4. 気象病の症状に悩む人には漢方薬もおすすめ
気象病対策には漢方薬の活用もおすすめです。
漢方薬は自然の生薬の働きにより、
・気分の落ち込みを改善する
・興奮を鎮める
・血流をよくして自律神経の乱れを整える
・消化や吸収機能を改善してからだの内側から心を元気にする
などのアプローチを行い、気象病の根本改善を目指します。
漢方薬は、からだの内側から自律神経や血流のバランスを整えることで、「天気に左右されない体質」へと導きます。
バランスのとれた食事や運動などを毎日続けるのは苦手という人も、漢方薬なら症状や体質に合ったものを毎日飲むだけなので、手間なく気軽に継続できるのがメリットです。
ただし、漢方薬はその人の体質に合っていないと、いい効果が見込めないだけでなく、副作用が起こることもあります。
自分に合う漢方薬を見つけるために、服用の際は漢方に詳しい医師や薬剤師に相談するのが安心です。
5. 気象病に悩む人におすすめの漢方
ここでは、気象病に悩む女性におすすめの漢方薬をご紹介します。
5-1. 五苓散(ごれいさん)
水が滞る「水滞」が原因の症状を緩和します。
余分な水分を体外に排出することで気圧の変動などによる頭痛やめまいを緩和します。むくみや吐き気などにも。
5-2. 苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)
体内の水分の偏在や代謝異常を整えます。
とくに上半身を中心に水分代謝をよくすることで、めまいやふらつきを改善します。
立ちくらみや頭痛、耳鳴り、動悸や息切れなどにお悩みの人にもおすすめです。
5-3. 加味逍遙散(かみしょうようさん)
6. 気象病を緩和して明るく過ごそう
「台風が近づくと体調が崩れるのって、やっぱり気のせいじゃなかったんですね」
春香さんは自分の症状の原因がわかり、すっきりした様子です。
「そうよ。台風が多い時期はとくに、自律神経のバランスを整えること。耳の血流をよくすること。これを意識してね」
「ありがとうございます! 今日から実践してみます」
「また気になることがあったら、いつでもサロンへいらっしゃい」
優しい表情でサロンを去っていく春香さんを、えりのボスは笑顔で送り出しました。
★サロン「コクハク」のオーナー えりの
顔と口調は若いものの、年齢不詳。タヌキか妖怪の噂も囁かれる謎めいた主人だが、ココロやカラダ、健康に関する知識はズバ抜けており、何気にハイスペック。ムスメ時代に苦労してるため、自分より“後輩”の女にはしあわせになって欲しいと願っている。愛称は、えりのボス。
(漫画/腹肉ツヤ子)
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<この記事の監修者>
あんしん漢方薬剤師 藤田 佑莉(ふじた・ゆうり)
北里大学卒業後、産婦人科門前の調剤薬局で働く中で、女性特有の不調に悩んでいる方が多いと実感。漢方薬による根本治療の大切さを広めたいと考え、精度の高い漢方をお手頃価格で提供する「あんしん漢方」で薬剤師としてサポートを行う。
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