「良好だけど円満ではない」冷え切っていても妻を抱く48歳男の虚無感

並木まき ライター・エディター
更新日:2024-03-02 06:00
投稿日:2024-03-02 06:00

溝を埋めるため、妻を抱いて満足させてあげている

 妻との関係については「良好」と認識していると話すハルアキさん。しかし「円満ではない」と続けます。

「夫婦円満な人が羨ましいなぁって、いつも思いますね。

 ウチは精神的な仮面夫婦ですから。表向きはうまくいっているんですよ、レスでもないですから。でもね、恥ずかしながら、精神的なつながりはゼロなんですよね。

 だから関係性を聞かれれば、“良好”なのは間違いないです。でも、“円満”ってのとは程遠い。一緒にいても、虚しさを感じるときも多いんですよ。

 妻には悪いなって思うけど、今の夫婦関係は、俺が理想としていたものとは全く違います。

 俺は、その溝を埋めるために無理をしてでも妻を抱いていますけど、本当はもっと自然体で仲良くしたいですよね。俺がひとりで無理やり盛り上げて、妻を満足させてあげているだけですから。

 まぁ…、俺の友だちのバツ歴がある人とかまだ一度も結婚をしたことのない人とかは、もっと寂しい生活を送っているかもしれないって思うから…、今の俺は恵まれているのかもしれないなって、自分を納得させていますけどね」

離婚は一切考えていない

 妻との関係を改善したくても、もはや冷め切った関係を温めることはできないと断言するハルアキさん。ただし離婚は一切考えていないと強調します。

「離婚なんて面倒なことになるのは、絶対に嫌ですね。ものすごいエネルギーを使うって聞くし、終わったあとは脱力しかないって聞くし。

 苦労して離婚しても、そこには生産性がなさそうなんで、俺はこのままがいいですね。

 財産分与とか慰謝料とかで、妻にお金を持っていかれるのも悔しいですから。

 品行方正にして、グレーカラーの毎日になんとか自分なりの張り合いを見つけられればなって思います」

 ◇  ◇  ◇

 恋人同士であれ、夫婦であれ、100%同じ価値観を有する男女は稀です。ましてや交際前の男女となれば、なおのことです。少しのすれ違いが、大きな溝に発展することも少なくないのが異性間における現実でしょう。

 まさにこれこそが、男女関係における醍醐味にもなれば致命傷にもなる“冷酷と激情”のはざまなのかもしれません。

並木まき
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ライター・エディター
元市議会議員・時短美容家(一般社団法人 時短美容協会・代表理事)の肩書きを有する。20代から見聞きしてきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様への分析を活かし、美容や恋愛に関するコラムを中心に、さまざまな媒体に寄稿。
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日刊ゲンダイ掲載「あの人は今」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/277865

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