手越祐也ポジティブのカラクリ、新曲は微妙も「アイドル」カバーはバズる

堺屋大地 コラムニスト・ライター・カウンセラー
更新日:2023-12-15 06:00
投稿日:2023-12-15 06:00
 ジャニーズ時代はNEWSに所属し、バラエティー番組でも活躍した手越祐也。退所後は“辞めジャニ”として主戦場をYouTubeに移して活躍していましたが、最近は再生回数も不発気味…。
 コラムニストで恋愛カウンセラーでもある堺屋大地さんが「スーパーポジティブ」なメンタリティについて分析します。

逆風が吹いても自己洗脳で乗り越える?

手越祐也(アーティスト・36歳)

 自他共に認める「スーパーポジティブ」がウリの元NEWS・手越祐也様。突き詰めていくと彼は、“自分を騙して洗脳する”ことに長けたプロフェッショナルな気がしてなりません。

 ジャニーズ事務所退所前後からの手越様の人生は起伏が激しいのですが、どんな逆風が吹いても自己洗脳で乗り越えていけるはずです。

ジャニーズ退所後は起伏だらけの人生

 まず、ジャニーズ退所からの手越様のジェットコースター人生を振り返っておきましょう。

 2020年4月、緊急事態宣言中だったにもかかわらず女性を含む仲間たちと飲み会を開いていたと報じられ活動自粛することになり、そのすぐ後の6月にはジャニーズ事務所との契約解除が発表されました。

 ステイホーム破りが退所のきっかけと見られていましたし、所属していたグループNEWSの活動を放り出したような形になったため、多くのNEWSファンから非難轟轟。

 とはいえ、手越様はそれぐらいの逆境はものともせず、退所後すぐにYouTuberデビュー。彼を支持するファンもまだ多く残っており、チャンネル開設からわずか12日間でチャンネル登録者数100万人を突破し、最盛期には170万人まで伸びていました。

 しかしYouTubeバブルは長くは続きませんでした。

 当初は数百万再生の動画を連発していたものの再生回数は右肩下がりで、今年アップしている動画は10万や20万再生程度のものが多く、なかには10万を切るものも。チャンネル登録者数も135万人(2023年12月11日現在、以下同)まで激減してしまっているのです。

 余談ですが、ジャニーズ退所後のビジネスとして、プロデュースを手掛けていた脱毛サロン「TEGOSHI BEAUTY SALON」は一時期は7店舗まで拡大していたものの、経営悪化が原因で昨年5月までに全店閉店の憂き目に遭っています。

YouTubeから逃げ出したように見えるが

 そんな手越様、YouTubeが絶不調で落ち込んでいる…わけはありません。

 実はそもそもここ1年以上、バラエティー企画のようないわゆるYouTuber的な動画はほとんどアップしていないのです。

 2021年7月に、ソロアーティストとして初のデジタルシングルをリリースして以来、歌手活動に軸足を置くためにYouTuber的な活動をストップさせているとのこと。

 はい、決してオワコン化まっしぐらだったのでYouTubeから逃げ出した…なんてことはありません。歌手としてさらなる飛躍を目指しているというわけです。

 では、アーティストとしての手越様はどうでしょうか?

 歌手活動の動画はこれまでどおりYouTubeチャンネルにアップされており、たとえば今年6月に公開したYOASOBIの大ヒット曲「アイドル」をカバーした「歌ってみた動画」は、450万再生を超え、久しぶりにバズっていたのです。

 もちろんオリジナルの曲も精力的にリリースしています。11月4日に配信した新曲「アダルトブルー」は1カ月間で約11万再生を記録。

 …はい、見間違えではありません。新曲は110万ではなく11万再生です。

今年は準備期間、来年が飛翔の年に…?

 スーパーポジティブ人間・手越様は、けっきょくのところ“自分を騙して洗脳する”ことが非常にうまいのではないでしょうか。

 退所の際、ジャニーズ側は制御不能な彼の行動に辟易としていたように思えましたが、手越様のなかでは円満退所だった模様。当時の事務所副社長だった滝沢秀明氏にも嫌われていないと思っていたから、SNSで明るく絡んでいったのでしょう。

 退所後、どう見てもノリノリで主戦場としていたYouTubeも、急激にオワコン化していったから退散したというわけではなく、「自分はYouTuberではなくてあくまで歌手だからアーティスト活動に専念する」という、“自分言い訳”を発動して乗り越えます。

 そして、今のメイン活動であるはずの歌手としても、前述したとおり新曲の反響は数字的には超微妙で、はたから見ると人気が頭打ちになっているように見えるのですが、やはり自己洗脳用のエクスキューズ(言い訳)の準備は万端。

 12月2日に開催されたイベント出演時に、「(今年は)ホップ・ステップ・ジャンプでいうと“ステップ”の1年」「来年に絶対“ジャンプ”になるっていう自信と実感がある」と強気発言。

 要するに今年はあくまで飛翔するための準備期間だった、と。自己洗脳のプロフェッショナルの本領発揮というわけです。

 ──手越祐也様レベルの天才の思考回路は、凡人の我々にはとうてい理解できないのでしょう。

 凡人からすればオワコンに見えても、天才は「もうそこで戦ってないので」と脳内変換するし、凡人からすれば不発の年に見えても、天才は「来年ジャンプするためのステップの年」と脳内変換するのです。

 こうして自分を騙して騙して洗脳していくことで、手越様のようなスーパーポジティブ人間が出来上がるのかもしれません。

堺屋大地
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コラムニスト・ライター・カウンセラー
恋愛をロジカルに分析する恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラー。現在は「日刊SPA!」(扶桑社)、「smartFLASH」(光文社)にてコラムを連載中。そのほか「現代ビジネス」(講談社)、「文春オンライン」(文藝春秋)、「集英社オンライン」(集英社)、「女子SPA!」(扶桑社)などにもコラムを寄稿。LINE公式サービスにてチャット相談を受け付けており、恋愛カウンセラーとして年間1000件以上の相談を受けている。
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