がん→子宮全摘まで“カウントダウン1カ月”の記録<私生活編>

コクリコ 編集者
更新日:2019-09-28 06:49
投稿日:2019-07-02 06:00
 私は42歳で子宮頸部腺がんステージ1Bを宣告された未婚女性、がんサバイバー1年生です。がん告知はひとりで受けました。誰にも頼れず、心の内側にずっと不安を抱えながらがんと闘うのはとてもつらいこと。なぜ私が……と思う気持ちと向き合って、そして不確かな情報に惑わされないように、私の体験がお役に立てれば幸いです。

元気、泣き虫…“ビリー・ミリガン”の日々

【Note.09】

 がんによる子宮全摘という大きな手術を1カ月後に控えていた私。一体、どんな風に過ごしていたと思われますか?

 普段は比較的メンタルが安定しているほうですが、この時期はがんになった私をひとりで受け止めなくては、一方では目をそらしたい気持ちもあり、感情の浮き沈みが非常に激しかった。

・異常に元気なコクリコ
・攻撃的なコクリコ
・泣き虫のコクリコ

 それらすべてが入り混じった、躁鬱状態。たとえるなら多重人格の“ビリー・ミリガン”のようであった日々……。私と同じように独身女性ががんと向き合う際の支えになれば幸いです。

★続く検査。ひとりぼっちでさみしい待合室

 転移の有無の確認と手術に備えて、病院で3度検査をしました。MRIとCT、エコー。血液検査などです。

 がん専門病院は高齢のご夫婦や親子で通院されている方が多く、病院に行くたびに「みんなは寄りそってくれる人がいて、いいな。旦那さんもいないし、私ってひとりなんだな……」と待合室で心細く、悲しくなっていました。とにかく待ち時間も長いので、その時間ひとりでいることがつらくて、友達や心配してくださっている知人にくよくよとしたメールを送ることもありました。

 そんな私を心配して三重県からかけつけてくれた既婚の友達は、こう言います。

「年寄りになると普段そんなに出かけることもないから、ただ旦那さんがついてきちゃっただけなんじゃないかなー。暇なんだよ。うちだって年を取ってからどっちかが病気になったら、“それじゃ一緒に行こうかな”ってなると思う」

 目からうろこがポロリ。なんだ、暇だからなのか。

 ともに年を重ねて支え合う夫婦っていいな、なんで私はひとりなんだろう…と思っていたけど、一気に元気が出て、その後は待合室でも平常心を保つことができるようになりました。本当のところはどうかわかりませんが……。

コクリコ
記事一覧
編集者
実用書の編集者(社畜)。アラフォー未婚のがんサバイバー2年生(進級しました!)。2018年、子宮頸がんにて広汎子宮全摘出術を受ける。現在ホルモン補充療法をしながら経過観察中。SNSをパトロールするのが趣味。“Twitter探偵”とも呼ばれる。でも幸せになりたい。

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


「女性の新成人は30歳」では?20代で結婚が叶わずヘコんだ夜
 みなさんは「30歳を迎えた時」「30代を迎える前」どんな思いがありましたか? 29歳の時、女性はさまざまな葛藤を抱えま...
私、狙われてる?「重い話をされやすい人」の特徴と対策
 付き合いが浅いのに、重い話を打ち明けられたらあなたはどうしますか? おそらく多くの人は、返答に困ってしまうか、「なんで...
おちび“たまたま”の戦いごっこ♡ 勝ったのはどっちかにゃ?
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
僕らはジョン・レノンがいない世界を生きる 2022.10.9(日)
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
今時は「さっしー推し」で生理用品を買う!? 2022.10.8(土)
 以前、取材で伺ったフェムテック専門店のポップアップストア「byeASU(バイアス)」(埼玉・越谷市「イオンレイクタウン...
ハゲて生え際後退した元同僚の返しが神!レベチな悟りLINE選
 LINEでやりとりをしていると、時に「この人、きっと何かを悟ったんだな」と感じる名言を生み出す人っていますよね! たっ...
アドバイス1000本ノック!“相手の立ち位置”を見極めて選別を
 アドバイスって、たくさんあると困る場合もありますよね。選択肢はあればあるほど良いとはいえ、正反対の意見があったりすると...
ポロリ5秒前の“たまたま”♪ にゃんたまの演出?それとも素?
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
秋と冬の足音が聞こえた! 2022.10.5(水)
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
自律神経の乱れに!グリーンハーブ活用&簡単ブーケの作り方
 気がつけば甘くさわやかな香りが漂う季節になりました。香りのもとをたどって見渡せば、大木全体に黄金色の金木犀の花がビッチ...
嗚呼20代に戻りたい…若い頃にやっておけばよかったこと3選
「20代にタイムスリップできるなら、やりたいことは何ですか?」  こんな問いに、あなたならどう答えるでしょうか。30代...
酒天国! TSUTAYA田町駅前店シェアラウンジ 2022.10.4(火)
 思えばスーパーの屋上や、モンテローザ系列の居酒屋やらお得な「飲み放題」のうわさを聞きつけては、飲み散らかしてきました。...
会いたいにゃ!恋する“たまたま”は気分も尻尾も上がっちゃう
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
「マッスルスナック」潜入ルポ!推し活未経験女がまんまと…
 世間は、空前の推し活ブーム。特に女性の推し活は、リアルでもSNSでもシェアしやすい風潮も広がっていて、推しを目の前に女...
海外はもう古い!? 新婚旅行を国内にする4つの大きなメリット
 新婚旅行の定番といえば、海外のリゾート地を思い浮かべる人も多いでしょう。でも実は今、コロナ禍の影響もあり、国内での新婚...
「怒らない女」の謎メンタル その“正体”はレベチすぎた!
 あんまり怒らない人、みなさんの周りにはいますか? 8割の人間が怒るようなことが起きても、どこか涼しい顔でサラッと流す人...