あれもこれも試した! がん治療に役立つ「情報収集」虎の巻

コクリコ 編集者
更新日:2019-09-21 07:00
投稿日:2019-06-18 06:00

“闘病ブログ”との向き合い方

★医師Q&Aサイトを使う

 病院に行く前に医師に聞きたいことがある人や病院では聞きにくい悩みがある人が質問を投稿し、登録されている医師(匿名)が回答するというサイトがあります。法律相談などでもよく見かける形式のサイトですね。これは、私には合わないと感じたサービスひとつです。

 私は子宮頸がんの検査を何度も受けていたにも関わらず、がんが発見されずに進行してしまっていました。なので、〈もっと早く発見できる方法はなかったのでしょうか?〉と投稿したところ、6人の医師から回答があり、その中の1人に〈症状が出ているのに徹底的に調べなかったあなたのせいですね。病院は悪くないです。どうぞお大事に〉という回答をされました。

 どこのどいつだ! 名を名乗れ!! と憤慨しましたが、まぁこんなもの、向こうも匿名だしな。ちゃんとした医師が回答しているわけはない、しょせん研修医だろう、とひとりごち、心を落ち着かせました。

 不安なときはやみくもに情報収集をしたくなりますが、信用できる人に聞くか、安心をもらえるサイトを見たほうがいいと思います。

★病院や研究機関のホームページを見る

 これはもっとも信用できる情報として、気になると何度も見ていました。「国立がん研究センター がん情報サービス」が信頼できるデータなのではないかと思います。

★医療記事や医師のインタビューがたくさん載っているサイトを読む

 私はがんの専門サイトに会員登録して、よく読んでいました。医療ロボットを使った手術についてや、分子標的薬について、血液1滴でがんを診断する検査キットについてなど、がん治療の最前線の記事が多く、読んでいて希望につながりました。

★がん患者さんのブログを読む

 これがもっとも役に立ったと同時に、読むことがもっともつらくもありました。最新記事に〈ありがとうございました〉と記されたブログの管理人さんはみんな亡くなっていて、ご家族が訃報をお知らせくださっているからです。ランキングの上位にあがっているブログほど、その傾向が強いです。

 手術の経過などを詳細に綴っているブログも多く、そういう記事を積極的に読んでは入院中の生活をシミュレーションしていました。「S字フックと延長コード持って行こう!」とか「よーし、痛みは我慢せずに、じゃんじゃん麻酔ボタン押しちゃおう!(自分で痛み止めのボタンを押して好きに追加できるのです)」とか。

 闘病ブログは途中で更新が止まっていることが多く、その理由は2つあります。ひとつは先に書いたように管理人さんが亡くなっているため、そしてもうひとつは、すっかり元気になって、もうがんだったことなんて忘れているため。後者の理由でブログが止まってしまっているなら嬉しいことです。

あの投稿サイトも使いよう

★「発言小町」と「Yahoo!知恵袋」を読む

 これはがん患者さんのブログとはちょっと違って、

未婚で両親も他界してしまって、がんを宣告されて不安です……。同じ境遇の方、どう乗り越えましたか?
子宮頸がんの疑いと言われました……不安です。
がんが発覚し、夫に離婚を切り出されました。
がんになった私が婚活してはいけないの?

 といった心がざわざわとしたり、かき乱されたりする投稿が多いサイトでした。ただ、投稿に対して心ないコメントを投げかける人が目立ちますが、

なにもできませんが、応援しています
まずはしっかり食べて、寝て、体力をつけましょうね
あなたの魅力をわかってくれる人がきっといます

など、あたたかいコメントも多く、勝手に自分も励まされた気持ちになっていました。

 普段は「釣りかよ!」と思う投稿の多いサイトですが、なかなか人情味にあふれているんだなぁと、このときばかりは読みまくっていました。

 私は、耳で聞いた情報よりも文字で読んだ情報の方が理解しやすいので(というよりも耳で聞いた情報をあまり理解できないうえ、知らない人と話すと疲れるし、苦手)、上記の方法をとっていました。

 ただ、オフ会での情報交換だったり、「マギーズ東京」というがん患者さんやそのご家族の心のサポートをする施設を利用したり、病院の相談窓口を利用したり、といった方法で情報収集をしている方もいらっしゃいます。

 また、就労やお金についての情報はそれぞれの専門機関があると思います。

 そのときどきで、ご自身に合った方法を見つけてください。情報をたくさん持っていることが、自分を支えてくれるはずですので!!

