ここ!」を狙えるバイブ
 先日、パートナーが“孫の手”を買いました。体が硬くて背中に手が届かず、私が代わりにかいても「ここ!」という場所を外すこ...
桃子 2022-12-11 06:00 エロコク
義父と禁断の処女喪失!隣では夫と義母は近親相姦に溺れ…#3
 元保育士のR子さん(25歳主婦/子供なし)は、昨年、都内の総合病院の御曹司の妻となった。きっかけは大手カルチャースクー...
蒼井凜花 2022-12-16 18:55 エロコク
ぽっちゃり熟女が繁華街から“ちょい離れた”スナックで働く訳
 今回ご登場いただくのも、前回に続きスナックのホステスさんなんですが……。 「以前は千葉のスナックにいたんだけど、...
中山美里 2022-12-06 06:00 エロコク
リモコン&温感付きのハンズフリー! 中からも外からもW刺激
 ラブグッズにもトレンドがありますが、その中でも最近勢いがあると感じるのは、ハンズフリーで使えるバイブです。  具...
桃子 2022-12-04 06:00 エロコク
初夜は近親相姦の序章 ウェディングドレスを切り裂かれ… #2
 元保育士のR子さん(25歳主婦/子供なし)は、昨年、都内にある総合病院の御曹司の妻となった。まさに「玉の輿婚」だ。 ...
蒼井凜花 2022-12-09 12:08 エロコク
ホステスも愛人も両立させなきゃ! 四十路熟女のマル秘テク
 今回ご登場いただいたのは東京は江東区の下町、亀戸のスナックでホステスをしている彩花さん。彼女、お店の常連さん数人を相手...
中山美里 2022-11-29 06:00 エロコク
かわいいだけじゃない!挿入すると自然と膣のお腹側も刺激♡
 野菜やフルーツにエロチックな妄想を刺激されるのは世界で広く見られる現象ですが、お国柄もあるようですね。アメリカではナス...
桃子 2022-12-02 17:35 エロコク
月のお手当30万円のはずが…ヤリ逃げされた31歳主婦の後悔
 今年もあとわずか。年末年始は還付金詐欺が増えるそうなので「医療費控除を払い戻す」なんて甘言にご注意いただきたいものです...
中山美里 2022-11-22 06:00 エロコク
挿入しながらクリ刺激OK!ペニスリングとしても優秀
 数え切れないほどのラブグッズを試してきた私ですが、いまだに飽きることはありません。それは年に数度はアッと驚くようなグッ...
桃子 2022-11-20 06:00 エロコク
足先を終始舐められ…ドM美青年のペニス欲しがり同時イキ #4
 かつて六本木の高級クラブでホステスとして働いていたP子さん(41歳主婦/子供アリ)。クールビューティを体現するかのよう...
蒼井凜花 2022-11-18 06:00 エロコク
“デキちゃった婚”の巨乳人妻が援助額より重要視しているコト
 今回お話を聞かせてくれたのは東京・豊島区在住の人妻で、巨乳が魅力的な小百合さん。  彼女には8歳になる息子さんが...
中山美里 2022-11-15 06:00 エロコク