関節が鳴る!ポキポキの正体は気泡!? 注目の骨活を解説【専門家監修】

コクハク編集部
更新日:2023-05-11 06:00
投稿日:2023-05-11 06:00
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、ちょっとした有名人。でもって、タヌキか妖怪の噂も囁かれるなか、健康に関する知識はズバ抜けている――。
 そんなえりのボスのもとにはウワサを聞きつけ、今日も悩みを抱えた女性が、ふらりと立ち寄ったようですよ。

1. 動くと関節がポキポキ鳴る…これって年のせい?

 今日は、奈央さん(35歳女性・仮名)からの質問です。

からだを動かすと、よくポキポキ鳴るんですよ。これって、もしかして年のせいですか?」

 不安そうな表情で、奈央さんは続けます。

「痛みはないんですけれど、しょっちゅう鳴るから気になっていて……」

「そうなのね。私も昔から、よく関節が鳴っていたわ。若いころはピアノを弾いていたんだけれど、鍵盤を叩くとこまめにポキポキと……。さすがに、不安になったものよ」

 えりのボスは、遠い目をして答えます。どうやら甘酸っぱい青春時代(?)を思い返しているようです。

関節がポキポキなる原因は、一概に『加齢のせい』とはいえないわ。ただの生理現象であるケースもあるし、病気が隠れている場合もあるの

「そうなんですか」

 興味を引かれ、聞き入る奈央さん。

「それじゃあ今日は、関節がポキポキ鳴る原因と、注意が必要なケース、そして健やかな骨を守る『骨活(ほねかつ)』についてお教えしようかしら」

「ぜひお願いします!」

 目を輝かせて声を弾ませた奈央さん。これは放っておけません!

2. 関節ポキポキ音は「気泡」がはじける音

関節のポキポキ音はクラッキング音といって、『関節液』という液体のなかに生じた気泡がはじける音だといわれているのよ

「関節液?」

 耳慣れない言葉に、奈央さんは首をかしげています。

「関節は『関節包』という膜でおおわれているの。関節包のなかを満たす液体が、関節液よ。関節液はヒアルロン酸などの成分を含んだ、とろりとした液体でね。関節がなめらかに動かせるようにして、骨や軟骨がすり減るのを防ぐ働きを果たしているのよ」

「へぇ……。その関節液のなかに、気泡が入っているんですか?」

「えぇ。関節が動かされたときに、関節液にかかる圧力が変化して気泡がはじける。それが、ポキポキ音の原因だと考えられているの。でも、ポキポキ音の仕組みについては、まだ完全には解明されていないそうよ。

『気泡がはじけるのが原因だ』とする考えは1900年代に提唱されたもので、さまざまな研究がなされた末に、今はこの考え方が一般的とされているんですって」

「それじゃあ関節がポキポキ鳴っても、なにも心配いらないということですかね?」

「一概に『心配なし』とはいえないわね……。注意すべき点についても、おさえておきましょう」

3. 痛みや違和感があるときは要注意!

 関節がポキポキと鳴っても、基本的に問題ないことが多いといわれています。しかし痛みや違和感がある場合には注意が必要。

 たとえば、ひざを曲げるたびに痛みや関節の音が出る場合には、『変形性ひざ関節症』が起きている可能性もあります。変形性ひざ関節症の初期には、ひざの軟骨がすり減って音が鳴ります。

 病状が悪化すると、軟骨の下にある骨まですり減って音が出てしまう場合も……。

 関節の症状で気になることがある人は、整形外科を受診しましょう。

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

ビューティー 新着一覧


キスに集中できん!彼氏の塩対応はいやーな口臭のせい?【薬剤師監修】口の臭いの原因・セルフチェック・対策
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
老け疲れ顔の原因No.1目の下のクマ! 種類別、ヒアル顔回避の治療法は?【目元の美容専門医師が解説】
 東京・赤坂にある「イートップクリニック」院長の増田えりかと申します。この連載では美容医療“若葉マーク”の方々に向けて、...
【美容のウソ・ホント】ほうれい線がマッサージで消えるって本当? 医師3人の答えは/専門家監修
 SNSやYouTubeにさまざまな情報が溢れている昨今。美容について発信するアカウントも多く存在し、なかには同じテーマ...
更年期のセックス「痛いから演技しちゃう…」【薬剤師監修】性交痛対処のイロハ&おすすめの漢方薬
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
運動不足を5つの工夫で解消! 忙しいワーママの美BODYゲット大作戦
 体を動かすのが好きな人やダイエットをしたい人、健康になりたい人にとって、運動はとても大切ですよね。でも「忙しいワーママ...
「目が死んでる」アラフォー女性の“大損”アイメイク。20代女性が僭越ながら再現してみました
「目は口ほどに物を言う」ということわざの通り、目元が周りに与える印象は大きいですよね。  ですが、アイメイクのせい...
食欲の秋ですが! ダイエット失敗談“あるある”6連発、そりゃ痩せないよね…
「ダイエットをしても、いつも必ず失敗してしまう」と、痩せられないことに悩む人は多いようです。なぜ、みんななかなか痩せられ...
歳は取るもの、尿はちょい漏れるもの!? 40代向け尿漏れ対策に取り入れたいセルフケア【薬剤師解説】
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
【美容のウソ・ホント】顔マッサージを毎日するのはOK?NG?医師3人の見解は/専門家監修
 SNSにさまざまな情報が溢れている昨今。美容について発信するアカウントも多く存在し、なかには同じテーマでも相反する意見...
40代、ほうれい線が目立つよ…。王道人気のヒアルロン酸は回数限定!?【抗加齢学会正会員の女医が解説】
 東京・赤坂にある「イートップクリニック」院長で抗加齢学会正会員の医師、増田えりかと申します。この連載では美容医療“若葉...
古い下着は運気を下がるだけじゃない!風水的には「寿命3年、処分時に感謝」、ビジュの見極めは?
 皆さんは、同じ下着を何年くらい使いますか? 半年で替える人もいれば、3年以上使っている人もいますよね。実は、風水では古...
40代こそおすすめ!進化続行中のオルチャンメイクで女っぷりを底上げしましょ♡
 オルチャンメイクといえば、どうしても可愛らしい印象が強くて「40代には向いていない」と思っている人は多いはず。でも、オ...
豊胸の覚悟までは…【薬剤師監修】30代からの理想のブラジャー選びと5つの育乳方法
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
産婦人科医の「腟ヒアルロン酸」セミナーに潜入! 感度が高まるって本当? 女性への実技も見学してきた
 目元のシワやほうれい線、眼頭下から頬中央まで斜め下方に表れるゴルゴラインなどを目立たなくさせる方法して、主流の美容整形...
ダイエットしてもバストキープは可能? 女性の永遠のテーマ、きれいに痩せる4つのコツ
 ダイエットしたいけれど、バストが痩せるのは嫌だと悩む女性は多いですよね。実際に、お腹の脂肪だけを落として、バストキープ...
40代美容家が無限リピする「お値段以上」ヘアオイル2品。うねりもクセも怖くない!
「ヘアオイル」の種類は多けれど「お値段以上」で「しっとりツヤツヤ」。この2つをクリアするヘアオイルって、案外見つからない...