台湾の聖子ちゃん?女神「媽祖」の人気が凄まじい…カオスな宗教お祭り記

更新日:2024-04-24 06:00
投稿日:2024-04-24 06:00

ここは難民キャンプ?シンジラレナイ祭りへの参加実態

 ここまででも混沌とした状況を十分にお伝えできたと思うのですが、これで終わらないのがこのお祭りのヤバいところ。

 お祭りのあいだ、媽祖の神輿が通る都市のホテルは全て満室! 知り合いが近くにいる人は、みんなで押しかけ、その人の家で寝泊まりするのだそう。

 ですが、それでも足りない宿泊場所…。

 そこで寺院や、近隣の会社などでは滞在できるように場所を提供。加えて毛布や枕などを貸してもらえる場合もあるそうですが、ベッドや敷布団などはもちろんなく、基本は床にごろ寝です。

 今年お祭りに参加した台湾人の友人は、寺院の廊下で一夜を明かしました。廊下に並んで眠りにつく姿は、「もはや、難民キャンプですよね?」と言いたくなってしまうのは、筆者だけでしょうか?

まるで食べ歩きツアー!?

 こんな状況下でご飯とかってどうするのかな?って思ってしまった、食いしん坊のアナタ。安心してください、食べ物もちゃんとあります!

 サービス精神が素晴らしい台湾人。なんと巡礼に合わせ、沿道の住民が参加者に飲み物や食料などを提供するのが古くから習慣だそう。

 巡礼の近くでは炊き出しがおこなわれて、出来たてのおいし〜い台湾飯をなんと無料でいただけちゃいます!

 それだけではなく、道ゆく先々でお菓子や果物、水なども用意されています。台湾名物のちまきや肉まん、台中名物の太陽餅なんかまで、タダでもらえちゃうことも。長い道のりも楽しみながら歩けちゃいそうですね!

 ちなみに友人は「長い距離歩くから痩せるかな〜とか思ってたけど、逆に食べ歩きみたいになって、ずっと食べてたよ(笑)」と語っていました。

台湾の聖子ちゃん? 媽祖の人気っぷりが凄まじい!

 道教が最も信仰されている台湾で、ダントツに人気を誇る女神「媽祖」。なんと開運成就、心願成就、商売繁盛、無病息災など、全てのことにオールマイティにご利益があるとされています。

 願いを叶えたいときには、とりあえず媽祖に願っておけば…という下心があったかはわかりませんが、台湾には媽祖を祀る廟(びょう)が、3000近くあるといわれます。

 九州くらいの大きさしかない台湾に3000もの廟があるなんて… 台湾人イチオシ女神、媽祖の人気は計り知れませんね!

 でもって、今年の「白沙屯媽祖進香 」の参加者は… 30万人超! まさに台湾では神のなかのアイドル、松田聖子ちゃん的な存在のようです。

 2019年にはアプリも開発され、お祭りの開催中、神輿がどこにいるかGPSで追いかけられるのだとか。台湾人の熱心な媽祖追っかけっぷりには脱帽です!

1日だけの参加もOK!

 媽祖のお祭りは8泊9日でおこなわれていますが、1日だけの参加もOK。台湾人の熱狂っぷりを身をもって経験したい! という勇者は、来年、参加してみてはいかがでしょうか?

(取材・文=うーか/キジカク)

▽うーか ライターチームで執筆活動中。アメリカに12年、台湾に2年在住の経験があり、海外ならではの面白い話題を探すことが日課。実体験や友人のエピソード、クスッと笑えるユニークなグルメや驚きのカルチャーなどを紹介しています! 最近は愛犬の「ころも」こと、ころちゃんと一緒に様々な場所へ出掛けることに夢中です。

  ◇  ◇  ◇

 4月3日の台湾地震におきまして、また余震が続く中、被害に遭われた方々に心よりお見舞い申し上げます。

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


“癒し”とはなんぞや? 万能植物「ハーブ」が持つすごい効能
 世の中「癒し」が絶賛ブーム中でございます。その癒しグッズの種類もさまざま。「灯り」で癒される方、「音楽」で癒される方、...
子どもの“おねしょ”原因と対策…小阪有花が専門医と対談<下>
 子どもの心スペシャリストの小阪有花です。前回に続き、子どものおねしょの実態や治療法について、夜尿症を専門とする順天堂大...
職場の面倒な「かまってちゃん」女性の特徴&ベストな対処法
 相手のことを考えず、とにかく「かまって!」と、必要以上に距離が近い「かまってちゃん」。友人関係だったら距離を取るという...
子どもの“おねしょ”原因と対策…小阪有花が専門医と対談<上>
 子どもの心スペシャリストの私が先日、おねしょにまつわる記事「5歳過ぎてもオムツがとれない…意外な“おねしょの原因”とは...
ここから始まった…表紙を飾ったプリモフ“にゃんたま”で開運
「にゃんたま写真集」の表紙写真に選ばれた、プリモフにゃんたまω♪  きょうは、「にゃんたま」で開運したお話。 ...
介護施設と病院の違いは? 介護は病院に任せられないんです
 介護士を始めるまで、「虐待をしてしまうくらないなら、病院に入院してもらえばいいのに」と思っていたことがあります。素人か...
がん→子宮全摘まで“カウントダウン1カ月”の記録<恋愛編>
 私は42歳で子宮頸部腺がんステージ1Bを宣告された未婚女性、がんサバイバー1年生です。がん告知はひとりで受けました。誰...
好きな男性が既婚者だった…引き際がジブンの価値を高める
 片思いが始まると、ついつい相手を追いかけてしまいがち。“ああ、まだLINEが返ってこない”“仕事中だから既読が付かない...
お姉にゃんとお庭でコロン 小粒“にゃんたま”は遊びたい盛り
 ニャンタマニアのみなさんこんにちは。きょうのにゃんたまは、まだまだ小粒っ子ω♪  坊やはどこから流れてここにやっ...
ママ友トラブルに巻き込まれた!穏便に済ますための方法は?
 “ママ友”という言葉が、あまり好きじゃない――。そんな人も多いのではないでしょうか。そのくらいママ友にはトラブルがつき...
友人関係も一瞬で壊れる 女同士の熾烈マウンティングLINE3選
 女同士の争いというのは、時として男性同士のそれよりも恐ろしいものです。取っ組み合いのケンカにはならない代わりに、態度や...
観葉植物で福を呼ぶ パキラは成功と発展もたらず“奇跡の木”
 ワタクシのお店の近所には、美味しくて特盛が評判の中華料理屋さんがございます。オーナーは中国人御夫婦……といってもマスタ...
家探しでも最優先…台湾の人がこだわる風水の知識~健康編~
 皆さんは日々の生活の中で「風水」を気にされたことはありますか? 雑誌やテレビの星座占いでは西洋占星術による運勢がわかり...
日本はピル後進国! 「ピル=避妊」の考え方は遅れています
 あなたは、ピルを飲んだことがありますか? きっと「ない」という方が、ほとんどでしょう。それどころか、飲もうという考えす...
草越しのチラリズム…お昼寝明けのねむねむ“にゃんたま”
 見えるか見えないかは…アナタ次第です♪  きょうは、にゃんたまファンの皆様から「にゃんたま写ってないよ?」と、ご...
2人目どうする? 私があえて「一人っ子」を選んだ理由
 女性の人生の大きな分岐点、「子どもを産むか産まないか」。その問題をクリアした瞬間に始まる「2人目どうする問題」。思い悩...