性交時のアソコのひきつれは膣の乾きが原因?【専門家監修】

コクハク編集部
更新日:2023-04-13 06:00
投稿日:2023-04-13 06:00
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、ちょっとした有名人。でもって、タヌキか妖怪の噂も囁かれるなか、健康に関する知識はズバ抜けている――。
 そんなえりのボスのもとにはウワサを聞きつけ、今日も悩みを抱えた女性が、ふらりと立ち寄ったようですよ。

納豆や冷や奴もれっきとした料理です(漫画:腹肉ツヤ子)
納豆や冷や奴もれっきとした料理です (漫画:腹肉ツヤ子)

1. 膣がひきつれる…この不快感なんとかしたい!

 今日のご相談者は、まどかさん(38歳女性・仮名)です。

「最近、アソコに痛みを感じてつらいんです」

 ちょっとお疲れ気味なまどかさん。顔色が悪く、あまり元気がないように感じられます。

「うんうん。どんな風に?」

 えりのボスが想像していたよりも柔らかい口調だったので、まどかさんは少しほっとして話はじめました。

「うーん……ひっぱられる? いや、ひきつれるような感じです。自転車をこぐときや、トイレットペーパーで拭いたあとにも違和感があります」

 えりのボスがじっと見るので、まどかさんは思わず目をそらしてしまいました。

 なにかを見透かしたような、そんな目です。

「……あとは主人との性交渉のときがとくにです」

 まどかさんは、ふうっとため息をつきました。

「昔はこんなことなかったのに」

「なるほど。それだと、ご主人との関係もうまくいかなくなっちゃうわね」

 まどかさんはハッと顔を上げました。

 どうやら図星のようです。これは放ってはおけません!

2. 膣のひきつれはエストロゲンの減少が原因かも

膣の違和感は改善できる?(写真:iStock)
膣の違和感は改善できる? (写真:iStock)

ひきつったような違和感は、膣のうるおい不足に関係してそうね」

「うるおい? 膣のですか?」

「ええ。肌や目、口が乾燥するでしょう。それと一緒で、膣も乾燥するのよ」

「でも若い頃はこんなことありませんでした」

「膣の乾燥にはさまざまな原因があるけど、まどかさんの場合は更年期が関係してそうね。正確には、更年期によるエストロゲンの減少よ」

「エストロゲン、聞いたことあります」

女性ホルモンのことね」

 卵巣から出るエストロゲンというホルモンには、膣の粘膜を厚くして強化したり、膣内を強い酸性に保ったり、うるおいを与えたりする役割があります。

 そのためエストロゲンが減少すると、粘膜のみずみずしさが失われ、膣周りが乾燥しやすくなるのです。

「更年期症状って、頭痛や肩こり、めまい、イライラ……そんなイメージでした」

「とくに膣の乾燥は、萎縮性膣炎という病気なこともあるから放置してはいけないのよ」

 萎縮性膣炎は、更年期以降の女性の膣トラブルに多くみられる疾患です。

 エストロゲンが減少すると、乾燥するだけでなく、膣粘膜上皮の細胞が萎縮したり、膣を守っている常在菌が減少したりします。その結果、自浄作用が弱まり、膣内に細菌が繁殖しやすくなるのです。

 症状は、腟周りの乾燥感、かゆみ、違和感、痛み、きついニオイや出血などさまざまです。

「でも、更年期なら防ぎようもないですね」

 まどかさんは2回目のため息をつきました。

「あら、自分できちんとケアすれば、症状の発症や悪化を防ぐことができる場合もあるのよ」

 えりのボスはにっこり笑いました。

「え! 自分で? 教えてください!」

「もちろんよ。準備はできてるかしら」

 まどかさんがバタバタとメモ帳を取り出すのを待って、ゆっくりとえりのボスの講義がはじまりました。

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

ビューティー 新着一覧


スイーツだけど罪悪感ゼロ! 40代におすすめの甘いもの6選
 40代に差し掛かってからは体型崩れや肌荒れ、老化などが気になって、甘いものを極力食べないようにしている女性も多いのでは...
夏場より厄介?冬場の汗対策4カ条&持っていると安心なアイテム3つ
 だんだん寒さが増してきましたね!「これで、もう汗の悩みとはおさらばできる!」と喜んでいるのも束の間、実は冬の汗に悩む女...
アイラブ♡ブラトップ、寿命を伸ばす洗い方&畳み方は知ってますか?
 気楽に着れてキャミソール代わりにもなるブラトップは、大人気! ブラよりも着心地がいいので、一度使ったら手放せなくなって...
悪縁根絶!? おいせさんの「死ねどすスプレー」3日間シュッしたら変化が
 話題のコスメや、広告でよく見かける化粧品や日用品。「webでよく見るあの商品、本当にイイの?」「買ってみたいけれど、口...
彼の頭頂部から地肌が…男性の薄毛、一緒にできるセルフケア【監修あり】
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
朝メイクたった5分で完成! 垢抜け&血色美人顔になれる時短メイク術
 忙しい朝にわずかな時間でメイクを完了させるのは、至難の業。実は筆者も、普段のメイクに時間がかかってしまうタイプで……。...
実践しませんか? 40代女性が美容のために継続したい5つのプチ習慣
「最近肌がくすんできた?」「なんだかプロポーションが崩れてきた気がする……」など、40代は美容のお悩みが増えてくる頃です...
40代はベルトコーデで差が出る! マンネリ化しない冬の着こなしアイデア
 着こなしテクニックとして身に付けておくと、おしゃれの幅がぐっと広がる「ベルトコーデ」。実は、冬の着こなしに取り入れると...
たかがパンツ、されどパンツ…久々のTバックに気づきを得た
 みなさーん、たまったストレスどうしてますか? 筆者のストレス解消法はズバリ「下着の爆買い」です。  コロナ禍以降、す...
これ何年目かな汗 ヒートテックの寿命を1日でも長持ちさせる小さな工夫
 だんだん寒くなってきたこの頃。これからの季節に大活躍するのが「ヒートテック」ですよね。でも、何年も着ているヒートテック...
40代靴下コーデの“掟”…白、黒、くすみ3色で暖かさとおしゃれの二刀流
 足元が冷える秋冬になると、困るのが足元のコーデです。でも、暖かいけど靴下コーデはハードルが高いからと、いつもパンツスタ...
最近親の認知症が気になる…【専門家監修】対応法を理解し向き合う方法
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
雨の日の髪の広がり・うねり対策 スタイリング剤も“晴れ”とは違うものを
 雨の日の困りごとといえば、髪の広がり・うねりですよね! 外出先で鏡を見て、爆発した自分の髪に青ざめた経験がある人もいる...
メイクの時間は何分?0.5分、20分、60分…長い派&短い派エピソード
 メイクにかける時間は、人それぞれですよね。でも、あまり人と一緒にメイクをする機会もないので、「みんなはどのくらい時間を...
激辛の魔力にハマった…“お尻”とも相談!体を壊さない注意点&楽しみ方
 激辛料理にハマる人は多いですよね! 辛いものを食べると、なんとも言えない刺激と爽快感があるので、つい癖になってしまいま...
また「ささくれ」が…涙【専門家監修】位置や程度で分かる健康チェック
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...