「地方の大学受験はNGだった」妻大反対でも長年の夢を叶えたい夫の決意

並木まき ライター・エディター
更新日:2024-02-03 06:00
投稿日:2024-02-03 06:00
「冷酷と激情のあいだvol.180〜女性編〜」では、突如として都心を離れ地方に移住したいと言い出した夫の決断に対し途方に暮れている香織さん(48歳・仮名)の心情をお届けしました。
 では、香織さんの夫であるシュンペイ(43歳・仮名)さんは、なぜいきなり移住をしたいと言い出したのでしょうか。

43歳、田舎暮らしにずっと憧れていた

「僕、ずっと田舎暮らしに憧れていたんですよ。

 もともと都心で育って、そのまま都心で就職しましたけど、僕としてはなんか違うな、合わないなって、どこかで思い続けていたんですよね。

 だけどずっと、田舎暮らしをしたくても現実的には無理だろうって諦めていたんです。

 ところがコロナ禍になって周りに何人か都心を離れた人が出てきて、その人たちの暮らし方を見ていたら『いいなぁ、これこそ僕が憧れていた生き方だよなぁ』って羨ましくて仕方なくて。

 ずっと憧れていたライフスタイルを手に入れるなら、もう今しかないんじゃないかなって思って決断しました」

思春期の夢を叶えたい

 晴れ晴れとした顔で、嬉しそうに移住計画を口にするシュンペイさん。

 聞けば、思春期にも田舎暮らしに強烈に憧れていたそう。

 ですが、「地方の大学を受験したい」というシュンペイさんの希望を親がどうしても認めてくれなかったとのこと。

 それからずっと何十年も悶々とした思いを抱えながら、都心暮らしをしてきたと言います。

もう今しかチャンスがない

「移住をすれば収入は減るでしょうし、都会に暮らすよりも不便なことは増えるのは理解しています。

 でも今じゃないとダメなんですよ。だってもっとトシをとってからだと今度は体がついてこないかもしれないから、移住するなら体力がある今のうちだなって。

 将来はお店もやりたいので、その修業や準備にも10年くらい見込んでいます。

 そうなると、もう今しかないじゃないですか。いや、遅いくらいですよ。僕はもう43歳ですから、ここで決断を見送ってしまったら、もうチャンスがないですよ、絶対」

 妻からの理解が得られていないことに関しては、シュンペイさんも重々理解をしているのだとか。

 しかし妻が反対だからといって、今回の決断を曲げるつもりはないと言い切ります。

並木まき
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ライター・エディター
元市議会議員・時短美容家(一般社団法人 時短美容協会・代表理事)の肩書きを有する。20代から見聞きしてきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様への分析を活かし、美容や恋愛に関するコラムを中心に、さまざまな媒体に寄稿。
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日刊ゲンダイ掲載「あの人は今」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/277865

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