 次回に続きます。

コクリコ
記事一覧
編集者
実用書の編集者(社畜)。アラフォー未婚のがんサバイバー2年生(進級しました!)。2018年、子宮頸がんにて広汎子宮全摘出術を受ける。現在ホルモン補充療法をしながら経過観察中。SNSをパトロールするのが趣味。“Twitter探偵”とも呼ばれる。でも幸せになりたい。

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


500mlペットボトルは花器になる!マム(菊)をもっと身近に楽しむ方法
 我が花屋がございます神奈川。昼間は半袖、朝晩には上着を着る寒暖差が激しい陽気が長く一方で、野辺に咲く菊の花の美しい季節...
夫婦インフルで「詰んだ…」それでも子供2人は感染回避!何が決め手に?
 インフルエンザが猛威をふるっています。我が家では先月、夫が会社でもらってきたインフルに私も感染して“夫婦でインフル”に...
タイムスリップしてきた? 驚くほど時代錯誤な上司の特徴5つと対処法
 職場に嫌な上司がいると、仕事がやりにくいですよね。理不尽なことを言う時代錯誤な上司にストレスを抱えている人も多いのでは...
コクハク専属ライバー「コクハクリーダーズ第1期生」が決まりました!!
 世知辛い現代社会を生きる女性のためのwebマガジン「コクハク」。このたびは「コクハク」のメディア制作に協力してくださる...
「撫でてから通るにゃ」坂道の“たまたま”とありがたいお導き
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
自分の足音を聴きながら歩く帰り道 初めての海外旅行を懐う
 日が落ちるのがすっかり早くなって、自分の足音を聴きながら歩く帰り道。  初めて海外に行ったとき、周りの会話がまっ...
台風の名前、日本でも女性の名が採用されていたら「和子」?
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地...
誤配送やんけ! Uber Eatsを頼んだら、赤の他人のモスバーガーが届いた
 みなさんはウーバーイーツをどのぐらい使っていますか? 筆者はウーバーのヘビーユーザーなのですが、誤配送を初めて体験しま...
「婚活始めたら?」ハイ、余計なお世話! 心の中でウザ認定したLINE3選
 相手は親切心でしてくれているかもしれないけれど、「余計なお世話だな」と感じることってありますよね。いいや、親切どころか...
やっぱり落ち着かない? 空を覆う壁に息苦しさを感じた瞬間
 ふと違和感を感じて見上げると、高い建物に覆われて空が見えなかった。  人間も生き物だからか、空がない空間は息苦し...
ありがとうはNG? 年長者との会話では注意すべき2つの言葉
 誰しもエレベーターの開ボタンを押して待つ瞬間って、ありますよね。みなさんなら、乗ってきた人に「ありがとう」と「すみませ...
【キャンドゥ】110円の可能性ってやつは!驚きの多機能キッチン用品3選
 口に入るものだからとキッチン用品はなるべく評判の高いブランドものを購入して、長く愛用したいとこだわりを持って選んできま...
顔と“たまたま”の模様は比例する説! ギャップ萌え兄貴に♡
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
私の仕事量、見えてます?上司の「無茶ぶり」から身を守る5つの対策
 上司からの突然の無茶ぶり、あなたは我慢して引き受けますか? 「この状況で、どうしてそんなことが言えるの〜?」とストレス...
【ダイソー】計1000円以下!下半身極寒40女がベタ惚れ「冷え対策」4品
 あれよあれよという間に、いつの間にか11月に。暖房をつけるほどではないけれど、なんとなく体が冷える……。そんな時期に重...
ギャップがある人=モテモテの実現度 容姿のメンテより手っ取り早い?
 男女関わらず、ギャップがある人って魅力的♡ 男性であれば心惹かれるでしょうし、女性であれば「私もあんなギャップを手に入...